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#歴史小説が好き

歴史小説への愛や、好きな作品・作家を語ってください!

急上昇の記事一覧

「信長の野望」で自分の小説の登場人物をさがしてみた①~細川政元

自分が書いてるのはマイナーな時代だの、ニッチな趣味だの、さんざん自虐してきましたが。 ちゃんとゲームにも登場してるんですよ! それもどメジャータイトル『信長の野望』に。 もっとも。 これだけの古い年代をシナリオとして取り扱っているのは、長いシリーズの中でも2002年発売の「蒼天録」ただ一つ。 実質的な全武将プレイを可能にした意欲作。 パワーアップキット版の追加シナリオ「駿河の梟雄」(1495年スタート)や「三人の養子」(1507年スタート)に、『流れぬ彗星』や『天昇る火柱』

天昇る火柱~第二部(1)「天狗」【歴史小説】

この小説について  この小説は、赤沢新兵衛長経という武将を主人公として、15世紀末~の戦国時代初期を描く『天昇る火柱』の第二部です。  第一部では、赤沢党の属する細川京兆家は、南北から京を挟撃しようとする前将軍足利義尹、そしてその忠臣畠山尚慶を、からくも退けることに成功しました。  最大のライバルが消え、畿内をほぼ制圧した京兆家が次に目指すのは、さらなる拡大への道「日本国惣知行」。  そして新兵衛にとってはさらにその先、唐船の船団を仕立てて鄭和の夢を追うこと。  しかし

谷川万次郎様より拙著『日根野の王』をご紹介いただいております!

ありがたいことに、フォロー中の谷川万次郎様が、拙著『日根野の王』を複数回にわたってご紹介くださっています! 👇谷川万次郎様のプロフィール 歴史ものや名作文学、話題の新作、お料理からスポーツに至るまで、さまざまな読書をされ、わかりやすくテンポの良い文章で記事をつづっておられます。 その幅広い読書体験を、心地良く共有させていただけます。 (『リーダーは日本史に学べ』『虎の血ー阪神タイガース、謎の老人監督』など、私としては特におすすめです) 日根野という一つの場所から、この度

とんかつパフェを実食してみた┃青ブラ文学部

 松山の、もう幻となった名物です。  私は旅好きで自由になる時間があれば飛びだしてしまいます。  この度の時期は学習塾を長崎市で経営していて、そのお盆休みに松山へと出かけたときで、まだ家庭のあった頃です。  その先年に「坂の上の雲」のドラマ化がされていて。どうしても秋山兄弟の墓参に行きたいという衝動があったからです。  松山は一人旅で、BROMPTONでの輪行で廻っています。    現地について地元のフリーペーパーにて、「とんかつ清まる」というお店を知りました。そこではとんか

JW694 倒れた大きな木

【景行征西編】エピソード65 倒れた大きな木 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)7月4日。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、還幸(天皇が帰宅すること)と銘打って、筑紫(今の九州)の巡幸(天皇が各地を巡ること)をおこなっていた。  シロ「して、我らは、阿蘇より何処に移ったのじゃ?」  もち「筑紫後国やじ。」  えっさん「二千年後の地名で言えば、福岡県大牟田市にあらしゃいます。」  シロ「そうか・・。では、こ

御相伴衆~Escorts 第一章 第115話番外編⑤「俺は『柚葉』になった」柚葉編「初恋」より

 スメラギ皇国への訪問の日がやってきた。  紫統様の側で立場を隠し、随行者として、伴うこととなった。見聞を拡げる目的と、王族としての学びの為という事で、親には、伝えられた。  専用機に乗り込み、素国の国内の領土上空を、初めて、見下ろした。 「まだまだ、この領土は続きます。素国の広大さが、実感できるに違いありません」  紫統様は誇らしげに、俺に話してくれた。今、まさに、飛んでいる地方の特徴など伝えられた。その内に、空気が、黄色い靄がかかってきたように、変化してきた。

御相伴衆~Escorts 第一章 第114話番外編④「個人レクチャー」柚葉編「初恋」より

 それからの一年間、俺は、学校から宮殿に戻ると、相変わらず、所作のレクチャーを受けながら、紫統様から、素国の国内外の状況、そして、政治や軍事のことなどを教わった。教わるというのか、結果的には、彼の考え方を伝授される形となったのだが。  素国は周囲の小国を吸収し、大きくなってきた国だ。その方針は、未だ、変わってはいない。先の大戦で、多くの小国を従え、大国が成立した。未だに従わない、西南臨海部の小国が、次のターゲットだという。 「スメラギ皇国という、小国をご存知ですか?」 「

