綾野つづみ

本が好き。ブルースカイも始めました。 https://bsky.app/profile/t-ayano.bsky.social マシュマロへの質問は: https://marshmallow-qa.com/sd38sr55pgvicx5

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【時事考察】300日連続投稿を達成しました! ありがとうございます! 今回も過去記事をビュー数順に並べてみました

 昨日、ショートショートの新作投稿をもって、300日連続投稿を達成しました! いつもありがとうございます!  なんとなくで始めた連続投稿ですが、すっかり生活の軸となってしまって、毎日の記事を書くために生きているような感じになりつつあります笑  だから、皆さんに読んでもらって、スキをつけてもらって、コメントを頂けるとめちゃくちゃ嬉しいです。さらにはサポートまで! 一応、意味のあることができているのかなぁとホッとします。  現在、わたしは映画感想文・読書コラム・料理エッセイ

    • 【マシュマロ】純文学が好きだから、読書離れの世の中であっても、過去の傑作を一人でも多くの人に読んでもらいたい! 他ひとつ

       マシュマロにご感想を頂きました。 ありがとうございます! 拙記事『【ショートショート】鼻っていうのは (1,615文字)』をお読み頂き、とても嬉しいです! その上、元ネタである芥川龍之介の『鼻』まで。感無量です。 というのも、まさに明治〜大正にかけての純文学を読むきっかけを作りたくて、このショートショートを書いたからです。 わたしは普段、小中学生向けに読書会をやっているのですが、みんな、スマホを見たばかりで本を読んでくれないんですよね。ましてや夏目漱石や芥川龍之介

      • 【ショートショート】将門塚の浮遊霊 (2,586文字)

         大手町のど真ん中。林立する高層ビルを眺めながら歩いていると、突然、空気が変わったようになにもないスペースが現れる。ついさっきまでの人混みが嘘のようにひっそりと閑して、真っ白な砂利に囲まれた石畳の向こう側、いかにもなにかを沈めるためのお墓がぽつんと立っている。思わず、祈らないではいられない神々しさ。それこそ日本を代表するパワースポットのひとつ、将門塚である。  平将門は平安時代中期に活躍した千葉の豪族で、関東八ヶ国の国府を攻撃、それぞれの国司を追放する平将門の乱を起こしてこ

        • 【料理エッセイ】十余年ぶりに父と会ってきた ピースとビールとマグロの香り

           以前、父と何年も会っていないことを書いた。  端的にまとめると借金やら不倫やら美人局やら解雇やら、いろいろあって父はどこかへ行ってしまって、連絡が取れなくなっていた。ただ、弟は大学生の頃に再会し、LINEを交換していたということが先日わかった。  家庭内のいろいろを整理するためにも、何年も会っていない父方の祖父母の様子を知るためにも、弟が連絡をとってみようかなぁと言っていた。でも、一人で会うのは気まずいので、一緒に来てほしいと頼まれた。ちょっと考えた末、うん、と答えた。

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          【読書コラム】指摘しにくいハラスメント未満の失礼「インシビリティ」が会社や組織を破壊する! 挨拶をしないとか、不機嫌な顔でいるとか、礼節のなさは経済的にもマイナスだった - 『Think CIVILITY(シンク シビリティ) 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』クリスティーン・ポラス(著),夏目大(訳)

           別にサラリーマンをやっているわけではないけれど、人事というものに興味があり、そういう動画をつい見てしまう。先日もリハックで「ミドル層のキャリア塾」で中間管理職の辛さを議論する動画が上がっていたので、立場が違い過ぎて基本的には共感できないけれど、そうなんだぁと感心しながら楽しく視聴した。  その中で元DeNAの坂井風太さんが気になる言葉を紹介していた。「インシビリティ」という単語で、直訳すると「礼節の欠如」を意味するらしい。 (動画内29:44〜)  ここだけは共感でき

          【読書コラム】指摘しにくいハラスメント未満の失礼「インシビリティ」が会社や組織を破壊する! 挨拶をしないとか、不機嫌な顔でいるとか、礼節のなさは経済的にもマイナスだった - 『Think CIVILITY(シンク シビリティ) 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である』クリスティーン・ポラス(著),夏目大(訳)

          【映画感想文】友だちを買うなんて……と思ったけど、ぶっちゃけ、買うしかないんだよね - 『ロボット・ドリームズ』監督:パブロ・ベルヘル

           先日鑑賞した『ゴンドラ』に続き、セリフない系の映画が好きなので、セリフなしアニメ『ロボット・ドリームズ』を見てきた。  原作はグラフィック・ノベルと言われるジャンルの本らしく、ストーリー重視の漫画という雰囲気。日本にはあまり馴染みがないけれど、調べると名作は多々あるようで、いつかちゃんと読んでいきたい。  映画は音楽に相当力を入れていて、アース・ウィンド・アンド・ファイアーの『セプテンバー』がテーマ曲のように繰り返し流れていた。物語の内容にも合っているし、歌詞に出てくる

