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#読書感想文

本を読んで感じた気持ちや考えたことを、言葉にしてnoteに残してみませんか?おもしろかった本の感想や学びを「#読書感想文」で教えてください!

人気の記事一覧

小説の基本ルール

 倉橋由美子『あたりまえのこと』(朝日新聞社)を読んでいた。  この本は小説に関するエッセイ集。タイトルが「あたりまえのこと」となっているだけあって、読んでみれば、あたりまえのことが書いてある。  エッセイとは言っても、とてもロジカルに書かれているので、内容的には学術論文に近い。  数ページのエッセイが50くらい掲載されていて、どれも読んでいて楽しいのだが、この記事では「小説の基本ルール」というエッセイを取り上げる。 小説の基本ルール  倉橋は小説には何をどう書いてもよ

「なんかやる気が出ない」と思ったときに読みたい本3選

「なんかやる気出ないな」と思う日、当然ありますよね? わたしはめちゃくちゃあります。やる気が出ないときのnoteの続け方はずーっと向き合ってきました(笑)こんな記事も書きました。 思い返してみれば、やる気が出ない。何も書く気になれない。 今日のnoteは、そんなときに、よく手に取っていたやる気が出てくる本を3冊ご紹介したいと思います。 アウトプット大全ちょうど副業を始めたてのころに出会った本。 インプット3:アウトプット7の法則を知り、学んだ知識を行動に移したり、そ

【読書コラム】老舗レストランの「元祖」という嘘をロジカルに追い詰めていく古畑任三郎みたいな本で面白い! - 『なぜアジはフライでとんかつはカツか?: カツレツ/とんかつ、フライ、コロッケ 揚げ物洋食の近代史』近代食文化研究会

 Xで話題の本があまりに魅力的なタイトルだったのですぐに買ってしまった。その名も『なぜアジはフライでとんかつはカツか?』である。言われてみればなぜなのだろう?  結論から言うとカツとフライの違いはよくわからないらしい。というか、使い分けているようで使い分けられていないというのが実情。  その原因として、カツもフライも大いなる誤解で広まり、日本に定着した和製英語であることが考えられる。加えて、老舗レストランが元祖を名乗る過程で嘘に嘘を塗り固めた結果、食材にパン粉をつけて揚げ

声に出して読みたくなる『いい音がする文章』。

ドラムのドンドンドンドンドンから始まる、チャットモンチーの『シャングリラ』は、「胸を張って歩けよ」「前を見て歩けよ」とポジティブなことが書かれているのに、「希望の光なんてなくたっていいじゃないか」と続く。 「希望の光なんてなくたっていいじゃないか」と歌われた瞬間、なぜか心が軽くなった。その理由が、高橋久美子さんの新刊『いい音がする文章』を読むとわかる。 そして、「シャングリラ」と自然に口ずさんでいたのは、「音」で聴いていたからだ。「シャングリラ」と声にだすのも心地よかった

あなたも染井為人さんに染まらせたい。

これは止まらない。ページをめくる手が。 魅力を3つ語らせてほしい。 市の図書館から、東野圭吾さんをすべて借り切ったあのときみたい。 乳幼児の世話の息抜きがミステリー小説だったわたし。乳をやりながら恐ろしい母だ。 東野圭吾さんは、ガリレオが放映された直後だったか、おじに勧められてハマり一気に読んだ。 母に2人まとめてもうやめなさい、と叱られるくらいハードカバーを借りた。 今も新刊がでれば胸おどる、大好きな作家さんだ。 そして染井為人さん。 note友達moonさんのおす