飛行機のなかで読むのにおすすめの本を紹介

 空の旅のお供に、どんな本を選んでいますか?  機内での読書は、日常の喧騒を離れ、自分だけの世界に浸ることができる至福の時間ですよね。  窓の外に広がる雲海を眺めながら、あるいは静かな機内でゆったりとくつろぎながら、読書に没頭する……  そんな贅沢な時間を満喫するために、今回はフライト中におすすめの本をジャンル別に紹介していきます。  これから紹介する本は、空港の書店でも必ず売っている有名なものばかりですが、出張にしろ旅行にしろ、ターミナルは忙しく、本を選ぶ時間などあ

JW695 八女の国から

【景行征西編】エピソード66 八女の国から 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)7月7日。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、還幸(天皇が帰宅すること)と銘打って、筑紫(今の九州)の巡幸(天皇が各地を巡ること)をおこなっていた。  シロ「して、我らは何処に来ておるのじゃ?」  真白「ワンワン!」  タケ「ふむ・・・。藤山を登っておる・・・と申しておる。」  シロ「藤山?」  ルフィ「キキッ!」  タケ「ふ

JW692 鍋のような田

【景行征西編】エピソード63 鍋のような田 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)6月。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、還幸(天皇が帰宅すること)と銘打って、筑紫(今の九州)の巡幸(天皇が各地を巡ること)をおこなっていた。 ここは、大宮神社。 二千年後の熊本県山鹿市の山鹿。 「シロ」は、地元住民の「マリア」と「パウロ」から、八頭の大亀を討って欲しいと頼まれたのであった。  シロ「・・・ということで、まずは、

御相伴衆~Escorts 第一章 第112話番外編②「天使の戯れ」

「うふふ、よく頑張ったわね」 「・・・すみません。僕の、お腹の音が・・・」 「いいのよ。準備させましたからね。好きなだけ、召し上がれ」  さっきから、とても、良いにおいがしていたと思っていたんだけど、・・・ 「何が、好きなの?慈朗は?」 「えーと・・・市場の屋台の揚げパンと、雑穀スープです」 「そう、ここのお膳は、それとは、ちょっと、違うとは思うけど・・・」  すると、何人かの白衣を来たコックのような男の人たちが、ワゴンを何台も押してきた。  その上には、見たことのない

「古代の世界遺産とアレクサンドロス東征記(前編)」世界遺産の語り部Cafe #25

今回の世界遺産は、前編をギリシャ🇬🇷の【エゲ(現代名ヴェルギナ)の考古遺跡】、後編をイラン🇮🇷の【ペルセポリス】についてお話していきます。 本編は、敬愛する塩野七生先生による名作小説『ギリシア人の物語 III 新しき力』の内容を踏襲させていただきつつ、“アレクサンドロス東征記”とそれに関わりの深い世界遺産について、前編と後編に分けて語っていきます。 古代マケドニア王国の都  ギリシャ北部中央マケドニア地方の「ヴェルギナ」は、「テッサロニキ」から南西に80キロに位置す

御相伴衆~Escorts 第一章 第113話番外編③「憧れの人」柚葉編「初恋」より

 彼は、俺にとって、その少年時代、全てだった。  王宮のあらゆる、社交の場で魅せられた、その存在感には、幼心に、震えを感じていた。多分、そもそも、俺に素質があったのだろう。彼にしてみても、早くに、それに気づいてくれたのかもしれない。多くの一族の中から、目にかけ、拾い上げてもらったような気がする。  まだ、エレメンタルに上がる以前から、面識があり、会う度に、よく抱き上げられていた。母親の弟に当たる方だ。その頃には、彼は既に30歳を過ぎていた。少しずつ、所作のレクチャーを、各

書下ろし長編『日根野の王』Amazon Kindleで発売スタート!【歴史小説】

見ていただいているみなさま、本当にありがとうございます。 大純はるはこの度、Amazon KIndleでオリジナル歴史小説を発売いたしました! その名も『日根野の王』! なんと今までに完全未発表の、書下ろし長編となっております。 大阪府民の方、中でも阪和線ユーザーの方は、ピンと来られるかもしれません。 そう、あの快速切り離し駅「日根野」が舞台です。 時代は(もちろん)室町末期、戦国初頭。 歴史ものではありますが、伝奇ロマンの要素もたっぷり含んでいます。 ロマンホラー! 深紅

