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【書評・感想】「好き」を言語化する技術/三宅香帆

「感動した!」「面白かった!」… 素晴らしい体験をした時、あなたはどんな言葉でその感動を表現していますか?

言葉に詰まってしまったり、「すごい」「やばい」を連呼してしまったりする経験はありませんか?

近年、様々な分野で「推し」という言葉が聞かれるようになりました。「推し」とは、アイドルやアニメキャラクターといった趣味の対象だけでなく、仕事で携わる商品やサービス、あるいは広めたい習慣など、自分が他者に薦めたいものを指します。 そして、この「推し」を他者に伝える際に重要となるのが、「好き」を言語化する技術です。  


本書『「好き」を言語化する技術』(三宅香帆 著)は、書評家である著者が、自身の「推し」であるアイドルや宝塚歌劇団を通して培ってきた経験をもとに、「好き」を伝えるための方法を指南する一冊。  

ちなみに本書で紹介されているテクニックは、読書感想文、ブログ記事、プレゼン資料の作成、SNSでの発信など、様々な場面でも応用が利きそうだとおもっています。

そんなわけで本記事では、仕事にも応用できる「好き」を言語化する技術を紹介します。めっちゃ良書なのでぜひチェックしてみてください。


なぜ「好き」を言語化する必要があるの?


「好き」を言語化するメリットは、以下の点が挙げられます。

  • 自己理解を深める: 自分の「好き」を分析することで、自分自身の価値観や考え方、好みを深く理解することができます。  

  • 相手に魅力を伝える: 自分の「好き」を効果的に伝えることで、相手にもその魅力を共有し、共感を得ることができます。  

  • コミュニケーションを円滑にする: 相手の「好き」を理解し、尊重することで、より良い人間関係を築くことができます。  

  • 新しい発見がある: 自分の「好き」を掘り下げていくことで、新たな視点や気づきを得ることができます。  

  • 表現力UP: 語彙力、文章力、思考力が向上し、より豊かで魅力的な表現ができるようになります。  

「好き」を言語化する技術【3ステップ】

本書では、「好き」を効果的に伝えるための3つのステップを紹介しています。  

1️⃣ 他人の感想を見ない
2️⃣自分の言葉を作る3つのプロセス
3️⃣心を可視化し、メモに残す

ステップ1:他人の感想を見ない

「好き」を言語化する上で最も重要なのは、自分自身の感覚を大切にすることです。  


AmazonレビューやSNSなどで他人の感想を見てしまうと、自分の思考が影響を受け、本来の「好き」を見失ってしまう可能性があります。  


まずは、周りの意見に惑わされず、自分自身の感動と向き合うことが大切です。  


ステップ2:自分の言葉を作る3つのプロセス

自分だけの言葉で「好き」を表現するために、以下の3つのプロセスを踏んでみましょう。  


  1. 感動を細分化する:「好き」と感じた対象の、どの部分にどんな風に心を動かされたのかを具体的に書き出します。 例えば、「あの映画、面白かった!」ではなく、「主人公の成長に感動した」「映像美が素晴らしかった」「音楽がストーリーとマッチしていて、感情移入しやすかった」のように、具体的な要素に分解してみましょう。  

  2. 感情とその原因を言語化する:感動を細分化した上で、なぜそう感じたのか、具体的な理由を明確化します。 例えば、「あのカフェの雰囲気が好き」と感じたなら、さらに深掘りして、「照明の明るさがちょうど良い」「BGMが落ち着いている」「店員さんの接客が丁寧」のように、具体的な理由と結びつけましょう。  

  3. 「好き」と過去の体験を繋げる:過去の経験と照らし合わせ、なぜその対象に惹かれるのかを深掘りします。 例えば、「この音楽が好き」だと感じた時、過去に聴いた音楽や、その時に抱いた感情と結びつけて考えてみましょう。  

ステップ3:心を可視化し、メモに残す

言語化した「好き」は、メモに残しておくことが重要です。  


メモを取ることで、思考が整理され、記憶に残りやすくなります。 後から見返すことで、新たな発見があるかもしれません。  


さらに「好き」を伝えるテクニック

本書では、「好き」を言語化するための様々なテクニックが紹介されています。ここでは、特に効果的なものを2つピックアップして解説します。

1. 共感と驚きで「好き」を伝える

相手に「好き」を伝えるには、共感驚きの要素を取り入れることが効果的です。  


  • 共感:

    • 自分が体験したことや、好きなものと共通点を見つけることで、相手に親近感を与え、「好き」を共有することができます。

    • 例えば、友人に旅行先を勧める際に、「私も去年行ったんだけど、景色が本当に綺麗で感動したよ!特に〇〇からの眺めは最高だった!」のように、自分の体験を交えて語ることで、共感を生み出し、相手の心を動かすことができるでしょう。

  • 驚き:

    • 対象の意外な一面新しい発見を伝えることで、相手の興味関心を引き付け、「好き」をより深く理解してもらうことができます。

    • 例えば、好きなアーティストを紹介する際に、「一見クールに見えるけど、実はすごくお茶目で、ライブではファンサービスもしてくれるんだよ!」のように、意外性のある情報も加えることで、相手の興味関心を高めることができるでしょう。

2. ストーリーで「好き」を語る

「好き」を伝える際に、具体的なエピソードストーリーを交えることで、相手に感情移入させ、より深く「好き」を理解してもらうことができます。  


例えば、好きな本を紹介する際に、単に「感動した」と伝えるのではなく、「主人公が困難を乗り越えて成長していく姿に、すごく勇気をもらったんだ。特に、〇〇というセリフが心に響いて…」のように、具体的なエピソードやセリフを交えて伝えることで、相手もその感動を共有しやすくなるでしょう。

まとめ|「好き」を言葉にして、世界を広げよう!


本書『「好き」を言語化する技術』は、あなたの「好き」を伝えるための、最強のコミュニケーションツールです。

自分だけの言葉で「好き」を表現することで、共感を生み出し、新たな繋がりを作り、より豊かな人間関係を築くことができます。  


ぜひ本書を参考に、「好き」を言葉にして、世界を広げていきましょう!


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※本記事に掲載されているまとめおよび意見は、あくまで筆者個人の見解・感想に基づくものです。出版社や著者の意図と必ずしも一致しない場合がありますので、ご参考程度にお読みください。


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