「解決」よりも「創造」を、と言う河合さんにとっては、意識の緊張を緩め「カキマゼ」て、そこに新しい、生の別の布置が生まれてくるその〈触媒〉になることが、心理療法家の仕事となる。そのためにこそ「ふわーっと聴く」のである。落としどころについてー河合隼雄における《臨床》と《対話》鷲田清一
人間はどうしても自分との関連において、あるいは、自分を入れこんだものとして世界をいかに観るかということが必要である。 後者が「臨床の知」にかかわってくる~中略 概念化して考えることよりも、いかにそれとかかわるのか、何をするのか、ということが大切になってくる。