ちゃりぶらりあん

【ちゃりぶらりあん】=①自転車(チャリ)を愛する図書館司書(ライブラリアン)の意。 ②…

ちゃりぶらりあん

【ちゃりぶらりあん】=①自転車(チャリ)を愛する図書館司書(ライブラリアン)の意。 ②世の中のあらゆるものごとについて、自転車か図書館と(むりやり)関連づけて考察し、解決の糸口を探る活動のこと。それ以外の話題も多少含まれる。

最近の記事

問題は身分の話じゃない

Threadsでの投稿から。 基本的に、非正規率を多くして人件費をケチっている企業が、搾取を前提にしているというのは激しく同意できる。 なのでそのビジネスモデルを根本から見直せ、というのもその通り。 そして非正規率が極めて高い業種と言えば、我が図書館業界である。 というのも、現在の図書館業界を民間で牛耳っている大手出版系ホールディングスだと、8割以上の非正規雇用率になる。 なんせ民間委託の図書館員のほぼ全てが非正規なんだから。 ということはこの企業体に課されるべき税は相当

    • 日本人をダメにする「一意専心」の呪い

      この記事の見出し、正直言って意味が分からなかった。 「裏切り者扱い」ってなんで?全く意味が分からない。 何をどう考えたらそういう発想になるんだろう? だが記事を読むと、どうやら日本の組織における学びなおしとは 「転職や異動を考えている、出し抜こうとしていると思われそう」といった「裏切り者」扱いへの懸念 「社員本人の成長より(今いる)組織にとって役に立つかどうかでしか価値を認められない」 「大学を出たら学ぶのは終わり」 「『そんな暇があったら仕事をしろ』と言われそう」 とい

      • 「男子ってなんであんなにバカなの」問題

        ここ数年来、若い男の子たち(中高生・大学生)が何人も連れ立ってわちゃわちゃケラケラしている様子に対して、なんかすごくイラ立ちを感じるようになった。いやもちろん理不尽だし、良くない感情ではあるんだけど、これはいったいどういうわけなんだろう。 それも特定のどういう子たちが、ということではない。複数人でつるんでいる子たち全般だ。陽キャの子たちは尊大で、陰キャの子たちはどこか痛々しく、体育会系の子たちは無神経。皆それぞれ属性に応じて違いはある。 共通しているのは、みんなバカで世間

        • 司書のへりくつ⑦この波に乗っかれ

          先日の某経済系雑誌サイトに掲載されていた、雇用ジャーナリストなる人物の記事。 この記事のポイントは以下の通り。 非正規雇用の8割は女性や学生で大半が主婦。氷河期世代の問題ではなく性別役割分担 非正規雇用の主婦は配偶者控除や家事育児の問題があるので「正規への転換」や「賃金引き上げによる収入増」は望んでおらず、その層には響かない 国が最低賃金の引き上げを毎年着実に行っているので都知事選の焦点にはならない まあなるほど、それはそうだ。 理屈としては間違ったことは言ってない

        問題は身分の話じゃない

          司書のへりくつ番外編【図書館同業者への業務連絡】

          今回は本編とは関係なし。 このnoteにいる図書館関係者、図書館愛用者、司書資格の勉強をしている方の中には、X(旧Twitter)を使っている人も結構いると思います。 そんな同業者各位に、もうX/TwitterやめてThreadsに引っ越しませんかというお誘いです。 X/Twitterの現在の体たらくはもはやここで他言を弄する必要はないでしょう。誹謗中傷、冷笑嘲笑クソリプの嵐。極めつけはインプレゾンビの横行。 それを放置するクレイジーマスク。 そんなわけで、昨年から本格的

          司書のへりくつ番外編【図書館同業者への業務連絡】

          最近野球を観に行く気になれない

          福岡ドームの名前がまた変わるらしい。 しかも今度はみずほ銀行とのダブルネーミングライツで。 こんなにしょっちゅう名前を変えて、ファンは今のスタジアムの名前をちゃんと把握しているんだろうかと思うのだけど、たぶん今ではそんなの誰も気にしないんだろう。 「たかが球場名」ではあるんだけど、そこから来る様々な違和感を皆が感じなくなっていることは、現在を生きる人間としてどこか感覚が鈍くなっているんじゃないだろうか。またそれらと関連して、今のスタジアムスポーツが段々と足を向けづらく、個人

          最近野球を観に行く気になれない

          司書のへりくつ⑥仁義なき戦い

          なんかこのシリーズ、自分のnoteでやたらアクセスが多いのが不思議でしょうがない。実際に読まれているかは別として。 みんなそんなに図書館の内幕が知りたいのだろうか? それはともかく、ここで何度か書いているように図書館は決して平穏な場所とは限らない。特に都市部の図書館では、図書館員vs利用者、あるいは利用者同士のゴタゴタが毎日のように日々繰り広げられている。 狭い近い人が多い自分がかつて働いていたのはある自治体の中心に位置する大きな図書館で、一日を通して利用者はかなり多く、

          司書のへりくつ⑥仁義なき戦い

          司書のへりくつ⑤図書館のアレはなぜダメなのか

          図書館に行くと、人によってはあれもダメ、これもするなと注意されるケースは少なくない。そのたびに、めんどくさいな、ずいぶん窮屈なところだな、と感じた人もいるだろう。 だけど、そのほとんどは利用者からのクレームや利用者同士のトラブルを避けるためのものだ。そしてその中身や運用も場所によって違う。 ただし、日本全国どこの図書館でもほぼ共通して、館内で最低限守るよう求められる決まりはたったの3つ、あるいは4つだけである。 ①飲食 ②携帯電話での通話 ③図書館資料以外の私物のコピー

