長江貴士

これまで4000冊近くの本を読んできました。 「文庫X」とか「帯1グランプリ」とかやりました。 『書店員X』(中央公論新社)とか『このままなんとなく、あとウン十年も生きるなんて マジ絶望』(秀和システム)とか著作があります。 なるべく、フラフラと適当に緩やかに生きていきたいです。

長江貴士

これまで4000冊近くの本を読んできました。 「文庫X」とか「帯1グランプリ」とかやりました。 『書店員X』(中央公論新社)とか『このままなんとなく、あとウン十年も生きるなんて マジ絶望』(秀和システム)とか著作があります。 なるべく、フラフラと適当に緩やかに生きていきたいです。

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    • 【映画】「アット・ザ・ベンチ」感想・レビュー・解説

      いやー、ホントにビックリした! 超絶メチャクチャ面白かった! ホントに何も知らずに観に行ったから、驚くことだらけだったんだけど、何よりも「面白かった」ことに驚かされた。ここ最近で言うと、映画『ベイビーわるきゅーれ』を観た時ぐらい驚いた。 超良い映画だったなぁ。これは観終わりたくなかった。 本当に何も知らなかったから、まず、冒頭で広瀬すずが出てきて驚いた。僕はてっきり、「知られている俳優」が1人も出てこないマイナーな映画だと思い込んでいたのだ。その後も、仲野太賀、岸井ゆきの

      • 【映画】「クルージング」感想・レビュー・解説

        さて、いつもの如く、リマスター版は優先的に観てみよう精神で観に行ったのだけど、本作はちょっと、個人的には面白さが伝わらない作品だったなぁ。いやまあ、作品のテーマや内容を考えれば、むしろ「面白さが伝わらない作品である」という受け取り方の方が正解の可能性もあるが。 本作はまず、「実際の起こった殺人事件をベースにしている」そうだ。1970年代のNYでゲイの男性ばかりが惨殺され、バラバラにされるという事件が発生したのだが、それがモチーフになっている。被害者の共通点は、「ハードなゲイ

        • 【映画】「動物界」感想・レビュー・解説

          いやー、これはなかなか刺激的な映画だったなぁ。初めて予告を観た時から、「この映画は絶対に観よう」と思ってたけど、やっぱり観て良かった。なんというのか、脳みその無意識的な部分がぐりんぐりんかき混ぜられているみたいな感じで、とても新鮮な映画体験だった。 さて、まずは本作がどのような舞台設定の元で物語が展開されるのかを説明しておこう。この世界で描かれるのは、ある種の「パンデミック」である。 しかしそれは、ウイルスや感染症などではない。突然、人間が動物化するという奇病なのだ。どん

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          【映画】「ぼくとパパ、約束の週末」感想・レビュー・解説

          なかなか面白い映画だったなぁ。ストーリーとしてはシンプルで、ヒューマンストーリーという感じなので、一般的にはそういう側面で本作は評価されているのだと思うけど、個人的には「自閉症に対する理解が深まる」という意味で実に興味深かった。 僕が一番「なるほど!」となったのは、電車の中でパスタを食べるシーンである。このシーンについては、後に自閉症児であるジェイソン自身も言及しており、「自閉症児がどういう理屈で行動しているのか」についてとても象徴的だと言えると思う。 さて、そもそもだが

          【映画】「ぼくとパパ、約束の週末」感想・レビュー・解説

          【映画】「画家と泥棒」感想・レビュー・解説

          実に奇妙なドキュメンタリー映画で、実に興味深かった。最後の最後まで、「これはホントにドキュメンタリー映画なのか?」と疑ってしまったぐらいの奇妙さで、「こんなことが現実に起こったんだなぁ」という驚きに満ちた物語だった。 本作の主要な登場人物は2人。バルボラ・キシルコワとカール・ベルティル。タイトルから容易に想像できる通り、2人は「画家」と「泥棒」である。その関係は、「バルボラが描いた絵を、ベルティルが盗んだ」のである。 チェコ出身のバルボラは、とある事情(DVをする元彼から

          【映画】「画家と泥棒」感想・レビュー・解説

          【映画】「ロボット・ドリームズ」感想・レビュー・解説

          なかなか良かった。ストーリーは超絶シンプルで、シンプル故に良く感じられたのだろう。客席から、微かにすすり泣いたり、鼻をすりあげる音が聞こえたりと、打たれた人が多かったみたいだ。僕はそこまではいかなかったが、「確かに良いね、これ」と思いながら観ていた。 さて、本作の物語は、普通映画としては成り立たないだろう。というのも、言ってしまえば「幼児向けの絵本」みたいな内容だからだ。物語だけ取り出したら、メチャクチャつまらないと思う。 しかし、そんな物語が感動作に仕上がっている理由は

          【映画】「ロボット・ドリームズ」感想・レビュー・解説

          【映画】「カジノ」感想・レビュー・解説

          さて、相変わらず、昔の名作的な映画は、リマスターとかリバイバルでやってたら観るようにしているのだけど、今回は「午前十時の映画祭」でやっていた映画『カジノ』を鑑賞。全体的には、凄く面白いってわけではないかなぁ、という感じだった。 まずは先に、こういう映画を観る場合に僕が感じてしまうことについて書こう。「こういう映画」というのは「実話をベースにした作品」である。本作は、70年代から80年代に掛けてのラスベガスを描き出す作品で、映画を観た後で調べて知ったが、本作の登場人物も物語も

