
マチズモ、ってなんだ?
マチズモ。
みなさんは、マチズモという言葉を聞いたことがあるだろうか?
私は、一度も聞いたこともなかった。

男っぽさ。
誇示された力。
男性優位主義。
そんなマチズモに関する本を見つけ
即購入してしまった。
路上、電車、学校、オフィス、トイレなど、日本の公共空間にはびこる〈マチズモ=男性優位主義〉の実態を男性ライターが取材&徹底検証!
ジェンダーギャップ指数、先進国でぶっちぎりの最下位――「関係ない」はもうありえない。
夜道を歩くことの恐怖、通学・通勤中の痴漢被害、発言権を奪われる不条理……最も身近な日常の場面から、変わらないこの国の「体質」をあぶり出す。
いわゆる
「ジェンダー論」みたいなものを書くのって、圧倒的に女性著者が多い気がするんだけど…
武田さんは男性。
でね、この概要みると
「堅苦しい本なのかな」
「怖いな」
なんて思う人もいるかもしれないけど…
これ、ぜひ読んでみてほしい。
肩肘張った文章ではなく、ユーモアに溢れてる。
でも内容はなるほど、と思わせるもの。
たとえば、
新幹線のトイレ(洋式)がデフォルトで便座が上がるようになっているらしい。
→これって男性優位では?との女性からの意見を吸い取る。
ここから、
武田さんの論を展開するだけではなく
実際にトイレ関連の書籍を提示。
さらには日本トイレ研究所(そんなのあるんだ)の代表者に話を聞きにいっている。
これだけの項目あるんだけど
ほぼすべての章で、現地に出向いているのがすごい。
【目次】
一章 自由に歩かせない男
二章 電車に乗るのが怖い
三章 「男/女」という区分
四章 それでも立って尿をするのか
五章 密室に他人が入り込む
六章 なぜ結婚を披露するのか
七章 会話に参加させろ
八章 甲子園に連れて行って
九章 体育会という抑圧
十章 寿司は男のもの?
十一章 カウンターと本音
十二章 人事を握られる
どれも興味深いので、読んでほしいのだけど
「甲子園に連れて行って」
の章を読んで、以前行った結婚式二次会のことを思い出した。(新郎がサークルの先輩)
その夫婦は、どうやら海外旅行が趣味らしい。
で、
新郎→新婦に向けてのメッセージがあったのだけど…
それを聞いて私は唖然とした。
「これからも、◯◯(新婦)をたくさん旅行に連れていきます」
え?
連れていくって、何?
これからも一緒に行こうね、とかじゃなくて?
なんでそこに、上下関係が存在するの?
当時から薄々感じてはいたのだけど
今思うと、その新郎は結構なマチズモだったんだと思う。
…
この私のエピソードを聞いて、中には何も思わない人もいると思う。
何も思わない人にこそ、読んでほしいなぁと思う。
そして私のように
このような発言に、イチイチ疑問を抱くタイプの人 にもオススメの一冊です。
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