【読書感想文】人間たちの話

人間たちの話、読みました。

めーっちゃ面白かったです。

SFの定義ってよく分からないんですけど、藤子F不二雄のSF短編とか好きだし、筒井康隆も学生時代読んでたし、多分私はSFの短編とか好きなんだと思う。この本の中で、1番好きなSFの感じのある話は「宇宙ラーメン重油味」です。架空の話なのに、身近な事が描かれていたり、生活が描かれているのがすごく好き。私はファンタジーやSFという現実とは違った空想の世界の日常が好きなのかも。キャラクターたちが大冒険するよりもグッと身近に感じる。

他にも、「たのしい超監視社会」もディストピア的な世界だけど、主人公と友人は楽しく暮らしてるし(それが良いことかどうかは置いておいて)、そういうのが好きなのかも。日常です。変な世界観での日常が好き。思えば、こちらの短編集はそういう話が多い気がする。透明人間から透明人間の日常を語られたり、文明が滅びたであろう世界で南の国を目指す少年たちの日常が描かれてたり、そんな気がしました。

1番好きな話は、「記念日」かも。あれ好き。凄い良い話だと思う。
こちらの短編に関しては、主人公以外の目から見たら日常的な普通のことしか起きてないけど、主人公の目から見たら異常な事が起きている。他の短編と逆になっている。以上の中の日常ではなく、日常なのに主人公にとっては異常……そういう風に感じた。でも、それも主人公にとっての日常になってくるのだと思う。

そしてあらゐけいいち先生の表紙も良い。

電子書籍で買ってkindle Paperwhiteで読んでたんだけど、話が良すぎるのと、あらゐけいいち先生の表紙が素敵すぎるので、物理書籍を買った。電子書籍派読みやすいし好きだけど、物理書籍の手元にある感じがたまらなく良い。kindle Paperwhiteはモノクロなので、カラーでじっくり見たかったのもある。

柞刈湯葉先生の他の作品もかなり面白そうなので、どんどん読んでいきたいです。タイトルとあらすじ読むだけでワクワクする。「SF作家の地球旅行記」「幽霊を信じない理系大学生、霊媒師のバイトをする」も買わせていただきました。読みます。

今日は終わりです。

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