JW693 阿蘇の神様

【景行征西編】エピソード64 阿蘇の神様 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)6月16日。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、還幸(天皇が帰宅すること)と銘打って、筑紫(今の九州)の巡幸(天皇が各地を巡ること)をおこなっていた。 そして、阿蘇国(今の熊本県阿蘇市周辺)に到着したのであった。  たっちゃん「郊野が遠く広がっておるが、人家が見えぬのう。」  シロ「この国に、人はおらぬのか?」  するとそこに、二柱

中国三国志:三国時代の終焉とその後(いきなりクライマックスシリーズ)

三国時代は、中国の歴史の中でも特にドラマチックで、波乱に満ちた時期でした。この時代には、魏、蜀、呉の三国が覇権を争い、多くの英雄たちが登場し、数え切れないほどの戦が繰り広げられました。それぞれの国が持つ個性や戦略、文化は、今なお多くの人々に影響を与えています。しかし、その華やかな時代も次第に終わりを告げ、そして新たな時代、つまり晋の時代が到来します。このブログでは、三国時代がどのように終焉を迎え、その後に何が起こったのか、お伝えしていきます。 三国時代の背景と蜀の滅亡三国時

今さらですが、『戦国武将列伝8 畿内編下』読了。 ~大純はるのメンバーシップ【白鳩会】「今さら図書館 小説書き方掲示板」より

今さらですが、『戦国武将列伝8 畿内編下』読了。 感じたのは、足利体制を克服して新しい時代を切り拓こうとしていたのは、実は三好氏だったということ。 織田信長は、そもそも足利将軍家の再興者として、「逆賊」三好を倒すために現れる。 やはり惜しむらくは、三好氏の人材の相次ぐ死。 実休、一存、冬康、義興。 そのうちの一人だけでも生き残っていれば、足利義輝を倒したあとに、安定的な支配を打ち立てられたのかもしれないが… 誰もいなくなった結果、三人衆と松永久秀の対立という、どうしよう

JW689 がんばろう玉杵名

【景行征西編】エピソード60 がんばろう玉杵名 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)5月。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、還幸(天皇が帰宅すること)と銘打って、筑紫(今の九州)の巡幸(天皇が各地を巡ること)をおこなっていた。 ここは、熊本県玉名市の立願寺に鎮座する、疋野神社。 解説を終えた一行に「シロ」は、退治するべき土蜘蛛がいると語るのであった。  シロ「その名を津頬という。」  百足「では『ツラ』と呼

短編小説 神屋宗湛 - 砂浜に町を描いた男 - (5)了

高札場の砂塵  背振山地の山間から午前中の陽が博多を照らす。  山から降りてくる風と海からそよいでくる風とが町に張られた縄を揺らしていた。  町割りがはじまった博多は俄かに騒がしくなり、近隣からも様子見ついでに普請に加わる者達も日増しにふえて賑わいはさらなる様相を呈していた。  島井宗室は、普請で喧しい様子を高札場のそばで眺めつつ、 「成ったな。町割り」と、呟きながら着衣の砂埃を払う。  宗湛は汗を拭い、 「徳さんは気が早い。何事もこれからです」  と、言葉を返すも、 「

JW691 山鹿灯籠

【景行征西編】エピソード62 山鹿灯籠 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)6月。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、還幸(天皇が帰宅すること)と銘打って、筑紫(今の九州)の巡幸(天皇が各地を巡ること)をおこなっていた。  シロ「して、ここは、前回のつづきで、熊本県山鹿市なのか?」  たっちゃん「そうじゃ・・・と言いたいところじゃが・・・。」  シロ「ん? 如何なされましたか? 義兄上?」  たっちゃん「濃い

【考察:国際情勢】ロシア人思想家「フランスで人権宣言が出されて、それを合衆国憲法に取り入れて、そのアメリカが日本国憲法を創ったから日本では民主主義が良いことだと認められているのです」

