マチズモ=男性優位主義の一構成員である自分自身に愕然としながら、砂鉄さんの検証、正論、皮肉を味わった。日本のジェンダー意識は、ほぼ変わらないまま、多様性や平等など耳障りのいい言葉だけが増殖し続けている。その一端をボクも担っているわけで他人事ではなく、むしろ当事者意識を持たねばと。
女を遠ざけるまま老いてしまったのは、異性を恋焦がれるほどに、自分が彼女らに加害をした側の「男」というカテゴリーに近接し、男に変貌してしまう恐れとジレンマに裂かれそうになるからだ。今も強く感じながら、決して成就しない唯一の想いに焼かれている。その欠落感が創造を促すのだから仕方ない。