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あみだ湯さんの上下水道復旧してきた話!

12月2日〜6日にかけて、奥能登は珠洲のあみだ湯さんの支援に再びいってきました。

10月ぶりに行ったわけですが、この間に、あみだ湯が被災地で担う役割の大きさについて考えていました。

地域の方やボランティアの方が混在する独特なコミュニティ形成をしていて、その拠点となっていること。市内の居住者だけではなく、支援のボランティアや復興作業で各地方からやってきた土建関係の方々がお風呂に入りにくる癒しと生活衛生に関わる重要な拠点となっていること。

そんな場所をなんとか維持して沸かしているあみだ湯メンバーの方々。被災者であり、復興作業もしながら、日々の生活や人生もある中で、この場所を続けていくということ。


そんな姿を見ていたら、できることはなんでも助けたいなと。

この言葉は、梅湯をはじめるときに無償で手伝ってくれた片付け屋の小泉さんというおじさんが僕にポロッと言ってくれたものです。

小泉さんの他にも、手伝ってくれた方々がたくさんいました。今こうして、銭湯をやっていけて、生活があるのは彼らの存在があってのこと。その恩がある。それを銭湯を通してひたすら還元していかなければならないのです。

あみだ湯は、上水管が地震で損傷してしまい応急処置で、玄関のシンク台のみ水道が使えます。

ここで皿洗いや歯磨きなどをする生活です


トイレも流れないので、外の仮設トイレを使わなければなりません。お客さんも使うので、汲み取りが来るまでにすぐにいっぱいになってしまうような状況でした。

あみだ湯支援で滞在した期間中、水回りの不便さをひしと感じていましたが、ここに暮らす人々はこの生活に慣れている様子でした。とは言え、半年以上経ってもこの生活は…。

寒い冬が来てしまえば、寒空の下で皿洗いをしたり、雪降る中、外の仮設トイレに行ったりしなければなりません。

本格的な冬が来る前に、なんとかこの状況を少しでも改善したいねと、前回の支援中にスタッフたちと話していました。

水道屋歴15年の職人、A氏が弊社に入社してくださったおかげで、素人では絶対に不可能な、上下水道の復旧計画を立てることができたのです。

前回の工事では、2階水回りの復旧、下水や浄化槽の損傷確認をして、経過観察付きでなんとか使用できるレベルにはなりました。

上水管が埋設部で破損しているようで、全体復旧をすることができませんでした。

上水が使えたとしても、下水管が破損していれば、汚物が詰まったり、土壌に汚水流れ込むので、意味がありません。

下水は、なんとか流れるレベルで、地震の影響で勾配に狂いがでているようでした。また、マスが少しずれていたり、見えない部分での破損もあるとなると、このまま使用することは困難でした。

今回の工事では、陥没したマスや勾配がずれた下水管を取り替え、上水管を新設することをしました。

かかって約1週間の工事となりそうとA氏。
さいあく、自分1人でもやれると語るA氏…!

やってみてわかりましたが、A氏がいなければ、絶対に不可能な工事でした。

結果的には、約4日間でやりきってしまいました。職人、プロは違いすぎます。無理なく早く的確。流石すぎます。

A氏、ゆとなみスタッフ1名、湊の3人で京都を出発。当初は、早朝に出る予定でしたが、勢いで前日夜に出発し、金沢のSAで車中泊してから、珠洲へ向かいました。前夜出発が、初日の作業が捗るし、運転も楽だったので、今後はこのパターンでいこうかなと。

ちなみに、資材はモノタロウで購入し、あみだ湯さんへ予め送っておきました。

工事の様子です。

ここからスタート。
地元の川下建機さんからユンボをレンタル!
滑らかなハンドル捌きで掘り進めるA氏
勾配計で既存下水管の勾配を確認。ところによっては逆勾配になっている箇所も。
男湯側のマスは完全にずれてしまっていたり、配管距離が長いため、復旧は断念。
下水管が露わになる
マスや管を撤去し、新たなマスなどを設置していきつつ、
浄化槽まで掘り進める
勾配計でしっかり勾配をとっていく
珠洲の天気は変わりやすく、小雨降る中の作業
マスの立ち上がりができてくる
浄化槽まで一直線
汚水が流れてきたりと、なかなかハード
そして、ダブルレインボー!
2日目に埋め戻して、下水管の復旧完了!


上水をここから引っ張ってきます
宅内に引込む穴をあけたり
架橋ポリエチレン管を這わせていく
水が出ました…!
こちらもばっちり
ランドリーコーナーもこれで復活!
キッチンで皿洗いができるという当たり前


こんな感じで、復旧させることができました!

(男湯側のトイレなどは下水がダメなので、復旧は諦める判断をしました。)


どれだけ、生活が改善するのか計り知れませんが、できることはやれたのかなと思っています。

A氏が加わって、マジでなんでもやっちゃってるゆとなみ社。銭湯最強戦士すぎる!今後も銭湯のためなら何でもやっていこうと考えています!


さて、そんなわけで、あみだ湯さんとゆとなみ社コラボのチャリティーグッズが販売される予定です!

裾にゆとなみ社タグがはいってます。

利益はあみだ湯さんに寄付されます!

ちなみに、今回の復旧工事は弊社持ち出しです。そこに協力したい方は、梅湯と湊河湯で、奥能登物産を少しばかり販売しているので、ぜひ買って下さい。

ぜひ買って応援してください。それか直接寄付するかでもいいです。ボランティアに行くのもいいかもしれません。復興なんてまだまだなんです!ほんと行ってみてほしいです。

己かカネか、でっせ!

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