──『手をくれ、手遅れ、何か手をくれ』── ☆☆☆  2024年3月18日(月)。21時31分。 ☆☆☆  国際政治に詳しいわけでも何でもありません。本日の報道1930を見てのタイトルの並びとなっております。 ☆☆☆  タイトルと冒頭言で書くことが終わったような気がする。タイトルと関係のない話が続きそうな気がするがご容赦願います。  こんにちは。井上和音です。  熊本国府高校が甲子園で初勝利を上げました。vs.近江高校。超強豪相手にタイブレークまで持ち込み勝ちました

JW690 亀との遭遇

【景行征西編】エピソード61 亀との遭遇 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)6月3日。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、土蜘蛛の津頬を討ち取った。 そして、天照大神(以下、アマ)に感謝し、玉名大神宮を建てることになった。 地元の豪族、中尾玉守(以下、中尾)も加わり、一行は、祭神について解説するのであったが・・・。  えっさん「それだけではありません。大王も祀られておりますぅ。」  シロ「我もか?」  リ

バイデンになってから、コロナは流行るし、北朝鮮はミサイル発射再開するし(当時は発射しただけでNHKが臨時ニュースを出していました)、ロシアは侵攻するし、イスラエルはアラブを殲滅に掛かるし。何がいけないってバイデンは何一つ終わらせることなく権力を失いました。トランプ、尻拭い頑張れ。

JW687 魚の名は

【景行征西編】エピソード58 魚の名は 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)5月。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、還幸(天皇が帰宅すること)と銘打って、筑紫(今の九州)の巡幸(天皇が各地を巡ること)をおこなっていた。 ここは、熊本県長洲町の腹赤にある、深田浦という池。 御腰の石に坐る「シロ」に、漁夫の朝勝見(以下、かつみ)が、魚を献上したのであったが・・・。  百足「鱒に似ておりまするな。」  モロキ「海

秋の夜長は歴史小説に浸りたい📗冬がくるまでに積読本をどごまで読破できるだろうか?!

積読のクセがなかなか治らない。 いったい積読本が何冊あるのだろうか? 本を買ったけど……、 読まずに部屋の隅に積んである。 もっと成長してから読もうと、そのまま本棚の飾りになったものもある。 ひどいのは、同じ本をまた買ってしまったことだってある。 最近では、本を買うことは減ったけど、積読のクセは顕在だ。つい最近もやってしまった。 また積読本になってしまう?!今回のきっかけは、新聞の新刊紹介で目に止まったこの記事。 佐藤厳太郎 著「控えよ 小十郎」。 日本の戦国時代を舞

JW686 高来県を治めて

【景行征西編】エピソード57 高来県を治めて 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)5月。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、還幸(天皇が帰宅すること)と銘打って、筑紫(今の九州)の巡幸(天皇が各地を巡ること)をおこなっていた。 ここは、島原半島。 島か、陸か、確認をするため、宿禰(大王の警護役)の神大野(以下、ワオン)は、海を渡り、山の神、高来津座(以下、クック)に遭遇したのであった。  クック「ここは、神代直

JW688 女石

【景行征西編】エピソード59 女石 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)5月。 ここは、長渚之浜。 二千年後の熊本県長洲町。 ここに、二人の女人が来訪していた。 大王の妃である、日向の御刀媛(以下、ハッカ)と、采女の「キャサリン」である。  ハッカ「御跡慕いて、参りましたが、大王は何処なのじゃ?」  キャサリン「どこにも見当たらないわね。」  するとそこに、男がやって来た。  男「あのう? 我は、朝勝見と申します。『かつ

「真筆大和日記外題」を巡る冒険

大和日記は天誅組の実録です。 天誅組の中山忠光主従七人が、長州へ逃れる途中、船上で執筆されたと言われています。 土佐藩出身の土方久元・直行が編集した大和日記(以下、「土方版」と称します)には、こうあります。 右大和日記一巻ハ半田紋吉(門吉)ノ筆ナリ 君ラ諸士中山忠光朝臣ヲ奉ジ大和ヲ脱出シ大坂長州藩邸ニ入ル 幕吏之ヲ物色スルコト太急ナリ 乃チ潜ニ舩ニ乗シテ長州ニ奔ル 其舩中相謀リテ兵記ヲ作ル 君文ヲ善クスルノ故ヲ以テ其労ヲ執レリ ちなみにこのとき船上にいたメンバーは以下の

