正月に読む寺山修司の詩や短歌は、普段にも増して良い。中でも「懐かしのわが家」は格別だ。僕たちは「不完全な死体」であり、いつか「完全な死体」となる。この一編を読むためだけにでも、本書を買い、常に身近に置くことの意味はある。