未読だが、ドイツ・ロマン派の小説に『青い花』というのがある。存在しない花を追い求める素晴らしい内容だが、私などはどうしても「青っ洟(あおっぱな)」という日本語を連想してしまう。ロマン台無しだが、翻訳の語感は難しいなあ。
「乳母車」と言ったら咎められた。いやわかるよ、ジェンダーレスでボーダーレスで多様性の時代にはそぐわない昭和ワードなんでしょ。でもね、うばぐるまって響き、好きなのよ。赤ちゃんを愛おしむおとなたちの気持ちやまなざしまで伝わってくるようで。美しい日本語を捨てたくないって、私は思うんだ。