萩を散策する

 波乱の衆院選の夜でした。  深夜に結果が気になって目を覚ましてしまうのは、老いでしょうか。  今回は与党に鉄槌が下されましたね。私は日本国を愛しているので、今の与党に信は置けません。  この萩において青年期を過ごし、血風吹きすさぶ街道を歩き、若くして横死した青年の爪の垢を呑ませてあげたいです。  萩も江戸の気風を残した街でした。  この菊谷横町は城下町の地割りのままで、美しい白壁と端正ななまこ壁が延々と続きます。「日本の道100選」に選出されているそうですね。  なまこ壁

JW684 火国造

【景行征西編】エピソード55 火国造 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)5月1日。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、還幸(天皇が帰宅すること)と銘打って、筑紫(今の九州)の巡幸(天皇が各地を巡ること)をおこなっていた。 前回は、不知火現象について、解説がおこなわれたのであるが・・・。  シロ「では、不知火の解説も済んだゆえ、火国造を任命しようぞ。」  タケ「誰を任じるのじゃ?」  シロ「左様ですな・・・。

【漫画】『源氏物語』ってどんな話? ー 源氏を苦しめた「女三の宮」というキャラクター

「『源氏物語』は「若菜」からー」と言ったのは、故・国文学者で歌人の折口信夫氏だそう。 『源氏物語』は第34帖「若菜」から第二部に入るわけですが…そこでは中年となった光源氏の人生の苦みや悲哀が色濃く描かれ、キーパーソンとして女三の宮という人物が登場します。 藤壺まで紹介した前回の記事から少し話がとんでしまうので(後でまた戻りたいと思っていますが)まずは「若菜」までの『源氏物語』のあらすじをざっくり確認いたしましょう。 『源氏物語』の第1部は、栄華の物語です。 葵の上や藤壺と

JW685 島か、陸か

【景行征西編】エピソード56 島か、陸か 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)5月。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、還幸(天皇が帰宅すること)と銘打って、筑紫(今の九州)の巡幸(天皇が各地を巡ること)をおこなっていた。  シロ「して、我らは、何処に向かっておるのじゃ?」  ナッカ「船路を進んでるみたいっすね。」  野見「では、あちらに、停泊致しましょうぞ。」  小左「あちらというのが、熊本県宇城市の三角町

古市澄胤、京都へゆく【歴史小説・天昇る火柱スピンオフ】

 この小説は、拙著「天昇る火柱」第一部に登場した奈良の僧侶武将、古市澄胤の上洛行を描いた小話です。  本編主人公の赤沢新兵衛も登場します。  有料マガジン「天昇る火柱 第一部」の特典として収録しております(単品でも読んでいただけます)。  ぜひぜひ、ちょっととぼけた古市澄胤主従のおのぼりの様子を、お楽しみくださいませ!                               大純はる 本編   楠葉元次は、前触れもなくふらりと屋敷へ帰ってくる。  かと思うと、床板を

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【無料記事】「流れぬ彗星/天昇る火柱」略年表&勢力図【歴史小説】

「流れぬ彗星」と「天昇る火柱」が、ともに第一部終了したのを機に、略年表と勢力図を作ってみました!  この二作。  描いている時期も一部重なっており、「あれこの時ってどうなってるんだっけ……」と(筆者でも)感じがち。  しかもやっぱり、どうにもメジャーじゃない時代。敵と味方が入り組んでややこしい……  そういったお悩みが少しでも解消すれば嬉しいです! 「流れぬ彗星/天昇る火柱」略年表〇=「流れぬ彗星」 ●=「天昇る火柱」の出来事 <前史> 1477 文明9年  畠山義就

【歴史小説】花、散りなばと 6/6【加筆修正・リマスター版】

JW682 姫浦で祀れ

【景行征西編】エピソード53 姫浦で祀れ 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)4月。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、還幸(天皇が帰宅すること)と銘打って、筑紫(今の九州)の巡幸(天皇が各地を巡ること)をおこなっていた。 ところが、海上にて、嵐に遭遇してしまう。 ここで、オリジナルキャラの「キャサリン」が、海神の怒りを鎮めようと、荒れ狂う海に入水したのであった。  シロ「して、我らは、陸に辿り着いたのか?」 