【読了】スマホ脳:時間や集中力をスマホにハッキングされないために

先日、夫の会社の先輩と後輩が、自宅に遊びに来てくれた。 前日からいそいそと部屋を片付け、スリッパを買った。 当日は家族で買い出しに行き、昼前から唐揚げを1キロ揚げ、春巻きを作り、お気に入りのバジルソースでタコを和えた。 夫の後輩にリクエストしてもらったチャーハンのために、ご飯ももちろん炊いた。 夫はいそいそとお酒を並べ、私が料理をしている間は、子どもたちのお世話を焼いた。 義両親以外では、新居ができてはじめてお迎えする客人だった。 私も夫も友達は多くなくこういうことに不

#「文豪たちの悪口本]を読んで【第36回】自由律俳句&エッセイ

🤓お笑い好きの私でも、女性芸人のネタ🎙️は、友近かヒコロヒーくらいしか見ないのだが、今回紹介する本は、以前、偶然にも[アメトーーク]で[Aマッソ・加納]が紹介していた。妙なところで加納と気が合いました。 🖌️さて、今回の記事は、今年に入ってからの新企画、書評です。もともと、本は大好きなのでいずれ記事にしようと思ってました。本棚にある本はもちろん、私が面白いと思った本を紹介したいと思います。  では、初めての📖📝書評はこちら!   →→→      [文豪たちの悪口本]です

ラマナ・マハルシの教え!?首にかけているネックレスを探した話と十番目の男の物語から学ぶ、真我再発見の道とは?

ラマナ・マハルシの教え!?首にかけているネックレスを探した話と十番目の男の物語から学ぶ、真我再発見の道とは?『ラマナ・マハルシとの対話第3巻』に次の記述があるので引用する。 なんだ!?そんなことだけでいいのかー?!的な文章だね(笑) つまり、真の知識を得ようと熱望し、真剣になればいいんだね(笑) そうだね、真の知識を得ようと➀熱望し、➁真剣になればいい。 で、真剣になればなるほど、誤った知識は弱まって消え去っていくんだね。 首にかけているネックレスを探した話。実際の

【読書12】三木清 如何に読書すべきか

■感想 早いうちに読書の習慣づけを行っておく事はきわめて大事だと 三木清はアドバイスをしている。何より冊数よりも年間を通して 規則的に読書をして学問を続ける事である。

若かりし頃の自分に読ませたい……。やりたいことがわからず、モヤモヤしているあなたへ。

就職・転職の際に、みなさんはどんなことを考えていますか? 福利厚生の充実、年間休日日数、賃金、業務時間などなど。 しかし、お金や福利厚生などに目が行き過ぎて、肝心の仕事内容を二の次にしてしまっていることも。(若いときの僕がそうでした……。) 本当は、だれもがやりがいのある仕事を求めているはずなのに。 「やりたいことはよくわかりませんが、私の適職教えてください!」(田中勇一・小林義崇 著)では、転職で失敗をしないために、自分に合った適職の探し方についてアドバイスを貰える

向田邦子 原作 『家族熱』

「どうして」ではなく「どして」 「どうしたの」は「どしたの」 「そう言ってください」は「そ言ってください」 「う」が抜けている話し言葉が書かれていて 読みながら、話し声を聞いているような気分になる 年末年始のお休みに読む用に準備していた本の中の一冊 まあまあ厚いからお休みの間に全部読みきれないかもって思ったけど そのテンポの良い会話、どんどんおこる家族の悲喜こもごも あんまりにも次から次へと続くのでコントみたいな気もしてきて 目はもう眠りたいですって懇願しているのに

【本に寄せて】まひるの散歩(角田光代・新潮文庫)

角田光代のエッセイである。 面白い小説を書く作家のエッセイは面白い、の法則は今回も正しかった。 「散歩」シリーズのエッセイは、雑誌「オレンジページ」に連載されたものらしい。 一話が2ページ半と、とても短い。 いつ呼ばれるのか気になって落ち着いて読めないような、病院の待ち時間とかにものすごく向いてると思う。 さて、このエッセイ本で私が気になったのは「美猫」という言葉である。 「びねこ」と読むのだろうか。 意味するところはもちろん、美しい猫。 角田さんの飼い猫は、見た人みん

