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推薦図書『みんな、水の中』を読んで。
この本は、発達障害と文学を織り交ぜた情緒豊かな書き連ねた本です。
少数派という立場から、発達障害当事者達が普段感じてきた違和感について、当事者目線で述べています。
発達障害は、兎に角、嫌われるか、才能に恵まれたかの極端なイメージとして紹介されがちですが、筆者はごく普通な当事者の目線に立って、日常生活からくる、健常側の人から見た当事者像の違和感について、語っています。
私も、発達障害当事者としての少数派故の感覚の違和感について悩まされてきました。
自分の見た世界が異常だと感じていましたが、ありのままでいいんだ…と、いう気持ちになりました。
また、当事者の感じる独特な世界観を水の中に例え、感性豊かな文学と織り交ぜて考察しています。
詩や小説を通して発達障害を、捉えるのは斬新だな…と、感じました。
発達障害を抱えてきた著名人の苦悩も書き連ねており、当事者としての苦しみについて、深く研究考察してきました。
筆者は、性自認や恋愛についての違和感や、自助グループや認知療法、現代医療で感じてきた所感、当事者研究など、発達障害当事者の目線に立って活動や研究をしてきた熱意のある方です。
この本は、少数派と感じていた孤独な世界、独特な世界、当事者を抱える事情について深く知りたい人、文学が好きな人にもおすすめです。