歴史に思いを馳せる読書の秋

どうも、積読消化を志したわりに爆買いをかまし、日々増え続ける積読に恐れ慄いている、私です。 10月に入ってから、メルカリ依存が止められずに、塩野七生氏の『ローマ人の物語』(単行本全15巻+別巻)を始めとする作品群を購入したり、池波正太郎氏の『剣客商売全集』(全9巻)を購入したりと、もはや積読祭り状態となっております。 やばい。マジでやばい。 と、言いつつ、まだ欲しい作品がありまくりでもうどうしようもない。誰か止めてくれ。 こりゃ〜もう読むしかないわ。片っ端から読んで読

JW681 御所浦にて

【景行征西編】エピソード52 御所浦にて 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)4月。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、還幸(天皇が帰宅すること)と銘打って、筑紫(今の九州)の巡幸(天皇が各地を巡ること)をおこなっていた。 ところが、海上にて、嵐に遭遇してしまう。 高い波により、上陸を阻まれる一行であったが・・・。  シロ「して、陸に上がること、能うたのか?」  キャサリン「無事に辿り着けたみたいよ。」 

JW683 不知火

【景行征西編】エピソード54 不知火 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)5月1日。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、還幸(天皇が帰宅すること)と銘打って、筑紫(今の九州)の巡幸(天皇が各地を巡ること)をおこなっていた。 ところが、船路の途次、夜を迎えてしまい、暗闇の中、一行は、途方に暮れる。 そんな時、遠くに火の光が見えたことで、ようやく岸に辿り着いたのであったが・・・。  地元民(に)「こぎゃん夜に、何し

ニッポン発見!古事記入門

こんばんは! 今回は古事記。私が最も興味のあることの一つが、 「ニッポン人はどこから来たのか?」 そして 「日本の中でいつどのようにして天皇が王権を握っていったのか?」 ということです。 歴史ミステリーファンなら逃れる事の出来ないこの命題、奇想天外な神話にしてミステリーな歴史書、その変わった表記方法により、江戸中期の国学の巨人、本居宣長の登場まで闇に葬り去られていた謎の書「古事記」。 必ずやニッポン発見の入り口となるでしょう。

【歴史小説】花、散りなばと 5/6【加筆修正・リマスター版】

この小説について  この度、kindleで初の作品集『室町・戦国三都小説集』を発売させていただきました!  それに当たり、一番古い作品だった「花、散りなばと」を一部加筆修正いたしました。 (Kindle、ペーパーバックともに、リマスターの反映は現在発売中の第2版からになっています)  こちらの「花、散りなばと」は、現在連載中の歴史小説「天昇る火柱」の前日譚に当たっています。  実に三十年も昔の話になります。  トウの立った古市胤栄、澄胤の兄弟が、まだかわいらしい童の

【無料記事】「天昇る火柱 第一部」登場人物紹介!【歴史小説】

 この度、拙著「天昇る火柱」第一部が全12話で完結いたしました!  いつもたくさんのスキをいただいて、感激しております。  本当にありがとうございます。  この機会に、前作(というか並行作)「流れぬ彗星」と同じく「天昇る火柱」でも、主要登場人物一覧を作ってみました。  少しでも興味を持っていただけた方の、一助になれば幸いです!  ちなみにこの「天昇る火柱」ですが。 「田舎の学生が、親戚のツテを頼って上京し、将来を約束する彼女もできて、一流企業に就職したものの、そこは成果第

神風が撃破した「元寇船」が海底で見つかったって知っていました? @國學院大學博物館

國學院大學博物館では、1274年と1281年に中国と韓国の連合軍が対馬〜壱岐〜博多に来襲した、「元寇」をテーマとした特別展『海底に眠るモンゴル襲来〜水中考古学の世界〜』を開催しています。半年くらい前から楽しみにしていた企画展だったので、さっそく行ってきました。 ※なお、誤字脱字が多いと思いますが、そのうち直しますのでご了承ください。 ■見つかった「元の沈没船」 鎌倉時代の「元寇」の「文永の役(1274年)」と「弘安の役(1281年)」といえば、高校あたりの日本史の授業に

ジャパンウォーズ マガジン紹介③

長く連載をつづけている、ジャパンウォーズですが、このあたりで、整理をかねて、マガジンを紹介させていただこうと思います。 第一部と第二部は、こちらから・・・。 今回は、第三部を紹介させていただきます。 ①垂仁天皇編。 JW472~541 第十一代天皇、垂仁天皇と家族や側近たちの物語です。 ②伊勢遷宮編。 JW542~578 第十一代天皇、垂仁天皇の皇女である、倭姫と仲間たちの物語です。 この章で、ようやく、伊勢神宮にたどり着きました。 ③垂仁経綸編。 JW579~6

