『菜食主義者』 芽吹く人、芽吹かぬ人。どちらが幸せなのか。どちらがあるべき姿なのか。身体の奥底に、誰しもが種を持っているのかもしれない。
サラエボ市内のスーパーで販売している鶏卵のパッケージに「ケージへは閉じ込めてないニワトリさん達が産んだ卵」と表記されています。 お肉を貪り食べてきた我が人生「環境や倫理的にもそろそろ菜食主義になろうかな」と思います。 けど愛着ある食生活を意志薄弱な私が手放せるかが非常に不安です。
今ふと思い出したが、ジェームス・ガーニーの絵本【ダイノトピア】のヒトはカテゴリ的にはヴェジタリアン(と言うか、獣肉や鳥肉・卵は食べないが魚は食べる半菜食主義者)だったような(この辺記憶が曖昧。因みに同作品は恐竜とヒトが共存する世界が舞台の為、乳製品は存在しないらしい)。
ほぼ菜食生活なのでタイトルに惹かれ軽い気持ちで読んでみたら、重厚だけど良かった。私たちが含み持つ欲望や怒りなどの動物性と、欲望から抜け出し静かに揺れていたいと願う植物性との葛藤やバランスを考えさせられました。どのように生き、どのように死にたいかも少しずつ意識してみようと思う。