おすすめの本を紹介しまくる人

「noteの本屋さん」を目指して、おすすめの本を毎日紹介しています。ぜひフォローして記事を読んでみてください!執筆と編集、良質な書物の選定は二人の作家によって行われています。※Amazon のアソシエイトとして、おすすめの本を紹介しまくる人は適格販売により収入を得ています。

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【総決算】2024年に人気だった記事を一挙に紹介!

 こんにちは! 「noteの本屋さん」を目指している、おすすめの本を紹介しまくる人です!  2024年の6月に始めたこのノートですが、夏までは一日三記事、秋以降は濃厚にする代わりに一日一記事を、開始日から一日も欠かすことなく公開することができました。  これも、毎日読んでくださる皆様のおかげです。  紹介した本は、なんと500冊超え!  ということで、今回は、2024年に書いた記事のなかで好評だったり、人気だった記事をまとめて紹介してきます。 第1位、愛用の本棚

    • ミシェル・ド・モンテーニュ『エセー』:自己探求の旅への誘い

      こんにちは! 「noteの本屋さん」を目指している、おすすめの本を紹介しまくる人です! 今日はめずらしい作品を紹介! ミシェル・ド・モンテーニュの『エセー』です。 これ、16世紀のフランスで生まれた、人間の思考の深淵を覗き込むような作品です。 時代を超えて読み継がれるこの書物は、現代社会を生きる私たちにとっても、多くの示唆を与えてくれます。 この記事では、『エセー』の魅力とその現代における意義について探っていきます。 モンテーニュと『エセー』:基本情報ミシェル・ド

      • 第172回 芥川賞・直木賞 決定! 受賞作品を徹底解説

        こんにちは! 「noteの本屋さん」を目指している、おすすめの本を紹介しまくる人です! 昨日、第172回芥川龍之介賞・直木三十五賞の選考会が開催され、受賞作品が決定しました! 前もって候補作品をすべて読んでおいたので今日は、おそらく世界最速で受賞作品を徹底解説していきます! 結論から先に言うと、芥川賞には安堂ホセ氏の『DTOPIA』と鈴木結生氏の『ゲーテはすべてを言った』の2作品が、直木賞には伊与原新氏の『藍を継ぐ海』が選ばれました。 今回の芥川賞は二人という異例の展

        • ケネス・ポメランツの『大分岐』:近代世界経済の形成におけるヨーロッパとアジア

          ケネス・ポメランツの著書『大分岐:中国、ヨーロッパ、そして近代世界経済の形成』は、2000年に出版され、経済史研究に大きな影響を与えた重要な著作です。 従来のヨーロッパ中心史観を批判し、18世紀後半までヨーロッパとアジア(特に中国)の経済発展に大きな差はなく、むしろ類似点が多かったことを論じています。 なぜ産業革命がヨーロッパで起こり、アジアでは起こらなかったのかという問いに対し、ポメランツは、ヨーロッパが石炭とアメリカ大陸という二つの「偶発的」な要素に恵まれたことが、そ

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          フェルナン・ブローデルの『地中海』:歴史学の地平を広げた記念碑的作品

          こんにちは! 「noteの本屋さん」を目指している、おすすめの本を紹介しまくる人です! 今日はブローデルの地中海を紹介します! フェルナン・ブローデル(Fernand Braudel, 1902-1985)は、20世紀フランスを代表する歴史学者であり、アナール学派の重鎮として知られています。 彼は従来の政治史中心の史学から脱却し、地理、経済、社会、文化など、多角的な視点から歴史を捉える「全体史」を提唱しました。 その代表作が、1949年に発表された『地中海』です。

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          デジタル変革の荒波を乗りこなす羅針盤:『プラットフォームの経済学』

          現代社会は、デジタルテクノロジーの進化によって、かつてないスピードで変化を遂げています。 ビジネスの世界も例外ではなく、新たな潮流の中で、企業は生き残りをかけた競争に直面しています。 今日紹介する『プラットフォームの経済学』は、現代社会におけるデジタルテクノロジーの進化がビジネスや経済、そして社会全体に及ぼす影響を深く考察した一冊です。 近年話題の生成AIの台頭とその労働市場への影響にも通じる、人工知能(AI)、プラットフォーム、クラウドソーシングという3つの主要なトレ

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          マーティン・フォード著『人工知能のアーキテクトたち』 - AIの未来を形作る研究者たちの洞察

          近年、人工知能(AI)は目覚ましい発展を遂げ、私たちの生活のあらゆる側面に影響を与え始めています。 自動運転車、医療画像診断、音声認識など、AI技術の応用範囲は広がり続けており、私たちの未来を大きく変える可能性を秘めています。 マーティン・フォード著『人工知能のアーキテクトたち』は、AI研究の最前線で活躍する23人の研究者や起業家へのインタビューをまとめた書籍です。 深層学習、ロボティクス、AIの倫理など、多岐にわたるテーマについて、AIの現状と未来、そして社会への影響

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          大江健三郎文学の世界:主要作品とその魅力

           大江健三郎は、日本を代表する作家の一人に必ずあがります。  川端康成に続き、1994年ノーベル文学賞を受賞。  大江は、日本でたったふたりしか輩出されていないノーベル賞作家です。  彼の作品は、戦後日本の社会や文化を背景に、抑圧された人間の欲望や深層心理などを鋭く描き出し、国内外で高い評価を得ています。また、多数の海外作家や思想家を日本に広めた功績も大きく、初期は得意であった仏文学のサルトルやカミュらを、中期ではラ米文学のG・ガルシア・マルケスやオクタビオ・パスらを紹介し