蒼い月夜の死神 外伝 ー風佑と飛朗ー「秋の星々ー長ー」

 忍び仲間のおもよは、仕立てた包みを風佑と飛朗に渡した。 「喜んでくれるといいね」 「長襦袢?やるじゃない!」  姉弟子のお三音も、覗き込む。  忍びの鬼一、お壽美夫婦に世話になっている二人。  女性陣に背中を押され、お壽美の許へ向かう。 「嫌だよ、全く…」  お壽美は、照れながら二人を抱き締めた。 ー 完 ー ※応募時の140字書式に改行やルビ等を付け足し、noteで読みやすいよう若干変更を加えたものの投稿となります。 ほしおさなえ様「140字小説コンテ

蒼い月夜の死神 外伝 ーおもよと千郎太ー「秋の星々ー長ー」

 ほくほくの栗と、醤油の香り。  冷えた手を、御櫃の熱が包み込む。 「長屋に帰ったら、早速食べようね」  両親を辻斬りで失い、八歳から声を出していない千郎太が黙って頷く。 「さあ、お食べ」  おもよが彼を引き取り、数年…。  飯時に、いつも願う。 「これを食べたら、この子の声が聞けますように…」 ー 完 ー ※応募時の140字書式に改行やルビ等を付け足し、noteで読みやすいよう若干変更を加えたものの投稿となります。 ほしおさなえ様「140字小説コンテスト

蒼い月夜の死神 外伝 ーお三音ー「秋の星々ー長ー」

「元小間物屋の技術が光る、最高傑作よ!」  お三音は年上の弟弟子、風佑と飛朗に自作の吹き矢を渡した。  身寄りの無い三人は忍びの長の息子、鬼一に弟子入り。  手練れになった今も、二人はその吹き矢を使い続けた。  それは…年下の姉弟子への、感謝の意。 「世話が焼ける、弟弟子だよ…」  お三音は、笑った。 ー 完 ー ※応募時の140字書式に改行やルビ等を付け足し、noteで読みやすいよう若干変更を加えたものの投稿となります。 ほしおさなえ様「140字小説コンテ

御相伴衆~Escorts 第一章 第108話 皇帝暗殺編3~動乱の中で②

 一方、「御相伴衆」であり、数馬や慈朗より、ずっと前から、この皇宮にいた、先達の二人は、その日、大きく、それぞれの、その立場を、異にしていくことになる。 「何の騒ぎだ?」  その時、一の姫が、窓から、奥殿の方を見て、言った。 「桐藤・・・、火の手が・・・窓の外、庭の向こうで、お父様のいらっしゃるお部屋辺りで・・・」 「なんですって?!・・・急いで、姫、服をお召しください。逃げられるように、身支度を」  その時、激しく、ドアを叩く音がした。 「桐藤、開けて、大変だ」

JW680 つながれた伝承

【景行征西編】エピソード51 つながれた伝承 第十二代天皇、景行天皇の御世。 西暦88年、皇紀748年(景行天皇18)4月11日。 景行天皇こと、大足彦忍代別尊(以下、シロ)の一行は、還幸(天皇が帰宅すること)と銘打って、筑紫(今の九州)の巡幸(天皇が各地を巡ること)をおこなっていた。 ここは、葦北の小島。 葦北とは、熊本県葦北郡のことで、水俣市や芦北町、津奈木町、八代市南部のあたりである。 そして、水を求める、小左とゲスト出演の「えっさん」は、神々に祈ることにし

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アマゾンで新刊の検索をしていて見つけました。 11月15日発売。今村さん、関係者の皆さま、ありがとうございます。年内に読めると信じていました。「幸村を討て」の文庫版も20日に出るので、11月は「今村マンス」になりそう。 528ページ。三部作のラストゆえ、これぐらいのボリュームは想定していました。ただ気になるのは、↑に「大旋風を巻き起こした侍バトルロワイヤル、最終巻目前!」と書かれていること。続きがある? それとも11月15日に最終巻が出る目前という意味なのか。 いずれに