綾瀬 ゆき

ともすればせわしない日常に紛れてしまいそうですが、ここそこで覚える違和感をやりすごすの…

綾瀬 ゆき

ともすればせわしない日常に紛れてしまいそうですが、ここそこで覚える違和感をやりすごすのは、もうやめようと思いました。家庭、職場、社会・・・ 女性であることから生じる余計な生きづらさ、理不尽さ、やり場のない思いを共有できたらうれしいです。

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50でダムが決壊しました

50代、女性、既婚、4人の子の母、教員。 この歳までずうっと違和感や疑問を心にとどめ、溜め込んできました。  「女性だから」「母親だから」  「夫が聞こうとしないから」「自分は耐えられるから」・・・ そう思い込んでいたのですね。 あるいは、これらを言い訳に、 自分の思いを他者にぶつけることから逃げてきたのかもしれません。 でもやはり、おかしいことはおかしいし、 耐えるばかりでは何も変わらない。 50歳を通過した今、 これまで感じてきたことを素直に言語化しようと決めました。

    • 育児のかさぶた

      1人目と2人目の子の連続産休・育休が明けた後、 片道1時間半の勤務先でフルタイム復帰した。 下の子、月齢7ヶ月。 勤務時間の相談に校長室へ行くと、 校長に「権利権利と言うな」と言われた。 早朝補習はやれないのですがどうしたらよいですか?と もがいたら、 別室に呼ばれきつく諭された。 子持ちというレアケースに理解のない職場。 子どもを持てなかった女性職員からの冷たい言葉。 いつもいつも、歯を食いしばっていた。 異動後、3人目と4人目の産休・育休を連続取得。 育休明けから4番

      • 学校祭でなにを学ぶ?

        2学期。 文化祭・体育祭の季節だという学校も多いことだろう。 わたしの勤務する高校では、2学期開始後 2週間ほど準備期間に充てられる。 張りぼてマスコット製作、団旗の作成、舞台発表、 教室での出し物、そして体育大会でのダンス。 文化部の生徒は、部活動の発表準備も加わる。 普段の授業では見られないような いきいきとした表情を見せる生徒もいれば、 なんとなく居心地悪そうに参加する生徒もいて、 見ている側としては、興味深い。 生徒が学校祭の準備から学ぶことは、とても多い。

        • なぜ学校は 変われないのか

          これを読んでくださっている方の地域の学校は 黒板派? ホワイトボード派? ワタシが勤務する地方公立高校は創立数十年。 今年度、校舎の大規模改修工事が行われることになった。 近年、地方でも 中学生の人気が私立高校に流れていることに、 県も危機感を募らせたのだろうか。 目玉は、学校が希望すれば 黒板をホワイトボードに変えることも可能、という点。 公立としては、”ようやく!“ という感じだ。 管理職から各部署で話し合ってほしいと言われたが、 話し合った部署、話合いがほぼなかった

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        50でダムが決壊しました

          飯は出しても口出すな 金は出しても手は出すな 

          高校教員をしていてずうっと気になっていることがある。 それは、 保護者が子どものことに口出ししすぎ、 ということだ。 子どもが教員に自分できけばよいことを、 わざわざ学校に電話をかけて質問する親。 生徒がSNS関係で良からぬことをして学校指導となったとき、 「他の子もやってますよね?」「ウチの子はそんなことしない」 と、自分の子の前で反論する親。 そして、高校卒業後の進路となると、 子どもを手元から離したがらない親のなんと多いこと! 特に、全国どこでも選択できる女子の少

          飯は出しても口出すな 金は出しても手は出すな 

          母はフィーダー

          *feeder 食べ物を与える人          > feed (動) 食べ物を与える、食べさせる ワタシは中学を卒業後、 地元でトップの進学校に進んだ。 高校生にもなれば、 男の子から遊びの誘いもあった。 見た目もだんだん 大人の女性に近づいていった。 はじまりはこの頃だった。 母は、 高校生になったワタシに 大量の食べ物を与えはじめた。 どんどん食べさせ、 出されたものは残さないよう躾けた。 こちらが何度も 「量を減らしてほしい」と訴えても、 母は聞く耳など持たな

          母はフィーダー

          イクメンってまだ死語にならないの?

