錦光山和雄

アート&小説&英語好きな方と繋がりたい。 出版社リーマン。著書2冊。 …

錦光山和雄

アート&小説&英語好きな方と繋がりたい。 出版社リーマン。著書2冊。 #京焼を代表する窯元錦光山宗兵衞、祖父宗兵衞を描いた#京都粟田焼窯元錦光山宗兵衞伝、#粟田色絵恋模様。 BLOG→https://www.kinkozan.com/ ブログ kinkozan.com

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わたしの祖父錦光山宗兵衛の評伝

 わたしの曾祖父六代錦光山宗兵衛は京都粟田焼窯元で将軍家御用御茶碗師を勤めていました。それが明治維新で東京に都が遷都しますと、天皇家をはじめ公家、官僚などが新都に移ってしまい京都の街は火が消えたようになり、錦光山家も存亡の危機に立たされます。  そんなある日、一人の外国人が店にやってきます。英語が話せないので身振り手振りで壺を見せますと、その外国人はいきなり壺を足蹴にしたのです。宗兵衛は外国人がどうしてそんなことをするのだろうと悩みながら、苦心惨憺の末に雅で繊細な採画法「京

    • ナミビアの砂漠

       この映画の主人公は、21歳のカナです。   彼女は顔が小さくて手足が長く、抜群のスタイルで、美容脱毛のエステシャンをしています。そんな彼女は、ハンバーグを手作りでつくってくれるような優しい彼とはあっさりと別れ、クリエイターの男と同棲をはじめます。  この映画でなんと言っても、一番驚くのは、カナが、誰に忖度することなく、同棲している男に、投げつけたものを、それ、拾えよ、などと命令し、おまえ何考えるんだよ、と文句を言い、容赦なく何回も何回も叩き、取っ組み合いの喧嘩をして、おまえ

      • 「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!のご案内

         「「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」は、差別のない平和な世界を目指している天才的認知科学者である苫米地英人博士の素晴らしくも輝かしい名著であります。  また、この本は、大変好評をいただいております開拓社の「苫米地英人コレクション」全8巻の一冊でもあります。  ちなみに  苫米地英人コレクション1は「洗脳護身術」  苫米地英人コレクション2は「脱・洗脳教育論」  苫米地英人コレクション3は「「頭のゴミ」を捨てれば、脳は一瞬で目覚                 め

        • 絲山秋子の「神と黒蟹県」

           絲山秋子の著書「神と黒蟹県」を読みました。  絲山秋子という作家は、「海の仙人」でもそうでしたが、とぼけた神を描くのが実にうまいと感心しましたが、この小説でもその持ち味を存分に発揮しています。  通常、八百万の神はほとんどひっそりと存在しているそうですが、この小説に登場する半知半能の神は、人間として暮らしてみたい、神のままでは味わえないことを知りたいと思って、いろいろな人になってこの世に現れるのです。  半知半能の神は、「どこに住んでいるのかと訊かれたとき、神はあらゆる

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        • 美しいものを求めて
          88本
        • 出版情報
          27本
        • 錦光山和雄の小説編
          14本

        記事

          芥川賞受賞作「サンショウウオの四十九日」と「バリ山行」

           わたしはこの小説を読んで、純文学という器がなんでも包摂してしまう奥行きのある大きな構造を持っていることを知り驚嘆しました。  なんとこの小説に登場する父親は、赤ちゃんであった兄の体内にシシャモのように存在していた胎児が手術によって産み出された胎児内胎児なのです。  さらにその父親の娘である主人公の姉妹、杏と瞬の身体は右側が瞬であり、左側が杏でそれが合体して一体になっているが一人でないという結合双生児なのです。ベトちゃん、ドクちゃんのように腹がくっいていても、上半身は別々では

          芥川賞受賞作「サンショウウオの四十九日」と「バリ山行」

          墓泥棒と失われた女神

           この映画は少し変わった映画です。  世間からはみ出たアウトローの泥棒集団のピカレスク(悪漢物語)かと思っていたら、ギリシャ神話でオルフェウスが毒蛇に噛まれ亡くなった妻を連れ戻すためにを地下の冥府に下ったが、冥界の王との約束を破って後ろを振り返ってしまい、望みを果たせなかった悲劇を下敷きにした、はるかな古代への崇敬と現代資本主義文明批判、風刺した奥行きのある映画のようなのです。  映画は刑務所から出所したらしいイギリス人の男、アーサーがイタリアのトスカーナ地方の田舎町にもど

          墓泥棒と失われた女神

          めくらやなぎと眠る女

           この映画は、音楽家でアニメーション作家のピエール・フォルデス監督が、村上春樹の「めくらやなぎと、眠る女」「かえるくん、東京を救う」「バースデイ・ガール」「ねじまき鳥と火曜日の女たち」「UFOが釧路に降りる」「かいつぶり」の6つの短篇を再構成してつくったアニメ映画であり、実写をアニメ化するライブ・アニメーションという手法を使って、アヌシー国際アニメーション映画祭や新潟国際アニメーション映画祭で受賞した作品であるといいます。  ストーリーは、東日本大震災後、刻々と被害を伝える

          めくらやなぎと眠る女

          オットー・イェスペルセンのエッセンシャル英文法

          ご案内です。 本書は、わが国の英語研究者でこの本を読まないものはいないと言われる名著です。 ご興味があればよろしくお願いいたします。 ○©錦光山和雄 All RightsReserved #オットー・イェスペルセン #エッセンシャル英文法 #英語が好き #開拓社

