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日記 0212-0218
2025.2.12 水
書店勤務。引き続きイベント準備。休憩時間に職場の1日喫茶で胡桃のお汁粉とクッキー3種をいただいた。可愛い空間でいただく甘いおやつ、幸せ…。一緒に注文した紅茶も、香りが良くてとても美味しかった。退勤後、買い出し。隣にいた女性の買い物カゴに数種類の板チョコが入っていた。手作りするのかな。
坂元裕二脚本の映画『ファーストキス』、公開をずっと楽しみにしていたし、すごく見たいのだけれど、いまの状態で見たらたぶんめちゃくちゃ落ちてしまうのではないかという懸念があり、怖くて見れない。
2025.2.13 木
休日。何したっけな。岡本さんからいただいた有馬温泉土産の入浴剤を溶かして、ゆっくり湯船に浸かった。永井玲衣さんの『世界の適切な保存』を読み進めた。短歌を詠んだ。たくさん眠った。甘い菓子パンを食べた。平気になっていくのが寂しい。
2025.2.14 金
書店勤務。今日はギャラリーの搬入出。良い空間になったと思う。しっかり担当する初めてのイベントなので、実際にかたちにすることができて喜びもひとしお。良いイベントになりますように。
退勤後に韓ちゃん、わかさんとロイホへ。この時間をご褒美に、今日まで頑張ったのだ。コスモドリアと、デザートに苺のブリュレパフェをオーダー。たくさん笑って美味しくて、さいこーーに楽しかった。パフェを頬張りながら、私いまものすごく幸せかもしれない…!といきなり感情が昂り、そのまま伝えたら2人とも優しく頷いてくれた。来週はくら寿司。その場で決まる予定って嬉しい。家に帰った途端、恐ろしいほどの睡魔に襲われ気絶するように眠った。
2025.2.15 土
ダウンを着て自転車を漕いでいると少し汗ばむくらいあたたかい。書店勤務。今日はアンフェール。朝一番に、小さじいちさんのパンの値付けと品出し。瞬く間に完売。珈琲市の方も盛況だったらしく、一安心。仕事中、いまめっちゃ炭酸飲みたいですと呟いたら、上田さんも同じタイミングで同じことを言おうとしたらしく、炭酸ジュース話に花を咲かせた。帰りにスーパーでCCレモンを買った。
夕飯はスープとゆで卵、小さじいちさんの食パン(ちゃっかり購入した)。朝ごはんみたい。甘みがあってむっちりとした食パンはバターとの相性も素晴らしく、本当に美味しい。また食べることができて嬉しいなぁ。デザートは岡本さんからいただいた立派な苺。親戚の方からたくさん送られてきたとのことで、なんと1人1パックもいただいてしまった。スーパーで苺を見るたび、高級フルーツだ…と諦めながら横切っていた。まさかお目にかかれるなんて。嬉しくて、味わって食べた。残りは明日の朝にいただこうかしら。
2025.2.16 日
全部書いて全部消した。苺はつめたい牛乳に浸してつぶし、苺ミルクにした。
2025.2.17 月
休日。何度眠りを繰り返しても悪夢を見て起床。疲れる…涙。身支度をし、バスに乗って街中へ。メリーゴーランドKYOTOで開催のひろせべにさんの個展、最終日になんとか伺えた!展示のテーマは「私はゼリー」。色とりどりのゼリーや山々、湖、山小屋などの作品が並ぶ。前回べにさんの個展に伺った際も感じたけれど、べにさんの作品を前にすると、意味のある言葉の前に、擬音語がぽぽぽと響き渡る。つるるん、ぷるぷる、じゅわっ、キラキラ。べにさんの絵はポップで可愛くて、けれどうっすらと影があって、そこにまたきゅんとしてしまう。いちばん見惚れたのは、ステンドグラスの山小屋の作品。雪山の間にぽつりと立つ山小屋。ステンドグラスの光を反射してか、降りしきる雪の中に黄色やピンク色が混ざっている。グラデーションがあたたかくて、優しくて。べにさんにご挨拶することも叶い、本当に幸せな時間だった。
お昼はトラモントでミートスパゲッティをいただいた。久しぶりに来られて嬉しい。美味しいなぁ。ソースを余すことなくパンで掬って綺麗に完食。満席だったので、さくっとお会計をして店を出た。その後は丸善の古本市へ。棚をじっくり眺める。今日は何も買わずにその場をあとにした。期間中にもう一度来たい。それから六曜社へ寄ってひとやすみ。ブレンドとドーナツを注文。ここも満席で、長居するのは遠慮してしまい、完食後すぐにお会計をした。