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          大きさから世界を読み解く!ヴァーツラフ・シュミル『SIZE 世界の真実は「大きさ」でわかる』

          私たちは、月の大きさを実際よりも大きく感じたり、大勢の人混みの中では個人の存在感が薄れてしまったりと、日常の中で「大きさ」にまつわる錯覚を経験することがあります。 実は、「大きさ」という概念は、私たちの認識や行動に、想像以上に大きな影響を与えているのです。 ビル・ゲイツ氏も愛読する著者、ヴァーツラフ・シュミル氏の最新作『SIZE 世界の真実は「大きさ」でわかる』は、生物学、経済学、心理学など、多岐にわたる分野の知見を駆使し、「大きさ」という視点から世界を捉え直す、示唆に富

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          シェリー・タークル著『つながっているのに孤独』:デジタル社会における人間関係の考察

          現代社会において、スマートフォンやインターネットは欠かせない存在となっています。 私たちは常にデジタルデバイスに囲まれ、SNSを通じて多くの人とつながり、膨大な情報にアクセスすることができます。 しかし、その一方で、私たちは真のつながりや深い人間関係を築けているのでしょうか? シェリー・タークル著『つながっているのに孤独』は、まさにこの問題に焦点を当てた書籍です。 MITの教授であるタークルは、長年にわたりテクノロジーと人間関係の関係性について研究してきました。 本

          シェリー・タークル著『つながっているのに孤独』:デジタル社会における人間関係の考察

          シャルル・ド・モンテスキューの『法の精神』を紹介!

          シャルル・ド・モンテスキューは18世紀前半のフランス啓蒙思想家であり、近代政治思想に多大な影響を与えた人物です。 彼の主著『法の精神』は、1748年にジュネーブで匿名で出版されました。 当時、フランスでは絶対王政が敷かれており、王権は神から授かったものとされ、制限を受けないという考え方が主流でした。 しかし、モンテスキューはイギリスの政治制度に学び、自由と権利を保障する政治体制の必要性を訴えました。 彼は、経験に基づいた社会科学を創設することを目指し、様々な国の法制度

          シャルル・ド・モンテスキューの『法の精神』を紹介!

          ウォルター・バジョットの『ロンバード街』:19世紀の金融市場を描き出した古典

          こんにちは! 「noteの本屋さん」を目指している、おすすめの本を紹介しまくる人です! 今日は金融の古典的な名著中の名著、ロンバード街を紹介します。 書いたのはウォルター・バジョット。19世紀イギリスのジャーナリスト、経済学者、思想家です。 彼は、1826年にサマーセット州ラングポートで銀行家の息子として生まれ、ロンドン大学ユニバーシティ・カレッジで学びました。 家業の銀行業に従事する傍ら、幅広い評論活動を行い、1860年には『エコノミスト』誌の経営者兼編集長に就任し

          ウォルター・バジョットの『ロンバード街』:19世紀の金融市場を描き出した古典

          デヴィッド・リカードの経済学:『経済学および課税の諸原理』とその影響

          デヴィッド・リカード(1772-1823)は、19世紀初頭に活躍したイギリスの経済学者であり、『経済学および課税の諸原理』(1817年)を著したことで知られています。 この著作は、古典派経済学の金字塔とされ、現代経済学にも大きな影響を与えています。 本稿では、リカードの生涯と業績を概観し、『経済学および課税の諸原理』の内容、特に比較優位、労働価値説、地代論などを中心に解説するとともに、同書が経済学に与えた影響について考察します。 リカードの生涯と業績リカードは、ロンドン

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          ヘロドトス『歴史』: 古代世界への旅

          紀元前5世紀に生きた古代ギリシアの歴史家、ヘロドトス。 彼が著した『歴史』は、ペルシア戦争を軸に、古代ギリシアからオリエント世界までの広大な地域の歴史、文化、風土を網羅した、人類最初の本格的な歴史書です。 ヘロドトスは、人間の営みが忘れ去られることを防ぎたいという強い思いから、広大な地域を旅して情報を集め、この書を著しました。 現代においてもなお色褪せることのない、この魅力的な書物について探求していきましょう。 ヘロドトスと『歴史』「歴史の父」と称されるヘロドトスは、

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          エリート過剰生産が国家を滅ぼす?ピーター・ターチンの衝撃的な警告

          近年、社会における格差や分断が深刻化し、民主主義の将来に対する不安が高まっています。 そんな中、数理モデルを用いて歴史にパターンを見出す「歴史動力学」の第一人者であるピーター・ターチンが、新たな警告を発しています。 彼の最新作『エリート過剰生産が国家を滅ぼす』(早川書房)は、学歴社会の行き着く先にある危機を鋭く指摘し、大きな反響を呼んでいます。 本書では、エリート層の増加と社会不安の関係性を歴史的に分析し、現代社会が直面する課題を浮き彫りにしています。 ピーター・ター

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          マイケル・ファラデーの『ロウソクの科学』:1本のロウソクが照らし出す科学の世界

          ろうそくの炎を見つめていると、なぜか心が安らぎませんか? それは、私たち人類が古来より火を囲み、その光と熱に癒されてきたからかもしれません。 19世紀のイギリスの科学者、マイケル・ファラデーもまた、ろうそくの炎に魅せられた一人でした。 彼は、1860年のクリスマスに、少年少女たちに向けて、ろうそくの燃焼という身近な現象を通して科学の面白さを伝える講演を行いました。 その講演録は『ロウソクの科学』というタイトルで出版され、150年以上経った今でも世界中で読み継がれていま

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