
【ポートレート論】「興味がなければ撮れない」—人の魅力を深く切り取るために
ポートレート撮影は、単なるカメラ技術や構図の話ではない。結局のところ、 「その人に興味が持てるかどうか」 に尽きる。
興味のあるなしは、写真に如実に現れる。被写体に対する関心がなければ、どれだけ技術があっても、どれだけライティングが良くても、その一枚に「熱」は宿らない。
1. 興味の有無が写真に現れる理由
人を撮るということは、 その人の魅力を見つけ、引き出し、形にすること だ。
しかし、そもそも 被写体に興味が持てない場合、どうやってその魅力を探るのか?
興味のない相手を撮ると、どうしても以下のような現象が起こる。
表面的な写真になってしまう
→ ただ「かわいい」や「カッコいい」を狙うだけで、深みがない。表情や仕草の「最高の瞬間」を見逃す
→ その人の「らしさ」に無関心だと、決定的なシャッターチャンスを逃す。構図や光の工夫が足りなくなる
→ 自分の中で「もっと魅力的に撮りたい!」という欲求が湧かない。
結果として、被写体の魅力が引き出されず、ただのスナップに終わってしまうのだ。
2. 「かわいさを追求する」という自分の撮影スタイル
私は 「かわいさを追求する」 タイプのカメラマンだ。
つまり、 被写体の持つかわいさ、魅力を見つけ、それを次の撮影に活かしていくこと が撮影の軸になっている。
だからこそ、 「そこまで興味が持てない人は撮れない」 。
これは、撮る側のエゴかもしれないが、結局 「かわいさを探し続ける」ことがモチベーションの源泉 なのだから、興味の持てない相手ではその熱量を保てない。
少なくとも 私が撮ったことのある人は、すべて本当に興味を持った人だ 。
それだけ、撮影には感情が乗るし、撮りたいという気持ちが湧かないと、カメラを向けることはできない。
そういう面では "アイドル" はかわいいを見つけるのに最適 なのでしょう。
3. 「撮る人」と「撮られる人」の関係性
良いポートレートを撮るには、 撮る側と撮られる側の関係性 も重要だ。
撮る側が興味を持てないと、被写体も「撮られている感」を強く感じ、ぎこちない表情になりがちだ。
逆に、カメラマンが 「この人、めちゃくちゃ魅力的だ!」 と本気で思えば、被写体もそれを感じ取り、自然な表情が出る。
この 相互作用 が、ポートレート写真の「熱」を生む。
だからこそ、 「興味がなければ撮れない」 のは、ある意味で当然なのだ。
4. 興味を持てる被写体をどう見つけるか
では、「興味を持てる被写体」とは、どうやって見つけるのか?
私が大事にしているのは 「自分の撮影スタイルと相性が合うかどうか」 だ。
例えば、私の撮影スタイルは 「かわいさを追求すること」 にある。
だから、 かわいさに敏感な人や、変化を楽しめる人 とは、相性がいい。
逆に、 ただ撮られるだけの受け身な人や、表現に無関心な人 とは、あまり合わない。
被写体を選ぶことは、作品のクオリティを左右する。
だからこそ、 「撮りたいと思える人を撮る」ことが最も重要 なのだ。
5. まとめ:「興味がないと撮れない」はむしろ強み
ポートレートは 「人を知ること」 から始まる。
だから、 興味のない人を撮れないことは、むしろ強み だと思う。
興味を持てる人だけを撮ることで、作品の質が上がる
撮る側の熱量が高まることで、被写体の魅力がより引き出される
最終的に、写真の「熱」が伝わるものになる
「どんな人でも撮れるのがプロ」という考えもあるが、私はそうは思わない。
むしろ、 「自分が撮りたいと思える人を撮る」ことで、最高の作品が生まれる のだ。
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