西田敏行について
“もしもピアノが弾けたなら思いのすべてを歌にしてきみに伝えることだろう
ーー
人を愛したよろこびや
心が通わぬ悲しみや
おさえきれない情熱や
だけどぼくにはピアノがない
きみと夢みることもない
心はいつもからまわり
聴かせる夢さえ遠ざかる
アア、アア、アー
遠ざかる”
西田敏行さんは、福島県郡山駅出身。明治大学入学をきっかけに東京へ上京。その後劇団青年座の「写楽考」で初主演で注目を浴び、77年、紀伊国屋演劇賞個人賞を受賞。
テレビでは、「池中玄太80キロ」の主題歌「もしもピアノが弾けたなら(冒頭の歌詞)」で大ヒット。大河ドラマ「おんな太閤記」に主演。バラエティーでは「探偵!ナイトスクープ」では2代目の局長を務めた。
88年に始まった映画「釣りバカ日誌」シリーズは、ハマちゃん役の西田さんが全22作品が公開された。2003年公開の「ゲロッパ!」「釣りバカ日誌14/お遍路大パニック!」で毎日映画コンクール男優主演賞を受賞。08年に紫綬褒賞、18年に旭日小綬章。
福島県民の誇りであり、希望である西田敏行さん。
西田さんは東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故で被災した古里に心を寄せ、被災した県民を励まし続けてこられた。
「復興は、残念ながら、まだまだ道半ば。光もあれば影もあります。発電所の廃炉作業はまだまだ続いて、私が生きてるうちに見届けられっかどうか。無理かもしれねえな。震災のこと、事故のこと、復興のこと、これからの未来のこと。この場所でみなさんと一緒に考えることができたら。そう思っています」と涙ながらに語られていた。
福島県郡山のうねめまつり60周年では、新テーマソング「采女ドンドコ」をプロデュースの西田敏行さんと、郡山の著名人で制作した。テーマは、「愛」である。
最近の西田敏行さんは、とても痩せていった印象がある。探偵ナイトスクープ!でも東京から大阪の移動は大変だっただろう。東日本大震災以降、身体に鞭を打って先頭に立ち福島県を励まし続けた。存在が愛の人だった。
西田敏行さんから
「今回の震災は本当に大変な目にあいましたけど、
福島は負けませんから。
マグニチュード9.0?!
津波の高さ14m?
負けないよ。
ーー
今、泣きたいとき、
思いきって泣けばいいんだよ。
辛いだろ。
というキャパシティを俺たちは持つべきだと思いますね。
そこから始まる。
泣いたあとに笑えるから。」
私たちの福島県民の支柱西田敏行さんの言葉を胸にご冥福お祈り致します。