「漂民宇三郎」 井伏鱒二
講談社文芸文庫
「漂民宇三郎」の中の一節。漂流しアメリカ船に助けられて、ハワイに上陸した宇三郎。そこまでのやりとりの中で、異人の挨拶が「ハリリウリ」「ワレワレタンキ」だと書いてある。ハロー?サンキュー?
そうか、アメリカ人はみんな短気だったのか(笑)。
(2010 02/07)
さっきまで「漂民宇三郎」を読んでいた。日本国内での漂民達の処置方法がなんだか今の日本でも見られるような、大局を見ないで細かいことばかりねちねちと縛り上げていくのか、と感じてしまった。
それから、そうか、日本に帰国した六人がロストフから頂戴した時計と、宇三郎のハワイのカントンマン時計屋は呼応しているのだな、とラストでようやく気づく。実際には宇三郎は空想上の人物なのだが。
(2010 02/08)