【言志四録】読書感想スピンオフ 〜第1弾

みなさん、いつもお世話になっております! 私は普段、「本」「読書」に関することを主軸に記事を書かせていただいています。 自己紹介に書いたマイルールを守りながら書いています。 昨日、佐藤一斎先生の『言志四録』を読み、その感想を書かせていただきました。 しか〜しっ、書きたいことがあり過ぎて、1回の記事で文字量が膨大になってしまいました汗 それでも、約250ページ中わずか30ページ相当について書いたに過ぎず・・・ よしっ、せっかくの機会だ! この際、書きたいことを全部書いてい

「記録」は「書く」の原点―村井理子さんから学んだこと

 「書く」とはどういうことなのか。    村井理子さんの著書『エヴリシング・ワークス・アウト 訳して、書いて、楽しんで』を読み終えて、改めてその問いと向き合っています。  翻訳家、エッセイストとしての視点を通して「書く」という行為の本質に迫る本書は、わたしにとって羅針盤のような存在となり、内面を掘り下げるきっかけを与えてくれました。 日々の記録が紡ぐもの  共感を覚えたのは、定期的に文章を書く人なら誰もが抱える「ネタ切れ」への対処です。  「よくネタ切れしないね?」と

はじめてのゆき

その冬の朝、ウサギはモゾモゾと布団から抜け出し、カーテンを開けると、見慣れた風景がいつの間にか真っ白に染まっていた。 「今朝は一段と寒いと思ったら、そういうことだったのね」 少し大きめのガウンを羽織り、小さな本棚に近づいて、一冊の絵本をそっと手に取る。窓の外に雪が見える椅子に腰掛けると、静かにその物語の扉を開いた。 とらのこ「とらた」にとって、生まれて初めての雪だった。「きれいな雪! 踏んじゃもったいない」とらたは、雪の上にそっと座ってみる。すると、そのフワフワした感触に

読書記録「本なら売るほど」

川口市出身の自称読書家 川口竜也です! 今回読んだのは、児島青さんの「本なら売るほど」KADOKAWA/エンターブレイン(2025) です! ・あらすじ 秋葉原のアニメイトにて、樫木祐人さんの「ハクメイとミコチ」13巻を目当てに訪れた時のこと。 図書館でハクメイたちが本を探している表紙の隣に、本屋さんの店主と「本なら売るほど」となんとも興味を惹かれるタイトル。 まるで「川口さんに手に取って欲しいのだ」と言わんばかりの面陳列に、迷わずお買い上げした次第。 物語は、古

【読書|趣味日記】さんかく🍙

こんにちはshinshinです♪ 今回は最近読んだ「さんかく」という千早茜さんの著書を読んでみました! 感想文をぜひご覧いただけると嬉しいです📕 こちらの小説は男女の"三角関係"についての物語になっており、複雑な恋愛感情を登場人物三者それぞれの目線から描かれている。 普通"三角関係"と聞くと、なんだかドロドロしていて嫌なイメージを抱きがちだが、この小説はどこか違っていて何だか上品! おそらく千早茜さんの書く文章の美しさが影響していると思う。 舞台は京都だが、その街並みや風

「ひとりを楽しむ本」3選 FIKAのブックトーク#44

こんにちは、FIKAです。 毎回1つのテーマで数冊の本を紹介しています。 今回のテーマは「ひとりを楽しむ」。 ひとりは寂しい?つまんない?かわいそう? いえいえ、マイペースにひとりを楽しむ3冊の本を紹介します。 「おひとりさま日和」 「ひとり住まいを楽しむ中で起きる一幕のドラマ」をテーマにした「女性のおひとりさま」アンソロジーです。 6人の女性作家が書く「おひとりさま暮らし」はそれぞれバラエティに富んでいます。おひとりさまの理由も、独身、バツイチ、夫との死別と様々。

