ミック@アート好きのノート

人生を彩って豊かにする芸術に夢中になって、日々書き連ねています。アラフォーの男性です。 文学・音楽・絵画・映画を主に、ファッションや建築も。 芸術に関するエッセイや批評、創作の短編小説を定期的に更新中です。

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    あなたと作る共同マガジン。総勢4000名が関わる大規模マガジンに成長中。グループ合計で参加者1,500名、フォロワ数2,500名、約18万記事が収録中。🥕コンテンツを広めたい方の参加をお待ちしています。🥕マナー:①連続投稿はしない②社会一般的に不適切な記事は投稿しない③トップ画面は変えない。参加希望の方は,マガジンの固定記事からコメントしてね。

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    【ルール】 ・自分のことだけでなく、他の参加者にも配慮すること。 ・連続投稿は1回5本まで ・過剰に自分の記事を投稿しないこと(過剰の範囲は常識の範囲内) ・管理者の指示に従うこと。 なお、ルール違反等が続くまたは管理者からの指示に応じえない場合は退会処理をさせていただきますのでご了承ください。

  • 【みんなで創る】クロサキナオの運営マガジン

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    このマガジンは「楽しく、続ける」を趣旨として発信してます。まだnoteに慣れてない人は知り合いづくりと記事の共有を兼ねてぜひご参加してみてはいかがでしょう🌹 ※原則1日投稿記事は2本までとしました。ご了承ください。

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    【ルール】 1日にマガジン登録は最大で3回までで、宜しくお願い致します。 【コンセプト】 『楽しく生きる』『みんなで学びながら成長する』『人と人との絆を大切に』という3つの柱をコンセプトにしています。 参加したい方は、参加したいとメッセージで頂ければこちらから招待メッセージ送らせて頂きます♪♪ ※画像は変更しないようにお願い致します。

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初めのご挨拶、簡易サイトマップと更新スケジュール

はじめに 皆さん、こんにちは。ミックと申します。これからこちらで、芸術についてのエッセイや批評、創作を定期的に発信していきたいと思います。   内容は、文学・音楽・絵画・映画の四本柱を中心に、もしかしたらファッションや建築もたまに入るかもしれません。 どちらかといえば、古典と呼ばれる作品が好きな傾向があります。19世紀の小説やクラシック音楽、印象派の絵画や古典絵画・映画が主な守備範囲ですが、ロック音楽や前衛的な作品も取り上げていきます。時評的な感じで取り上げる作品もあ

    • 時の流れに手で触れる -映画『コッポラの胡蝶の夢』の美しさ

          【木曜日は映画の日】     映画の魅力の一つに、「時」を自由に切り貼りできることがあります。勿論、文学や音楽でもその「時」は感じられるけど、目の前でイメージが変化していくことは、何よりも「時」を強く感じさせます。   フランシス・フォード・コッポラの2007年の映画『コッポラの胡蝶の夢』は、そんな時の感触を見事に捉えた傑作です。 1938年ルーマニアの首都、ブカレスト。年老いた言語学者ドミニクは、自分の言語学体系を完成させられず、昔愛した恋人も忘れられない、後悔と

      • ひなたの道を旅しながら -西脇順三郎の詩の魅力

          【水曜日は文学の日】     詩の喜びの一つに、バラバラになった言葉の印象があると思っています。   鋭い決めフレーズやうらぶれた嘆きの言葉も勿論素晴らしいけど、何の物語もドラマも創らない言葉の断片全体が集まって、一つの空気を創りあげることの魅惑。   西脇順三郎の詩は、私にとって、そうした言葉が連なって乾いた空気を感じさせるのが魅力的な詩です。 西脇順三郎は、1894年新潟生まれ。家は代々名士の出で、画家を最初は目指すが挫折。大学時代は、フランスやイギリスの象徴派の詩

        • 【創作】ケンタウロスの谷で【スナップショット】

              私は眠っていたのか   起きたか そなたはこの谷間に落ちて 気を失っていたのだ   ああ あなたは 名高いケンタウロスか 人の上半身と馬の下半身を持ち 疾風のごとく野を駆ける種族 聞いたことがある この国の谷間に隠れて 暮らしていると   いかにも そなたは勇猛な騎士団長なのだろう この国の騎士団を率いて 他国と戦っていると聞いている 早急に戻る必要があるだろう   私は疲れ切っている 愛馬もどこかに行ってしまった 戦などもうよいのだ   そなたがいなければ 騎士団は