          【映画】「カジノ」感想・レビュー・解説

          【映画】「本心」感想・レビュー・解説

          さて、ちょっと何とも言えない作品だったなぁ。平野啓一郎の原作は未読だから勝手な予想なんだけど、恐らく原作はかなりの長編なんじゃないかと思う。それを2時間の映画にまとめようとして、ちょっと断片的になってしまったんじゃないか、みたいな気がする。個人的には、ちょっと要素が多すぎて、映画1本のまとまりとしては弱かったような気がしてしまった。 さらに、本作は宣伝での打ち出し方として「AIで作り出した母親との対話」みたいな部分が全面に押し出されていると思うが、少なくとも映画では、この点

          【映画】「本心」感想・レビュー・解説

          【映画】「ノーヴィス」感想・レビュー・解説

          なかなか狂気的な映画だった。 冒頭からずっと不思議だったことがある。主人公のアレックス・ダルが何故、狂気とも言えるような凄まじい練習に没頭するのか、である。彼女は、過酷な練習で知られる大学の女子ボート部に入部する。新入生説明会に遅れてやってきた彼女は、コーチのピートの「一人前に漕げるようになるには1万時間掛かる」という話を聞きながらぼんやりしている。だから、「どうして入部を?」というコーチの問いかけに気づかなかった。 他の新入部員は、「奨学金のため」「友達が出来るかなって

          【映画】「ノーヴィス」感想・レビュー・解説

          【映画】「十一人の賊軍」感想・レビュー・解説

          なかなか面白い映画だった。155分もあるとは思っていなかったが、飽きずに見させられた。しかも、エンドロールを観るまで知らなかったのだけど、原作書いてるの冲方丁なのか。そりゃあ面白いよなぁ(と思ったんだけど、どうやら、ノベライズ版の作者が冲方丁っていうことのようだ)。 物語は1868年、日本が戊辰戦争の真っ只中にある時の新潟で始まる。当時日本は、「官軍」を名乗る新政府派が、旧幕府軍を「賊軍」と呼び、力尽くで駆逐していた。鳥羽伏見の戦い、江戸城開城、長岡城の戦いなど各地で官軍と

          【映画】「十一人の賊軍」感想・レビュー・解説

          【映画】「リトル・ワンダーズ」感想・レビュー・解説

          いやはや、よくもまあ「奪われた卵を奪い返す」というだけの話で映画1本撮り切ったものだ。普通ならそんな話まず成立しないだろうけど、「悪ガキ3人の物語であること」や「特殊な奴らが関わってくること」などが上手く折り重なって、エンタメ作品として楽しい作品に仕上がっている。「楽しい物語だね」以上でも以下でもないのだけど、なかなかワクワクさせてくれる作品だった。 というわけで、まずはざっくりと内容紹介。 アリス、ヘイゼル、ジョディの3人は、「不死身のワニ団」というチームを組んで活動し

          【映画】「リトル・ワンダーズ」感想・レビュー・解説

          【映画】「ゴンドラ」感想・レビュー・解説

          ホント変な話だったなぁ。全然違うけど、『からかい上手の高木さん』(漫画)みたいな話だった。いや、漫画、読んだことないんだけど。 さて、本作については、「<セリフのない映画>を作る監督の作品」という程度の情報だけで観に行った。本作が「セリフなし」なのか分からない状態で観たが、本作もセリフがまったくなかった。唯一、「OK!」って口にする登場人物がいたぐらいだな。後は、笑い声や怒りの声など、言葉にならない「音」が入るぐらい。本当にそんな感じで、最後の最後までまったくセリフがなかっ

          【映画】「ゴンドラ」感想・レビュー・解説

          【映画】「恋するピアニスト フジコ・ヘミング」感想・レビュー・解説

          とにかく驚いたのは「運動能力の高さ」。「ピアノを弾く行為」を「運動能力」と言っていいのかはよく分からないが、指の動きや鍵盤を叩く強さがとても90代とは思えない。しかも、普段の生活は補助車を押して歩かないと移動できないぐらいの感じなのに、指だけがまるで若者のように動くのだ。凄いものだ。 僕には音楽の素養はないので、フジコ・ヘミングが弾くピアノを聞いても「音色」だとか「表現力」だとか、そういうことについては全然分からない。が、とにかくその「運指」だけで「異常」と感じられるほどだ

          【映画】「恋するピアニスト フジコ・ヘミング」感想・レビュー・解説

          【映画】「ジョイランド わたしの願い」感想・レビュー・解説

          なかなか興味深い映画だった。公式HPによると、本作は本国パキスタンで上映禁止とされたが、マララ・ユスフザイらの支援もあって上映に至ったが、唯一、監督の出身であり本作の舞台である地では今も上映禁止が継続しているそうだ。僕らからすれば、扱われているテーマは「ごく普通のもの」でしかないが、未だ家父長制がかなり厳しく残り、さらに、恐らくLGBTQなどへの理解も低いのだろうパキスタンでは、「受け入れがたい」という反応になる作品なのだと思う。 本作は、とにかくひたすら「家族」の物語であ

          【映画】「ジョイランド わたしの願い」感想・レビュー・解説

          【映画】「BLUE GIANT」感想・レビュー・解説

          凄い映画だったなぁ。正直僕は普段「音楽」にあまり反応出来ない人間なのだけど、本作の演奏シーンは圧巻だったなと思う。ちょっとビックリした。そりゃあ、凄い人が演奏してるんだろうけど、ジャズとか全然分からないド素人でも「うぉっ」ってなるような演奏で、ちょっと驚いた。ちなみに、TOHOシネマズの「轟音シアター」というやつで本作を観たので、音響的には一層良かったの、だろう。音楽のことはよく分からないので、自分の感覚で良し悪しを判断出来ないのだが。 しかし、こういう「音楽とアニメを融合

          【映画】「BLUE GIANT」感想・レビュー・解説