作・絵…やなせたかし『やさしいライオン』

 母から子へと注ぐ愛。  子から母へと注ぐ愛。  たとえお互いの種族は違っても、その絆は永遠。  そのことに気づかせてくれる絵本です。  ⭐️Kindle版  ⭐️単行本版

移行期の静寂 -谷崎潤一郎『蓼食う虫』の魅力

    【水曜日は文学の日】     人が何かを完成させる前、様々な試行錯誤があった時の途中で出来た実験的な作品が、他にはない非常に「味」のある作品になったりします。   谷崎潤一郎が1929年に書いた小説『蓼食う虫』は、そんな移行期の作品であり、初期の『痴人の愛』や『刺青』と言った鮮烈な作品や後期の『春琴抄』や『細雪』といった円熟味のある作品とも違う、独特の緊張感に包まれた名作です。 美佐子と要の夫婦は、性的な不一致から、お互いに別れることを決心しています。美佐子は公然と

📚57【私たちのままならない幸せ】は自分次第 1015

※ヘッダー画像は表紙部分です ※Amazonアソシエイトプログラムに参加しています 私たちのままならない幸せジェラシーくるみ(会社員コラムニスト) 主婦の友社 271頁 2024/4/20初版 図書館の昨年末最終開館日。 「手持ち無沙汰になったときに読める軽いものを」と思い、ジャケ借り。 手持ち無沙汰ってアナタ、万年休日のくせに笑わせる。 コミックかなぁ、それともコミックエッセイなのかなぁ、と思って開いてみたら「字ばっかり」だった。 でも大丈夫、軽く読めるから(失礼)

最近読んだ本は直木賞受賞。読了本紹介です。

読書好きなはしです。 お読みいただきありがとうございます。 芥川賞・直木賞が発表になりましたね。 直木賞を受賞した伊予原新さんの藍を継ぐ海も読んでいました。 萩焼のための土と謎の男性と地質研究者「夢化けの島」・ニホンオオカミと犬の関係とWebデザイナー「狼犬ダイアリー」・被曝物との関連と市の職員「祈りの破片」・隕石落下と郵便職員家族「星隕つ駅逓」・ウミガメの産卵と少女とウミガメ監視員「藍を継ぐ海」 5編のお話で構成されている。 どれもとても学術的に詳しい内容になっている。

大岡信『折々のうた 三六五日』岩波文庫

大岡信の「折々のうた」から、365篇を選んで一年の毎日当てていったもの。毎日少しずつ読んでいってとても豊かな気持ちになった。日本に短詩があるってありがたいこと。自分が共感する歌が、驚くほど昔に歌われたものだとわかると新鮮な驚きを感じる。特に、古語らしき語句がなくて現代語のように読めるものが作者を見ると平安時代の人だったりすると、その時代の人間をとても身近に感じる。どんな時代の人も同じ人間だ。 大岡さんの解説は正直、簡単すぎるものもあった。古い歌は意味がわからない語句もあり、

書きたいのに、言葉が出てこないあなたへ【#推薦図書】

新年早々の読書は、ミステリーだった。 読み終わってからも衝撃で、未だに言葉が出てこない。 「うわー、すごー、えぐー」 単行本刊行時から話題となっていて、文庫化を楽しみにしていた作品。 もう既に読んだ方も多いと聞く。 最近、読書会で知り合った方の 「この本を読んで2~3日、引きずりました。オススメです」 との言葉を受けて、読み始めたのである。 読み終わってから「そういうことか!」と気持ちを共有できた気がしたが、とにかく言葉が出てこない。 noteにも投稿したいのに、文章が

ハン・ガン著「別れを告げない」

とても重い作品で、読んでいる途中に私の心へズシンと鉛が打ちつけられるような感覚を感じるほどでした。 韓国文学において、多く取り上げられている事件は、光州事件、セウォル号転覆事件、そして新型コロナウイルスの流行が挙げられると思います。 本作の著者ハン・ガンさんも2017年に「少年が来る」という作品で光州事件を取り上げ、イタリアのマラパルテ文学賞を受賞されています。 この作品は、韓国内でも長く沈黙されてきた「済州島4・3事件」を扱っていています。この事件そのものが1987年

