小説を書いているとき、登場人物に対して、「簡単に泣かせたら、ダメだよな」と思うことがある。この方の感覚はそれに近いものだろう。切実にその気持ちに迫るからこそ、流れる涙があるし、涙も出ない、ということもあると思う。災害に強くなれるのでは、という締め方が意外だった。