歩いて誠光社へ。qpさんの『喫茶店の水』刊行記念展がお目当て。なんと版元に持ち込んだ際のメールや企画書をそのまま見ることができたり(!)など、とても面白い展示だった。多くの人が写真に収めるであろうパフェやクリームソーダではなく、喫茶店の"水"のみをひたすら撮影し続けたqpさん。本来よけられたり、忘れ去られるはずだった存在を美しく掬い上げるその視点にまず脱帽する。なにかの記事で、僕は運が良かったとqpさんはお話されていたけれど、『喫茶店の水』が出版され、いま多くの人の手に渡り愛されているのは、きっと必然的なことだったのだろうと思える展示だった。
約束までまだ時間があったので、haraでお茶しながら読書。静かで心地良い。のんびり過ごさせてもらった。永井玲衣『世界の適切な保存』読了。手のひらから抜け落ちてしまうもの、次の瞬間には忘れ去ってしまうもの。それらを、めいいっぱい感じたままに、適切に保存したいと願う。途方に暮れ、傷つきながら、それでも考え続ける。この本を開き、永井さんの言葉をなぞりながら、全く別のことに想いを馳せている瞬間が、何度もあった。それは今まで忘れていたような、誰かの言葉や、指の腹の感触や、いつかの眼差しの先にあった風景だった。そのあまりに朧げな記憶は、問いの海を漂う私とすれ違うようにして、一瞬目が合った後、また遠くへ流れていった。私は、覚えていたくて日記をはじめた。けれど書いたこと以上に書かなかったことが、確かにある。書く前に忘れてしまった何かが、きっと数え切れないほどある。適切に保存するとは、どういうことか。考えれば考えるほど分からない。けれど、それでも。
夜は職場のみなさんとの月1パーティー。今月のテーマは郷土菓子。それぞれの推し郷土菓子が集結。可愛い&美味しいデラックスケーキ(和歌山)、ふわふわで濃ゆい枇杷かすた(長崎)、喉越しさっぱり黒糖香るえがわの水羊羹(福井)、歯ごたえしっかり明石の海苔せん(兵庫)、無限に食べれてしまうミレービスケット(高知)、そしてみんな大好き韓ちゃんの薬菓!今月も美味し楽しかった…。来月はパンパーティーです。
2025.2.18 火
休日。神戸へ。六珈でブレンドかるめをいただきながら読書。窓から差し込む光が綺麗で、しばらく見惚れた。いつも良い空気が流れている場所。
お昼ごはんの時間になり、blankであきらと待ち合わせ。久しぶりに会えた!パンバイキングのランチセットを注文。パン、3回おかわりしました。永遠に食べれてしまう〜。ポタージュも濃厚で美味しかったな。お互いの近況を話す。仕事の悩みを吐露するあきらがとても切実で、自分を大切にしておくれ…そんな職場辞めな…!と一友人としては思ってしまうのだけれど、もちろん私には見えない事情もあきらの思いもあるので、難しい。けれどどんなきっかけで心が壊れてしまうかは本当に分からないから、私は私の後悔のないように(言葉は選んだつもりだけれど)、自分自身を大切にしてほしい旨を伝えた。
お腹も膨れて、私のリクエストで1003へ。ずっと気になっていた、長嶋りかこ『色と形のずっと手前で』を購入。あきらは七月堂の美しい詩集を購入していた。座りたいね…!となり、花隈方面まで歩いてpetalで休憩。satokoさんのカップが並び、色とりどりの花で彩られた空間。自宅ではもうすっかり花をいけなくなってしまったけれど、やっぱり明るい気持ちになるなぁ。体力が回復したところで本の栞へ。何度訪れても、本当に良い書店…!あれも欲しいこれも欲しいとなってしまう。今日は、小指『宇宙人の部屋』、東ひかり『Girl with short cut, about 20 years old, staring at us.』、柴沼千晴『もっとも小さい日の出』の3冊を購入。大満足。
帰る前に、近所だしせっかくなのでとあきらのお家へお邪魔させてもらった。念願の、うにちゃんと初対面!ややご機嫌ななめで申し訳なかったけれど、キャットタワーの上でゆらゆらと揺れる尻尾が可愛くてたまらなかった。チュールに夢中な姿も愛おしい。同じ部屋でずっと猫と過ごすって、どんなだろう。いいなぁ羨ましいなぁ。今度はチュールをお土産に持って遊びにくるね。別れ際にあきらから嬉しい報告をもらい、あたたかな気持ちで阪急電車に揺られ帰路へ着いた。