          第2子を出産して7ヶ月半後、 夫が育休を取り、ワタシが職場復帰することになった。 経緯は、こうだ。 ワタシの勤務地は 住んでいた場所から車で片道1時間半。 いったんもとの職場にフル復職しなければ 異動の権利が得られなかったため、 “通勤の事実” を作る必要があった。 長男2歳10ヶ月、長女生後7ヶ月半。 通勤に往復3時間では、それまでのように 育児も家事もワタシがやるのは無理だ。 考えに考え、ある解決策に思い至った。  「夫が家事と育児をすれば、乗り切れる」 ワタシと同

          イクメンってまだ死語にならないの?

          とある夏の育児記 〜ひとりで向き合う女性にひとりじゃないよと伝えたい〜

          第1子の産休中に、最長1年だった育休が 3年まで延長されることになった。 初めての育児、 実家も遠方だったため、 ワンオペでいっぱいいっぱいのワタシには まさしく “渡りに船” だった。 夫は教員で、週末も部活動の指導や自分の遊びに忙しかった。 子どもが生まれて最初のボーナスは、 「これで最後だから」と 10万円も自分の取り分とした。 そして アパートの玄関で泣きながら足にしがみつく 長男を振り払い、軍資金を手に パチンコへと出かけていった。 ワタシは泣き叫ぶ長男を抱きし

          とある夏の育児記 〜ひとりで向き合う女性にひとりじゃないよと伝えたい〜

          自己愛と顕示欲にあふれた男性教員に出会ったら

          「同僚」とひとことで言っても、 実に様々な人がいるもの。 4月、穏やかそうな新人男性が入ってきたな、 と思っていたら、 6月、彼の本性が一気に花開いた。  1)自分はできる人間だと信じて疑わない  2)週末に完成させた仕事を見せ「すごいね」を求める  3)生徒のためより自分ファーストの発想をする  4)配置や仕事の割振りに対する不満を他で言いふらす  5)部活動の生徒を1列に立たせ言葉と態度で圧をかける  6)病気の同僚がヘルプを求めたが拒否した上、    自分への不利益を

          自己愛と顕示欲にあふれた男性教員に出会ったら

          問題に向き合おうとしない夫と向き合う

          悩みやモヤモヤを誰かにきいてほしいとき、 誰を選びますか。 女友達が最も話しやすいけれど、 物理的に会うのが難しかったり、身内話だったりすると、 とりあえず身近にいるパートナーに・・・ となりますよね。 しかし、 まじめな話に向き合おうとしない男性は一定数います。 うちの夫もその類でした。 20年ほど前、 ワタシの長男が幼かったころ、母が初孫に夢中になった。 「子どもの生活やワタシの心がかき乱されてつらい」 と夫に相談した。 しかし、聞きたくないと言う。 同じ頃、夫に

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          妻はボクより下でいて。 【しごと編】

          公務員であるわたし(女性)は、育児時短勤務の期間が終わるのを機に、異動希望を出すこととなりました。仕事内容に問題はなく、子育て中でも多少の負荷には耐えられると判断していたので、業務レベルではなく通勤距離を短くする目的で異動先の希望を考えていこうと、職場の同僚や夫(同業)に相談しました。  ある同僚は、勤務先としてKという場所を勧めてくれました。業務レベルもそれなりに上位で、雰囲気もよいとのこと。また、同様の通勤距離で少し下のレベルにNというところがあるのですが、  「Nはだ

          妻はボクより下でいて。 【しごと編】

          妊活中の女性と想像力のない男性

          職場でこんなシーンに出くわした。 不妊治療を長年続けるものの、なかなか授からない女性Aさん。 彼女の同僚女性が不妊治療の結果、出産した。 主任の男性は、部署からの出産祝いの購入を よりによってAさんに依頼した。 1年後、Aさんの新しい主任は、 不妊治療で2人の子を授かった30代男性。 Aさんが何年も妊活中だと知っている。 彼はAさんに、  「妻から3人目が欲しいって言われててさー」  「俺の車、7人乗りの車に買い替えさせられそうで…」 などと、まんざらでもない笑顔で話すの

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          妻はボクより下でいて。 【くるま編】

          夫が7人乗りのファミリーカー、妻は小型車か軽自動車・・・ 子どもが赤ん坊のときは、妻がベビーシート付きのファミリーカーで近所を移動し夫が小型車で通勤という家庭もありますが、それはあくまで一時的な交代。一般的には、夫が大きいほうの車の持ち主なのではないでしょうか。 わたしは夫と同業の同期採用です。産休育休の数年間は昇給がなかったので、いつも彼より給料が少し低い状態ですが、ずっと正規雇用として仕事をしてきました。 あるとき、わたしの車が故障したので、買い替えることになりまし

          妻はボクより下でいて。 【くるま編】