【読書感想】シャーロック・ホームズの凱旋

今日は大好き森見ワールドへ📖 絵本の合間に読む、気になった本の感想を書いています。 昨年出版の図書館で予約して待っていた新作、 ようやく手に出来ました! 【京都xロンドンxホームズ・ 相棒ワトソンが二つの世界を行き来して書いた冒険譚】 シャーロック・ホームズ…。 小学生の頃、バスに揺られて習い事に行く時のお供として児童書のホームズを読んでいた記憶はある(怖がりなのにミステリー好き笑)のですが、内容ほとんど覚えてない。息子たちと一緒に楽しみに見ていた名探偵コナンや、アニメ

私の文章から、いい音が鳴りますように。|『いい音がする文章』を読んで

高橋久美子さんの『いい音がする文章』を読んだ。 『いい音がする文章』は、文章術の本ではない。 決め事をレクチャーする本ではないのだ。 それでも私は、この本を手に取った。 だって、最初にこんなことが書いてあるんだもの。 期待せずにいられない一文。特に、文章を音に例えるところに親近感を覚えてしまった。割と感覚的に文章を書く私と高橋さんとの間に、共通点が見いだせた気がした。思わず胸が高鳴る。この本はきっと面白い本だ。私のセンサーが知らせている。 実際、どんどん引き込まれてい

自律神経も整えよう!

今回は心身の健康についてお送りしよう。 自律神経研究の第一人者、小林 弘幸先生の著書を紹介したい。 はじめに以前から読みたい本があった。 それは「自律神経」に関する本なのだが、どうも手が出なかった。 しかし、昨年kindleで、Amazonプライムの特典で、無料で入手できた。 いい気分で読み始めると、これがkindleとの相性が悪く、とても読みにくい。 そこでこの際にと書籍で購入し、小林 弘幸先生の自律神経の世界に足を踏み入れるのだった。。。 そもそも自律神経と

三世代が同居する―湊かなえ『母性』 その2

 この記事は、下記の記事の続きで、湊かなえ『母性』について書いています。『母性』というタイトルである以上、作品の母胎となる、比喩的な意味での「母」の存在があるのではないか、という仮説を検証するものになっています。   3800字程度と長いので、少しづつ読んでいただくのもよいかと思います。 Ⅱ 『風立ちぬ』『美しい村』に寄す  1 リルケが選ばれた理由  作品の各章には、リルケの詩のタイトルが冠されており、各章の最後にリルケの詩が引用されている。タイトルは全て、各章の記述と

ソン・ウォンピョン著『アーモンド』の感想

ソン・ウォンピョン著、矢島暁子訳『アーモンド』 年末年始に読んで心に残った作品の感想メモです✍🏻 あらすじ生まれつき扁桃体が小さく、感情をうまく感じ取れない主人公ユンジェ。 彼は、母と祖母が目の前で凄惨な通り魔事件に遭遇した際にも動揺を見せることはありませんでした。 孤独な高校生活の中で、ユンジェは不良少年ゴニと出会います。 一見相容れない二人が少しずつ心を通わせていく様子はぎこちなくも温かいもので、人と人が繋がることの不思議さや尊さを感じました。 感想ユンジェの

【アルケミスト】この世界を生き抜くために必要なこと

前回の記事、「【脳科学的】直感を養うために必要なもの」の続きになりますが… 私が高1の息子に最終的に育てたい、4つのスキルのうちの一つがこの「錬金術」です 錬金術? 皆さん。ピン!とこないと思います 笑 では、錬金術とはいったい何なのか? AIさんに聞いてみましょう! ここで分かりやすくお伝えする為に 私だけでなく、多くの人が「人生のバイブル本」と公表されている素敵な小説をご紹介します。(ほとんど自己啓発本。下手な自己啓発本を読むより、この本を読む方が良いという方もい

