エグルストンといえばアンチ・クライマックス、コンポラのハシりとされますが、少し違うのではないか。 人が死ぬ間際、思い返すのは日常の中の「決定的瞬間」ではないでしょうか。 ニューカラー派のイメージは、主観的・個人史的なクライマックスであり、「走馬灯」なのです。
デジタルカメラは情報テクノロジーの結晶ですが、現代情報理論は通信技術と一体です。 つまり「いかにノイズを減らすか」が焦点になる。 現代カメラは映りすぎる、よって写真の「マジック」が消えてしまうのは必然です。 ならばどういったノイズを選択するのか?そもそもその必要があるのだろうか?
15年前、サンディエゴで乗り換えたメキシコ行きの飛行機で隣合ったのが、アメリカ人のフォトグラファーでした。 彼が見せてくれたiPodには、4万曲が入っていた。 「写真が上手くなりたいなら、写真以外のことを勉強しろ。全て繋がっているんだ」 彼の言葉は座右の銘です。