まず「○○○○○」から始めませんか?
アマゾンで新刊の検索をしていて見つけました。
11月15日発売。今村さん、関係者の皆さま、ありがとうございます。年内に読めると信じていました。「幸村を討て」の文庫版も20日に出るので、11月は「今村マンス」になりそう。
528ページ。三部作のラストゆえ、これぐらいのボリュームは想定していました。ただ気になるのは、↑に「大旋風を巻き起こした侍バトルロワイヤル、最終巻目前!」と書かれていること。続きがある? それとも11月15日に最終巻が出る目前という意味なのか。
いずれにせよ、これを読まずして2024年は終われません。配信スケジュールはまだ決まっていないようですが、Netflixでドラマ化することも話題になりました。始まる前にぜひ。
このシリーズが文庫書き下ろしであることに、私は今村さんの志を感じています。
明治期の日本が舞台で分厚い。単行本なら2000円前後でしょう。ファン以外の人からすると、なかなかのチャレンジです。でも文庫なら「試しに買ってみようか」となりやすい。
中年以上の男性がターゲット。ジャンルの持つそんなイメージを払拭し、新たな読者を獲得する。これは今村さん個人だけではなく、歴史&時代小説の書き手にとってチャンスが広がることを意味します。
宇佐見りん「推し、燃ゆ」がヒットしてから、純文学の単行本を買う層に幅が生まれました。次は「イクサガミ」をきっかけに、歴史&時代小説へ興味を持つ人が増えるかもしれない。日本史や世界史を好きになり、もっと深く学びたいと思ってくれるかもしれない。
そうしたら、私は期待に応えるべく様々な本を仕入れます。「こんな見方もあります」「この人は教科書に書かれている要素だけでは語れませんよ」の一冊を。お客さんと書店員が互いを高め合う。そんな関係性が理想です。
歴史小説で自己改革。まず「イクサガミ」から始めませんか?