冷たい泥の海

一冊だけ、読んだことを後悔した本がある。 読まない選択はなかった。 大好きな作家だし。だから読んだ。 でも、読まなきゃよかった、と思った。 こんな物語、読みたくなかった。 実際、そのあとしばらく本が読めなかった。 抉られすぎて、次を読む気力が湧かなかったからだ。 私の場合、ただ幸せな気分になりたくて本を読むわけではない。 むしろ、嫌な気持ちになりたくて、わざわざイヤミスを選んだりする。 本もそうだし、映画もそうだけれど、日常の中の非日常を味わいたい。 非日常だからこそ、安心

気にしない練習

苦悩

 作家の有吉佐和子は、エッセイ「不要能力の退化」の中で、次のようなことを書いている。  この文章を読んで真っ先に思ったことは、もし有吉が今現役の作家であったとしたら、さぞ苦労することになっただろう、ということだ。彼女の「しないこと」リストに、あと最低五、六個は項目が増えることになっただろう。 *  現役の作家が、作品を発表すること以外で「するのが当然」とみなされていることに、「SNSでの発信」をあげることができる。  その作家が余程大家でない限り、「SNSでの発信」を拒

【言志四録】 読書#153

みなさん、いつもお世話になっております! 本日は、私の投稿の軸とする一つ「本」「読書」に関して書かせていただきます。 自己紹介に書いたマイルールを守りながら、私の大好きな本について書いていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします! 今回は、「言志四録」(げんししろく)です。 佐藤一斎、ご存知でしょうか? ヘッダーは、TAKEO SUZUKIさんの作品を使わせていただきました! ありがとうございます!! 目次 基本情報齊藤 一斎 (著) 岬 隆一郎 (編訳) P

読書「緋色の研究」コナン・ドイル

生まれて初めて読んだ推理小説は、やはり名探偵シャーロック・ホームズものだったでしょう。 小学生当時は、ポプラ社から児童書として、名探偵ホームズのシリーズが刊行されていました。 初めに手にしたのが、どの一冊かは思い出せませんが、表紙のビジュアルがかすかに記憶にあるので、おそらく「四つの署名」「まだらの紐」「赤毛連盟」「バスカーヴィルの犬」のどれかだったと思います。 いずれにしても、順不同ではありましたが、このシリーズはすべて読破。 それから、モーリス・ルブランの怪盗ルパン・シリ

芸の高みを目指す者が見る世界はこんなにも美しく寂しい/吉田修一『国宝』

歌舞伎のハードルってだいぶ高いけれど、えいやと飛び込んでみると思ってるほどの難しさはなくて、面白い楽しい美しい!にあふれてます。 でも、この「えいや!」が難しい。 周りに興味ある人とか詳しい人がいればまだしも、そもそも飛び込んでみるほどの興味を持つに至らない。 で、そういう時に小説というのは偉大な力を発揮するのです。 では、ぐぐぐーっと歌舞伎の世界に引き込まれて、かつ歌舞伎とは何ぞやがよくわかるものはないものか。 そうして見つけたのが吉田修一さんの『国宝』。 超ざっく

【読書】ひきこもりは問題じゃなくて答え『ルポひきこもり未満/池上正樹著』

ちょうど先日、「0.5の男」というひきこもりを主人公としたドラマを観たことがきっかけで、こちらのタイトルにひっかかって図書館で本書を手に取ってみた。 こういった現場の声をダイレクトに書いたルポを読むのは割としんどいので、本当に久々に手に取ったけれど、やっぱり、しんどくても、社会の実情を知る手がかりとして、定期的に読んでいきたいなと改めて思えた、がっつりと現場からの声を拾い上げたルポだった。 本書内に紹介されていた、ひきこもり支援を精力的に行っている方の言葉に、なんだか心が