          【映画感想文】友だちを買うなんて……と思ったけど、ぶっちゃけ、買うしかないんだよね - 『ロボット・ドリームズ』監督:パブロ・ベルヘル

          【短歌】選者に認められる短歌とは? その謎が岡井隆『今はじめる人のための短歌入門』を読んで、あっさり解けた! +毎日短歌 10月28-11月6日分

           最初は短歌の詠み方を知りたくて、短歌の入門書を読んでいたのだけど、次第にそこで書かれている考え方の面白さに惹かれて、短歌入門書マニアのようになってきた。  考えてみれば、入門書って、一流の歌人が己の経験やノウハウを体系的に示してくれているわけだから、当然、そこにはとんでもない知見が含まれている。短歌って、そんなにも凄いものだったんですね! と毎回感動してしまう。  今回は塚本邦雄や寺山修司と並ぶ前衛短歌三雄の一人、岡井隆の『今はじめる人のための短歌入門』を読んでみて、こ

          【短歌】選者に認められる短歌とは? その謎が岡井隆『今はじめる人のための短歌入門』を読んで、あっさり解けた! +毎日短歌 10月28-11月6日分

          【ショートショート】お得な話があってさ (1,680文字)

           島田直人から久々にLINEが届いた。学生時代の居酒屋バイトで知り合い、当時は同い年だったから意気投合、何度か飲みにも行った友人だ。ただ、就活が忙しくなったあたりで俺は仕事を辞めてしまったし、フリーターの直人と徐々に会話のノリが合わなくなってきたし、自然と疎遠になってしまった。  だから、夜中に突然通知が入り、最初は「お!」と驚いた。懐かしさにテンションも上がった。同時に、なにか面倒ごとに巻き込まれそうという危機感も湧いてきた。未読スルーするかどうかけっこう悩んだ。  で

          【ショートショート】お得な話があってさ (1,680文字)

          【料理エッセイ】浅草花やしきで最強にうまいポテトこと「ラスポテト」を食べてきた

           先日、東京23区役所のカレーをぜんぶ食べるという企画をやってみた。  その中で区役所に行っては見たけれど、食堂がなくなっている区が5つあり、墨田区もそのひとつだった。浅草駅の近くなので、こうなってしまうと真っ直ぐ帰るのなんだかなぁという感じで、結局、いろいろと観光してきた。  ただ、インバウンドやら修学旅行やらが凄いことになっていて、雷門のあたりはしっちゃかめっちゃかでどうすることもできなくて、結局、浅草で仕事があるときにランチをしているモンブランのハンバーグで空腹を満

          【料理エッセイ】浅草花やしきで最強にうまいポテトこと「ラスポテト」を食べてきた

          【読書コラム】玉木雄一郎の不倫スキャンダルをめぐり、田山花袋『蒲団』のモデルにされた女弟子の声から「書かれることの暴力性」を考える - 『岡田(永代)美知代著作集』岡田(永代)美知代(著)

           国内国民民主党代表・玉木雄一郎代表の不倫スキャンダルが話題になっている。すぐに記者会見を開き、投票してくれた有権者の期待を裏切り申し訳ないと述べると同時に、政策実現のために頑張れと家族に叱責されたと語る姿は誠実と映ったようで、役職を降りずに済んでいる。  もちろん、国の舵取りをする人間が不倫をしているというのは微妙なところで、玉木さんは総理大臣にはなれないんだろうなぁという意味で国民民主党の追い風は止まった感がある。ただ、現状、榛葉幹事長や伊藤たかえさんに玉木さんの代わり

          【読書コラム】玉木雄一郎の不倫スキャンダルをめぐり、田山花袋『蒲団』のモデルにされた女弟子の声から「書かれることの暴力性」を考える - 『岡田(永代)美知代著作集』岡田(永代)美知代(著)

          【映画感想文】コロナ禍の東京でおむすびが新たな縁を結んでいく! みんなで「絆」を信じてた2010年代の空気が懐かしいほっこり美味しい作品でした - 『ココでのはなし』監督:こささりょうま

           予告編で見た山本奈衣瑠さんと吉行和子さんのキュートな雰囲気に心をつかまれ、『ココでのはなし』を見てきた。  コロナ禍の東京。オリンピックは開催されるも、予定と違って人の流れが完全に途絶えてしまった下町のゲストハウス・COCOが舞台のヒューマンドラマ。そんな時期でも、いや、そんな時期だからこそ、泊まりに来る人たちはそれぞれにそれぞれの悩みを抱えている。  ひとむかし前の邦画にはよくあるタイプの構成で、COCOを中心にお客さんの物語がオムニバス形式で展開していく。そして、最