          司書のへりくつ⑤図書館のアレはなぜダメなのか

          学生三題噺

          ある日、電車に乗ってきた学生3人組についての三題噺。 スポーツ格差 ジャージ姿とラケットを持っている彼らはテニス部もしくはテニスサークルのようだ。彼らはしきりに、ナダルやフェデラーやジョコビッチのすごさについて持論を述べている。 自分のようにテニスをしたことなく、関心もない人間でも、その名前からテニスプレイヤーであることはわかる。 これがサイクルロードレースだとしたらどうか。 もし自分らがポガチャルやログリッチやファンアールトのすごさを熱く語っていたとして、周りにいる人が

          氷河期世代はサイクリストになることで自分を取り戻せる…と思う

          は? 何言ってんだこいつ? ってかそれお前の趣味だろ単に。 そんなツッコミが飛んできそうなタイトルだけど、まあまあそう言わずに、御用とお急ぎでない人はお付き合いください。 自分ももろにロスジェネの氷河期世代、しかも薄給の非正規で図書館司書をしている身としては、同様の境遇にいる人々が社会からほぼ確実に見捨てられるであろう事態を見過ごすことはできない。 早い人は50代に突入しているロスジェネ世代は、いくら頑張っても正社員として採用されることはない、というか正社員でも給料は

          氷河期世代はサイクリストになることで自分を取り戻せる…と思う

          食い合わせの悪い2人

          これは昔、自分がある職人的な業界で働いていたときのはなし。 専門学校を出て就職したその会社には10人近い同期と共に入社したのだが、その中の一人に、ちょっと特徴的な女の子がいた。 その子は小太りで髪が短く、着ている服からも最初は男か女か判断がつかなかった。 とはいえ、とても陽気で社交的な子だったので、入社時研修で皆と打ち解けるのにさほど時間はかからなかった。ただ、男女別々の部屋で寝るとき、少し微妙な表情をしていたのを覚えている。 その子、仮に同期Sとしておく。同期Sは、N

          食い合わせの悪い2人

          氷河期世代へのアナキズムのすすめ

          突然だけど、ここしばらくアナキズムに傾倒している。 アナキズムというと、たいがいの人は「無政府主義」を連想するけど、それは正確ではない。アナキズムをもう少し掘り下げると すべての権力による抑圧を拒否し 自分たちのことは自分たちで決め、行動する 相互扶助をモットーに弱い者、困っている者は支える ようするに、「誰の言うとおりにもならない」「困ったときはお互い様」がアナキズムの基本的な考えである。 権力を拒否するのは、もちろん政府に対してもそうなんだけど、なんなら仲間うちでも

          氷河期世代へのアナキズムのすすめ

          フェミニストではないけれど

          つい先日目にした記事で、非常に肯けるものがあった。 そこに書かれてある内容を読むにつけ、この国で起こっている問題の根本原因って、すべてここで語られている「男社会」にあるんじゃなかろうかと考えた。 中でも特に気になったのが、 という定義づけ。 詳しくは本文を読んでもらいたいのだけど、前者の「男らしさ競争」とは 肉体的な強さ(筋トレ) 社会的地位(出世競争)や経済力(稼得能力) 性的強者(モテる、経験人数が多い) 逸脱行為(昔のヤンチャ自慢) などで優劣を決めることを重視する

          フェミニストではないけれど

          もはや水に流して済む話ではない

          先月から国論を二分している福島第一原発の汚染水問題。 いったいどうしたもんだろう。 自分の中ではいまだにどちらが正しいのか判断がつきかねている。 東京在住の宮城県人、しかも漁師町出身の身としては、今回の措置をとても苦々しい思いで見ていた。 とは言え、自分はもう地元に住んではいないし、漁業関係者でもない。 マスコミやネットでは相も変わらずの議論が続いている。 賛成派/反対派が互いの立場を理解せず罵りあい、それぞれ自分たちこそが科学的根拠に立っていると口角泡を飛ばす。 今回

          もはや水に流して済む話ではない

          フェンシング部回想②

          高校時代のフェンシング部の日々を振り返るおはなしの続き。 夏の県総体までは地味な基礎体力づくりと基本姿勢に明け暮れていた1年生も、この時期からようやく剣とプロテクター、マスクを携えて技術レッスンへと入ることになる。 マンツーマンレッスン レッスンの指導方法は、上級生から下級生へのマンツーマン形式。 1年生は最初の技術レッスンに入る前に、特定の2年生とペアを組まされる。そしてその後1年間はペアを組んだ先輩から技を教えられて、主にその先輩と組んで練習をしていくのだ。 たまに他

          フェンシング部回想②

          フェンシング部回想①

          numberで読んだ記事。 高校野球や部活動をめぐる状況も年々変わっているし、こういう考え方をする指導者が出てくるのはすごくいいこと。 でも、こういう人がまだまだ特別な例として取り上げられるってことは、それだけ運動部と、体育会系のあり方が日本の社会に強く根付いてるってことでもあるんだよね。 そうこれ。しかも問題は高校野球だけじゃないでしょう。 中・高・大学と続く体育会系部活動、特に名門とか、強豪とか呼ばれてる所ほど、最近ものすごく問題が表面化してる。 指導者の暴言や体罰、部

          フェンシング部回想①