ひるたオブジョイトイ

「ひるたオブジョイトイ」と名乗って写真展(もっぱら企画もののグループ展)に参加して遊ん…

ひるたオブジョイトイ

「ひるたオブジョイトイ」と名乗って写真展(もっぱら企画もののグループ展)に参加して遊んでいます。その昔から写真が好きで、須田一政さんのワークショップに通っては個展とかしたり、カメラ雑誌に原稿を書いたりしていました。写真展や媒体で発表したテキストが中心。現在は大阪市に在住。

最近の記事

写真でナニモノかであるために

先日、僕よりも少し若い友人に「写真の世界でなにものかであるためにどうすればいいでしょうか?」と聞かれた。 ええっ! 写真の世界でナニモノでもないオレに聞くのか? と思ったけど、ナニモノでありたいと思い続けていたことは間違いなく(“思い続けていた”と過去形と言い切ってよいのかは疑問が残るところだが)、その頃の自分に足りなかったものを話せば良いのだろうか。 寝ても覚めても考えることは「写真」という時は間違いなくあった。 カバンにカメラ(CONTAX T3、コニカレコーダーなど

    • 家族写真という「祈り」

       海の前に立つひとりの男と笑みを浮かべた子供。写真は傾いている。タテで撮ろうとしたのか、ヨコで撮ろうとしたのか、他の理由があったのか、写真を撮影した母親が亡くなってしまった今となってはその意図はわからない。仲睦まじい2人が写るこの写真、親子のようだが本当の親子ではない。当時、母親が付き合っていた男性である。私はこの男性が本当にすきだった。海釣りなど、一緒によく遊んでくれたし、彼もまた私を受け入れてくれた。そうした関係性は満面の微笑みをたたえた私の表情からもわかるだろう。お風呂

      • ホテルに籠もったとき

        昨年の今頃はマニラに行ったり、そこから帰ったらシベリアに行ったりと慌ただしかったのに今年の長閑さはなんだろう。一日が、一週間が長いんですね。 長閑という表現は適切じゃないのかもしれないが、部屋から見える川のゆったりした流れを見ながら感じる時間の流れは長閑そのもの。旅行で忙しいと言っていた頃がもう2年も3年も昔のように感じる。 テレビのニュースでは3月の訪日外国人旅行者 93%減らしい。旅行者、とりわけトランクをゴロゴロ転がしている人を全く見かけないので、逆に7%もおるんや

        • 緊急事態宣言されて初めての週末

          昨日、妻が病院から帰ってきて「自宅待機を言い渡された」と話してくれた。妻は医療従事者で、主に訪問看護に従事している。担当している利用者さんが高熱を出して、コロナウイルスによる発熱が疑われて入院してPCR検査を行ったことから、濃厚接触者として結果が出るまで自宅待機するようにとの話だった。 狭い自宅だし、妻だけ押入れに隔離するわけにも行かないので、普通に同じ部屋で濃厚接触して過ごすことに(濃厚接触っていい言葉ですね。あんなこともこんなことも濃厚接触)。もし利用者さんが妖精なら、

        写真でナニモノかであるために

          緊急事態が宣言された最初の日

          緊急事態が宣言された最初の日。 そんなテレビの喧騒を別にFAXやポストに届いている手紙の有無をチェックするという崇高な目的のため、今日は出勤しましたとも。 先日、α6500のアイカップピースを紛失してしまったので会社に行く前にヨドバシ梅田に寄ると、ヨドバシの2階カメラフロアはガラガラ。朝だからというのはあるだろうけど、店員さんに聞いたら、火曜日の時点でいつもの2割程度しか客が来なかったらしい。メーカーから派遣される応援スタッフも今日から来ないということもあって、売り場にいる

          緊急事態が宣言された最初の日