          【映画感想文】コロナ禍の東京でおむすびが新たな縁を結んでいく! みんなで「絆」を信じてた2010年代の空気が懐かしいほっこり美味しい作品でした - 『ココでのはなし』監督:こささりょうま

          【マシュマロ】本当に「つまんねーもんはつまんねー」のか? 面白さ・つまらなさがどこにあるのか考える

           マシュマロにご指摘を頂きました。 ありがとうございます。 こちらは拙記事『【映画感想文】「期待はずれでクソつまらない」と腹を立てる我々もまたジョーカーであると伝えるため、巨額の予算を費やした世紀の大駄作! 素晴らしい! - 『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』監督: トッド・フィリップス』についてのご指摘ですね。 これは面白さ・つまらなさがどこに存在しているか考えていくと見えてくるものがあるような気がします。 「つまんねーもんはつまんねー」という言葉から判断するに、面白

          【マシュマロ】本当に「つまんねーもんはつまんねー」のか? 面白さ・つまらなさがどこにあるのか考える

          【ショートショート】ハルシネーション (2,668文字)

          「あなた、ヘイトスピーチしてたんでしょ?」  初対面のお客様にそう尋ねられたとき、一瞬、わたしは自分のことを言われているのだと気付けなかった。 「え? どういうことですか?」 「いや、ウィキペディアにそう書いてあったから」  短髪のグレイヘアがよく似合うマダムらしからぬ手際のよさでお客様はスマートフォンを操作して、該当ページを見せてくれた。たしかにそれはウィキペディアであり、わたしの名前のページであり、生年月日も出身地も卒業した大学も、外商として働く現在に至るまでの経

          【ショートショート】ハルシネーション (2,668文字)

          【料理エッセイ】東京23区役所のカレーぜんぶ食べるぞ!

           先日、近所の区役所が綺麗になったので行ってみたら、カフェみたいな食堂があってビックリした。普段は必要な手続きをささっとやって、ささっと帰るだけなので、ご飯を食べる場所があるなんて知らなかった。  考えてみれば、わたしたちは住民税を払っているわけで、そのお金を司っている役所に対してもっとコミットしていかなくてはいけないのかもしれない。理想として併設されている議会を見るべきなのだろうけど、それはちょっとハードルが高い。だったら、まずは食堂でご飯を食べるということから距離を近づ

          【料理エッセイ】東京23区役所のカレーぜんぶ食べるぞ!

          【読書コラム】大正アベンジャーズ! 竹久夢二も谷崎潤一郎も芥川龍之介も菊池寛も斎藤茂吉も! みんなヤバくて、みんないい! - 『菊坂ホテル』上村一夫(著)

           先日、俵万智さんと一青窈さんの『短歌の作り方、教えてください』を読んだのだが、その中に印象的な一節があった。  穂村弘さんを交えて東大を中心に本郷三丁目のあたりで吟遊会を行った際、一青窈さんがこんな短歌を詠んでいる。  なんだけ不気味な雰囲気漂う一首。リュックの男はなにを背負っているのか、どんな前髪をしているのか、病の香りってどんな感じなんだろう? などなど。イメージが膨らむ。  なお、俵万智さんと穂村弘さんがこの作品をどうすればブラッシュアップできるか、様々にアドバ

          【読書コラム】大正アベンジャーズ! 竹久夢二も谷崎潤一郎も芥川龍之介も菊池寛も斎藤茂吉も! みんなヤバくて、みんないい! - 『菊坂ホテル』上村一夫(著)

          【映画感想文】セリフはないけど愛嬌たっぷり! 人類がはじめて映画に出会ったときの感動って、これなんだと思う! 奇跡みたいなジョージア映画 - 『ゴンドラ』監督: ファイト・ヘルマー

           セリフのない映画が好きだ。学生時代、自主制作で映画を作っていたときも、わたしはセリフのない作品にしようと頑張っていた。  でも、試写で意見をもらうとよくわからないと言われてしまうので、泣く泣く、字幕を加えて誤魔化していた。やってみるとわかるんだけど、セリフなしで物語を紡ぐのってめちゃくちゃ難しい。普段、我々がいかに言葉で世界を構成しているのか気付かされる。  なお、これについては構成主義的情動理論という考え方で説明がつくらしい。わたしたちは感情を言葉にしているようだけど

          【映画感想文】セリフはないけど愛嬌たっぷり! 人類がはじめて映画に出会ったときの感動って、これなんだと思う! 奇跡みたいなジョージア映画 - 『ゴンドラ』監督: ファイト・ヘルマー