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          メイ・ディセンバー ゆれる真実

           この映画は、グレイシーという36歳の既婚女性が12歳の中学1年生のジョーとペットショップの倉庫で情事におよび、警察に逮捕され、獄中で子供を出産、出所後、夫と離婚したグレイシーはジョーと結婚という、実際あったスキャンダラスな実話をもとにしているという。 ちなみに、題名のメイ・ディセンバーとは、親子ほど年の離れたカップルを指す言葉だそうだ。  事件から24年の歳月が流れ、アメリカ南部のジョージア州の美しい港町サバンナに、この実話を映画にするために、女優のエリザベスがやって来て

          メイ・ディセンバー ゆれる真実

          なんと、樋口一葉の兄、絵師虎之助(奇山)の作品が横山美術館で展示‼️

           名古屋の横山美術館の企画展「海外で愛された薩摩様式のやきもの サツマの輝き」展(8月25日まで開催)展に行ってまいりました。  会場には、マルコ・ポーロの「黄金伝説」になぞられて、金彩の輝く薩摩焼が、上絵金彩の白薩摩の本薩摩に始まり、みやびな京薩摩、さらには加賀、大阪、神戸、名古屋、横浜、東京、長崎など各地の薩摩様式の作品が一堂にならべられ、その違いが丁寧な説明がついていてとても分かりやすく展示されておりました。  そこでまず本薩摩と大阪薩摩の作品をご覧いただきたいと思い

          なんと、樋口一葉の兄、絵師虎之助(奇山)の作品が横山美術館で展示‼️

          映画「ちゃわんやのはなしー四百年の旅人ー」

           この映画は薩摩焼の歴史とともに400年を生きてきた沈壽官家の話である。  豊臣秀吉が明を征服するために30万の大軍で朝鮮出兵したという、文禄・慶長の役(1591年〜1598年)は、当時の東アジアにおける大戦争であり、最大の激戦地となった全羅北道・南原では多くの死者が出たという。  織田信長以来の御茶湯御政道で茶入ひとつが一国一城に匹敵する時代に、高麗物といわれた朝鮮の焼物を作るほどの技術を持たなかった主に西日本の大名たちは、競うように当時の最先端技術を持つ朝鮮人陶工たち

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          苫米地英人博士もご推薦の最小英語テスト(MET)

           ご案内です。 英単語を()に埋めるだけで 飛躍的に英語力がアップする 『#最小英語テスト(#MET)ドリル 〈大学入学共通テスト聴解版&読解版』   (#牧秀樹 #岐阜大学教授)  天才的科学者・ 苫米地英人博士監修の  世界で活躍する次世代リーダーを育成する  高校生むけの   Dr.T English Camp  で採用予定❣️ 著者の牧先生による紹介ビデオです <聴解版> https://youtube.com/watch?v=bObRWsbMUYc…

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          パレスホテルビルで錦光山作品を見つけました!

           たまたまパレスホテルビルの地下に入ってみましたら、朝日堂さんの支店がありました。  京都の清水寺の近くにある朝日堂さんの本店には何回か行っているので、入ってみますと、抹茶茶碗などが並べられていたのですが、奥の棚を見て見ると偶然にも私の祖父、七代錦光山宗兵衞の作品が展示されていました。  「瑠璃雲錦詰人物図」、錦光山窯の天才的絵師・素山絵付けの「花蝶人物風俗図」、「絵皿祭行列図」、「小花瓶一対人物図」などです。  お店の方にお話を伺うと、陶磁器が結構売れていると言います

          パレスホテルビルで錦光山作品を見つけました!

          皇居三の丸尚蔵館「皇室のみやび」拝観記

           皇居三の丸尚蔵館の第4期、「皇室のみやびー受け継ぐ美」展に行ってきました。  最初に展示されていたのは文字と絵で物語をつづる絵巻の「春日権現験記絵」でした。  この絵巻には職人の働く姿とともに春日明神による夢でのお告、夢告の場面があり、竹林に座す貴女、明神と夢告をうける人の寝顔が描かれていて、いとおかし、という気分になります。  次いで圧巻的なのは、伊藤若冲の「動植綵絵」です。順番に、老松孔雀図、諸魚図、蓮池遊魚図、芙蓉双鶏図ですが、なにも言わずにご覧になっていただきまし

          皇居三の丸尚蔵館「皇室のみやび」拝観記

          伊藤潤二の”富江”的世界

          世田谷文学館の「伊藤潤二」展に行ってきました。  伊藤潤二さんのことは詳しくは知りませんが、解説によると、 歯科技工士をしていたころ、ホラー漫画誌「月刊ハロウィン」に投稿して、『富江』での「楳図賞」を受賞してデビューしたそうです。  『富江』というのは、圧倒的な美貌と傲慢な性格で男たちをとりこにし、彼らに殺してでも自分のものしたいという欲望を抱かせるが、なんど殺されても生き返るらしいです。  『富江』は世界中の読者をとりこにして、30カ国以上の国で出版され、世界で最も権

          伊藤潤二の”富江”的世界

          変身するカフカ展

          早稲田大学の村上春樹ライブラリーの 「変身するカフカ」展に寄ってみました。 いくつか展示があるなかで 心に残った言葉がありました。 本というのは、僕らの内なる凍った海 に対する斧でなくてはならない フランツカフカが1904年に友人に宛てた 手紙の一部だそうです。 村上春樹さんが紹介していました。 ○©錦光山和雄 All Rights Reserved #カフカ #変身するカフカ  #早稲田大学 #村上春樹ライブラリー #変身 #多和田葉子 #村上春樹 #KA

          変身するカフカ展