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        記事

          澄んだ空気にひたる -セガンティーニの絵画の美しさ

            【月曜日は映画の日】     絵画において「透明感」を出すのは、とても難しいことです。絵画そのものが、透明ではない「線と色」で構成されているからです。   主にスイスで活動した画家セガンティーニは、そんな透明感に満ちた絵画を残せた、稀な画家です。 ジョヴァンニ・セガンティーニは、1858年、現在の北部イタリア、トレンティーノ地方生まれ。スイスの画家のように思われていますが、本人はイタリアが故郷だとはっきり公言しています。 実のところ、当時はオーストリア=ハンガリー帝国

          澄んだ空気にひたる -セガンティーニの絵画の美しさ

          時の花束に包まれて -クリスチャン・ディオールを巡る随想

              ある作品ができる時は、その時代だけの空気だけによってつくられるのではない。過去もまた現在に流れ込んで、結晶になります。   クリスチャン・ディオールのドレスは、そうした時の流れが組み合わさり、モードを超えた普遍的な美を纏っているように思えます。 クリスチャン・ディオールは、1905年、フランス北西部生まれ。建築家になりたかったものの両親に反対され、パリに出て当初は外交官を目指します。   しかし、1920年代のパリは、シュルレアリスムやアールデコ等、新しい息吹を感

          時の花束に包まれて -クリスチャン・ディオールを巡る随想

          【創作】ジミ・ヘンドリックスの「火の鳥」【幻影堂書店にて】

          ※これまでの『幻影堂書店にて』     光一が店のドアを開けると、物凄い大きな音の塊が耳に飛び込んできた。   店の奥では、ノアが紅茶を啜りながら、蓄音機の上に回るレコードを眺めている。   「とんでもない音楽だな。これは新入荷したもの?」   「そうだよ。マルスという業者が送ってきてくれたものでね。君によろしく、って書いてあったんだけど、君に紹介したことがあったかな?」   「ああ、あの白い竜のような姿の」   「そうなの? 実は私は会ったことがないんだ。本やレコードを送

          【創作】ジミ・ヘンドリックスの「火の鳥」【幻影堂書店にて】

          夜風の甘いささやき -マックスウェルの音楽の魅惑

              【金曜日は音楽の日】     夜には様々な表情があります。   R&B歌手マックスウェルの音楽は、柔らかい響きのバックトラックや、美しく何層にも折り重なった中性的なコーラスが夜風のようにそよいで、真夜中の甘美な雰囲気を創りあげる、そんな極上の音楽です。90年代にデビューしたミュージシャンの中でも、私の最愛の一人です。 マックスウェルは、1973年ニューヨーク生まれ。非常に内気な子で、母親は息子がPVで女性といちゃついている姿を見て、信じられなかったと言っています。マ

          夜風の甘いささやき -マックスウェルの音楽の魅惑

          都市を迷宮に塗りかえる -フイヤードの映画の魅力

              【木曜日は映画の日】     どんなジャンルでも、その出来初めの頃の作品には、爛熟期にはない、勢いと初々しい魅力があるものです。   1895年にリュミエール兄弟がカフェで上映して始まった映画において、1910年代とは、まだ草創期。撮影所や、人気のあるスターはいたものの、後年の規模や洗練とは比べ物にならない素朴な規模のものでした。   フランスの映画監督フイヤードは『ファントマ』、『ヴァンピール(吸血ギャング団)』等、その後廃れてしまった「連続映画」シリーズの代表作で

          都市を迷宮に塗りかえる -フイヤードの映画の魅力

          過去の呼び声で振り返る -小説『終わりの感覚』の面白さ

            【水曜日は文学の日】     年齢を重ねるにつれ、どれ程楽天的な人であっても、悔恨することが増えてきます。   イギリスの小説家、ジュリアン・バーンズによる2011年の小説『終わりの感覚』は、そんな老年の悔恨のありようをアイロニーにくるんで切れ味よく描いた傑作です。イギリス最高の文学賞、ブッカー賞を受賞しています。   引退した生活を送る平凡な老人トニーに、見知らぬ弁護士から連絡が来ます。   ある女性の遺言で、ある人物の日記を寄贈したいとのこと。その女性はトニーの昔の