心が疲れたとき、笑えるエッセイはいかがですか【おすすめ3冊】

疲れたとき、自分以外の誰かの生活を綴ったエッセイを読むと、気分転換になることがあります。 自分のことでいっぱいいっぱいだった心の窓が開いて、新鮮な空気が入り、心身が緩んでいくような感覚。 今回ご紹介するのは、私が最近読んで、とても好きだと思った3冊のエッセイです。 3冊に共通するのは、思わず吹き出しちゃうくらい面白いこと。 そして、取り繕わない正直な文章だから読んでいて疲れないこと。 ①『50歳になりまして』光浦靖子 著1冊目はこちら。 50歳を目前にカナダ留学を決意

生産性が高い人の運動習慣

この記事を読むべき人と得られるメリット 本記事は、仕事のパフォーマンスを向上させたいビジネスパーソンや、運動習慣を取り入れたいと考えている方を対象としています。特に、「運動が良いのはわかっているが、業務効率との関係が明確でない」「運動を続けるモチベーションが湧かない」と感じている人にとって、科学的な根拠を交えながら運動のメリットを解説します。 本記事を読むことで、運動が業務効率に与える具体的な影響や、運動を習慣化するためのポイントが理解でき、仕事の生産性を向上させるヒント

今の仕事は楽しい?人生100年時代に考える仕事との向き合い方

朝起きて出社し、仕事が終わって家に帰って寝る毎日。 働くということは、人生の大半を占める重要なこと。 生きていくため。 家族のため。 人生の目的のため。 避けては通れない【仕事】。 仕事が充実していたり、楽しいと思えたり、働き方に満足しているかどうかで人生に大きな影響を及ぼします。 多くの方が、本当にこの仕事でいいんだろうかと悩み、仕事に取り組む姿勢を見つめ直してみたり、実際に転職へ向けて動き出してみたり、思考・行動を起こしているかと思います。 「仕事の辞め方

【雑記】Notionで読書記録 2025

Notionで読書記録以前より、私はNotionというサービスを使って読んだ本の記録を残しています。 前に記事にしたのですが、微妙にアップデートしたので、書き残しておこうかと思います。 本を読んだら感想を書くまず本を読みながら、付箋を貼っていきます。 そして読み終えたら、その本の感想と、付箋の箇所のメモなどをNotionに書き殴ります。 そうすれば、後で 「あの本どんな話だっけ?」 「いつ頃読んだっけ?」 「去年は何冊読んだんだろう?」 こんなことを思ったとき

読書の記録 『How to Read a Tree』 自然科学

英語の本の価格を何年もチェックしてると、セールになりやすいのは小説が多いなと感じます。ノンフィクションってあまり安くならないんですよ。エッセイも含めて。なんでかな。単に母数が少ないせいかな? それでもセールになる本はあるので、面白そうだと思ったらチェックしてます。今回の本もセール価格になってたから存在に気づきました。 * 著者:Tristan Gooley タイトル:How to Read a Tree: Clues and Patterns from Bark to

なぜ5年間も目標達成できていないかわかった1冊【目標を「達成する人」と「達成しない人」の習慣】嶋津良智著

今年の目標を立てるために こちらの本読みました。 何年も達成できない目標があるからです。 ・結果目標しか立てていなかった去年の目標はこちらです。 英検準1級の目標は具体的な行動であるものの、 それ以外の目標は、相手や周囲の環境など 本人以外の要素が介入する結果目標ということに気づきました。 著者は多くの人が目標を達成できないのは 結果目標しか立てていないからと主張しています。 ・行動目標の重要性去年の目標を見て「何をしたらいいのかわからなかったので、行動に移せなかった

