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【映画感想文】友だちを買うなんて……と思ったけど、ぶっちゃけ、買うしかないんだよね - 『ロボット・ドリームズ』監督:パブロ・ベルヘル
先日鑑賞した『ゴンドラ』に続き、セリフない系の映画が好きなので、セリフなしアニメ『ロボット・ドリームズ』を見てきた。 原作はグラフィック・ノベルと言われるジャンルの本らしく、ストーリー重視の漫画という雰囲気。日本にはあまり馴染みがないけれど、調べると名作は多々あるようで、いつかちゃんと読んでいきたい。 映画は音楽に相当力を入れていて、アース・ウィンド・アンド・ファイアーの『セプテンバー』がテーマ曲のように繰り返し流れていた。物語の内容にも合っているし、歌詞に出てくる
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【映画感想文】それでも荻上直子は閉鎖的なユートピア世界を描き続けるし、描き続けなくてはいけない - 『まる』監督:荻上直子
荻上直子監督の新作『まる』が凄かった。堂本剛を主演に迎え、現代アートのスタジオをクビになった画家がなんとなく描いた丸がたちまち評価されてしまって、正直しんどい状態に陥っていく不条理劇だった。 この丸は円相と呼ばれ、禅の世界では悟りや真理、仏性、宇宙全体などを円形で象徴的に表現したものとされるが、その解釈は見る人に任されるとWikipediaに書いてあった。劇中でも、堂本剛が「あなたの円相を100万円で買い取りたい」と言われ、「……えんそう?」となりながらWikipedi
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【短歌】俵万智さんが一青窈さんに往復書簡で短歌のレッスンをする入門書『短歌の作り方、教えてください』がめちゃ理論的で、最高にわかりやすかった! +毎日短歌 10月18-27日分
短歌の入門書を片っ端から集めている。今回は俵万智さんが一青窈さんに往復書簡で短歌のレッスンをする『短歌の作り方、教えてください』を読んでみた。 サラダ記念日で言わずと知れた俵万智さん。現代的な短歌の代表格だし、日常を切り取ったようなポップなテイストから勝手に感覚的な人なんだと思い込んでいたけど、そうではなかった。めちゃくちゃ理論的でびっくりした。 短歌とはどういう性質の表現で、五七五七七の定型を守る意味はなんであり、どういう状況なら字余りが成り立つのかを見事に言語化
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