          過去の呼び声で振り返る -小説『終わりの感覚』の面白さ

          【創作】幼馴染の部屋で【スナップショット】

              夜も更けてきたね   そうだね   今日お母さんたちは 帰って来ないんだってさ   そうなんだ   そろそろ寝るから 一緒にベッドに来て   また?   この横に そう、ありがとう あなたと一緒なら またいい夢が見られる気がする この前のは素晴らしかった   どんな夢?   私が好きな あの人と一緒に 橋の上を渡っている 太陽は綺麗に輝いていて でも辺りは霧が立ち込めていて ふわふわ浮かんでいるみたい 私たちは楽しいことを言って 笑いあって 手をつないで森の中に歩いて

          【創作】幼馴染の部屋で【スナップショット】

          優雅であでやかな踊り -ボッティチェリの絵画を巡る随想

              【月曜日は絵画の日】     有名な絵画でも、改めてよく見ると、不思議な面白さを秘めていることがあります。その画家の、他の作品ではなく、なぜこの作品が有名になり、残ったのかと考えると、作り手や時代のエッセンスも見えてきたりします。   『ヴィーナスの誕生』や『春(プリマヴェーラ)』で有名なルネサンスの画家ボッティチェリは、美術史上に残る華やかなマスターピースを残した偉大な画家なのは間違いありません。そして、様々な意味で、代表作と後年の落差を考えさせられる画家でもありま

          優雅であでやかな踊り -ボッティチェリの絵画を巡る随想

          時のコラージュを駆け抜ける -コミック『ヒア』の面白さ

              ストーリーやビジュアル、音楽といったエンタメや芸術の要は、時間や空間をどう切り取るかであり、それはつまり、私たちの生を、どう再構築するかでもあります。   アメリカのコミック作家、リチャード・マグワイアの2014年の作品『ヒア』は、他にはなかなかない独特な時間と空間の組み立て方をされた、驚くべき作品です。   コミックとも最早言い難い、通常の意味の物語とも違う、あえていえば詩や音楽に近いビジュアル作品になっています。 最初のページは、暖炉と窓と本棚のある、誰もいない

          時のコラージュを駆け抜ける -コミック『ヒア』の面白さ

          【創作】芥川のかき氷【幻影堂書店にて】

          ※これまでの『幻影堂書店にて』       ノアはデスクの横にあった白いプラスチック製の棚の扉を開けて中を見ている。   「今日は紅茶を切らしていてね。飲みたいものはある?」   光一は何度もこの書店に来ているが、それが冷蔵庫だと初めて知った。   「特にないなあ。何がある?」   「そうだねえ。オレンジジュースがあるから、今日はこれにしようか」   ノアはそう言ってジュースの瓶と、冷蔵庫の上の冷凍庫から氷を取り出し、お皿を出す。   ノアが指をさっと振ると、本棚から橙色の

          【創作】芥川のかき氷【幻影堂書店にて】

          祝祭の高揚を彩る -ヘンデルの音楽を巡る随想

              【金曜日は音楽の日】     以前も書いたことがありますが、モーツァルトやベートーヴェンが出てくる前のクラシック音楽の主流は、言ってみれば王や貴族の日々のBGMでした。宗教曲だって神を讃えるためのBGMであり、作曲家とは職人でした。   ヘンデルは、そんな職人でも、活躍した当時から最高の名声を博した作曲家です。「ハレルヤ・コーラス」で有名ですが、現代から見ても、色々と面白い作曲家に思えます。 ゲオルク・フリードリヒ・ヘンデルは、1685年、現在のドイツ・ザクセン州、

          祝祭の高揚を彩る -ヘンデルの音楽を巡る随想

          人生の日食に触れる -名作映画『太陽はひとりぼっち』の美しさ

             【木曜日は映画の日】     イタリアのミケランジェロ・アントニオーニの映画は、「愛の不毛」という惹句をよく使われ、憂鬱な表情をした女性たちが、盛り上がらないひたすら憂鬱で不毛な会話を繰り広げる、と言われがちです。   それはまあ、間違ってはいない。しかし、私は彼の映画が大好きで、観る度に元気を貰えます。そこには、決して不毛ではない、落ち着いて、時にはリリカルである、モノクロの澄んだ空気感があるからです。   彼のミューズであったモニカ・ヴィッティと、先日亡くなった美男

          人生の日食に触れる -名作映画『太陽はひとりぼっち』の美しさ