「黒影紳士 ZERO 03:00」ー八重幕ー第三章 漆黒の影

第三章 漆黒の影  創世神が此の世界を訪れてからのセナさんと二人の行動はこれで把握出来た。  此の世界について、もう少し調べなくては解決の糸口は見付けられそうも無い。 「黒影さんっ!」  そう思っていると、横に歩いていた筈のセナの姿が、一歩強く引いた様に思い、其の声に咄嗟に振り向いた。 「……朱雀炎翼臨!(すざくえんよくりん)」  僕はセナさんの髪を引っ張ったり、肩に伸ばされた複数の黒い手を見て、即座に朱雀の翼を呼ぶ略経を唱えた。  ただでさえ、鳳凰や朱雀の略経の力を借り

本に思考を支配された一日(サイコロジーオブマネー)

普段より1時間遅く起き、今日はあれをしよう、これをしなければ…。ワクワクの様な、楽しみのようなソワソワした朝であった。こんな気持ちを抱きながらの朝は特別ではなく、日常のいつもの休日にて思うことだ。 だが、今日はこのポジティブな思考を誇らしく思う。なぜなら昨夜読み終えた書籍にて、「幸せ」について書かれた文言が脳裏に残っているからだ。 実生活にて何気なく思っていた良き感情が、書籍の一節と重なり、自分の日常が肯定化される感覚は読書の醍醐味である。束縛や労働に侵食されず、自分を完全

世界一かわいい“好きバトル”に心が溶けた――絵本『どんなに きみがすきだか あててごらん』感想文

「 好きが無限に広がる、微笑ましいうさぎの物語 」 👑絵本ナビプラチナブック👑 サム・マクブラットニィ 作 / アニタ・ジェラーム 絵 / 小川仁央 訳 出版社:評論社 《 読書感想 》 今年最初の絵本『どんなに きみがすきだか あててごらん』を読んで、気づけばニヤニヤが止まりませんでした。だって、小さなうさぎが一生懸命「ぼくはこんなに好き!」と手を広げたり、「月まで好き!」と叫んだりする姿、かわいすぎませんか? それを受け止めて、さらに大きな「好き」を返す大きなう

のんびり稼ぐ?日本を抜いたドイツの労働スタイル

最近読んだ『GDPで日本を超えた!のんびり稼ぐドイツ人の幸せな働き方』という本が非常に興味深かったので、ぜひみなさんにもご紹介したいと思います。 2023年、ニュースは私たちに衝撃を与えました。ドイツの名目GDPがついに日本を超えたのです。 「のんびり仕事をするドイツ人が日本を抜いた!?」 そう驚く日本人も多かったことでしょう。しかし、これはただの偶然ではなく、ドイツ人の働き方に隠された秘密が見事に機能した結果でもあります。 ドイツでは、法律が労働時間をしっかりと管理

【読書メモ】鈍感な世界に生きる、敏感な人たち①HSPとはなんぞや

ここのところ、自分がHSPかも???と思う出来事が重なってモヤモヤとした気持ちを抱えていました。 ネットで検索した情報だけでは納得できる答えが得られなかったので、HSPの取扱説明書として評価の高かった「鈍感な世界に生きる敏感な人たち」という本を読んでみました。 覚えておきたい部分について記録しておきます。 HSPの中にもタイプがある敏感で繊細なHSPと言ってもその中にはいくつかのタイプがあるそう。 ・内向的なHSP ・外向的なHSP ・好奇心旺盛なHSP HSPって

【読書記録】かがみの弧城

今回は、【かがみの孤城】についての要約と紹介を行いたいと思います。 ・本の概要辻村深月による2017年5月に出版された小説で、2018年の本屋大賞を受賞している長編小説です。不登校の中学生である主人公・安西こころが、部屋の鏡を通じて不思議な城に迷い込み、そこで出会う同じ境遇の少年少女たちと共に、願いを叶えるための鍵を探す物語。 物語のあらすじ 中学1年生のこころは、いじめが原因で不登校になり146。ある日、部屋の鏡が光り、その中に引き込まれてしまう。 たどり着いた先は、西