猫を追いかけて(2)
2024年、元日早朝に家のインターフォンのベルが鳴った。静かな朝の住宅街、もしかしてという胸騒ぎに階段を駆け降りる。
玄関を開けると知らないご婦人が車を停めて立っていた。
「あの、探されていた猫は見つかりましたか?」
あの子の情報⁉︎ひょっとして保護して連れてきてくださったのだろうか。
「いいえ、まだ...」車の方に思わず視線が走る。ご婦人の方も興奮気味にスマホをなぞり、画像を探っている。
「今朝うちの庭にね、似ている子がいて写真を撮ったんです!」
スマホを覗き込むとそこには