adams fragrance family

ワークショップデザイナー・フレグランスデザイナー。心のハナレ、大人の自己変容、美しい化学反応をテーマにadams fragrance family主宰。「貴方のスキと貴方のモデレート」創香/「もう一人の素敵な自分発見」名香水モニタリング/「香るあり方」歴史に学ぶサロン秀麗凛華/

adams fragrance family

ワークショップデザイナー・フレグランスデザイナー。心のハナレ、大人の自己変容、美しい化学反応をテーマにadams fragrance family主宰。「貴方のスキと貴方のモデレート」創香/「もう一人の素敵な自分発見」名香水モニタリング/「香るあり方」歴史に学ぶサロン秀麗凛華/

マガジン

  • 香りの歴史、人物と香りの物語

    歴史に名を残す人物たちと香りの物語

  • adamsfragrancefamilyのサロンについて

    心のハナレ、大人の自己変容、美しい化学反応。adams fragrance familyについてのNOTEです。サロンで大切にしている「ときめく会話」「目から鱗の刺激」「おだやかな風」「エレガントな尊重」のことなど、折々につづっています。

  • 星座・干支と香水について

    星座や干支と香水を関連付けたNOTEです。

  • 週刊お題note

    • 25本

    みんなでお題を出し合い、週1ペースで書いてみようという試みです! ☆毎週日曜にお題を発表、土曜締め切り。 ☆2000字以内(目安) ☆noteへの投稿であれば表現方法はなんでもOK! ☆#週刊お題noteと#(その週のお題)のハッシュタグを付けてね。Twitterでもシェアしてくれるとなお嬉しい。 ☆誰でも参加可能。お題はオンラインサロン「コルクラボ」のメンバーで考えてます。 ☆できない週があっても自分を責めないこと!

最近の記事

最初の存在、最上位の存在 11月21日~365日の香水

ヴァンクリフ&アーペルの思い出 今日の香水については一年前くらいに書いていた。 シンガポールのラグジュアリーな宝石店での思い出。 時間が経過しても断片的に鮮やかに蘇る場面。 書いた通り、白い手袋と柔らかい布、丁寧に~宝石のように扱われたパルファムエキストレのボトル。 ファーストということ カウントとしてのファースト、ファーストクラスやファーストレディという時のファーストがあるように、香水「ファースト」のネーミングは文字通りヴァンクリフ&アーペルの「最初の香水」という意味もあ

    • 古代ギリシア女性からのエール 11月20日~365日の香水 

      マドレーヌ現象~古代まで追想 今日は、冷気が心の裡まで侵食しそうな朝だった。 手の甲に一吹きしてみた香りは、これまでの記憶と微妙に異なり、 郷愁と慰めに満ちていた。 それはとてもたおやかな匂い立ちだった。 大げさだけれど、今ここに私が存在しているのは太古から紡がれていた生命の一端。 NOTEにもよく書く古代文明から近現代までの出来事も人々も遠い世界のことではなく、今や私につながっている。 そんな思いを生じさせてくれた。 とても大きなマドレーヌ現象のようだ、と勝手に思う。 ※

      • 彼は目を提供し、彼は手を通し命を吹き込む 11月19日~365日の香水

        「彼は目を提供し、彼は手を通じて命を吹き込む」 ファッションデザイナーのドルチェ&ガッバーナ(Dolce and  Gabbana)はどんなクリエイティブユニットなのかといえば、そこには役割分担があった。 仕立て屋の父をもつドルチェ(Domenico Dolce)はその技術でデザインを具現化する。デザインの構造を理解し仕立てる。 「手」の役割。 ガッバーナ(Stefano Gabbana)の父は印刷工で彼自身にもグラフィックデザイナーのキャリアがあるのでヴィジュアル的な要素、

        • 夜に所属する音と香り 11月18日~365日の香水

          目覚め、午後、眠りのためのアコード adams fragrance familyのベースに一日の時間経過に応じた3部作がある。 【morning birds】 これは、朝のスッキリした目覚めと、朝の窓辺に運ばれるナチュラルな風をイメージした。草花の緑とシチリアのベルガモットのアコード。 軽やかさと始まりの清々しさを感じてほしいためのベースだ。 【Be Myself】 午後のイメージ。一日の半分を過ごしたら、自分と向き合う時間だから、好きなお茶と本とでつくる自分の居場所を香

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        記事

          勝ったものが強い、なんて嘘 11月17日〜365日の香水

          虎とライオンはどっちが強いのだろう? 子どもの頃、動物図鑑を見ながら思った。 ナポレオンとチンギス・カンが戦ったら?というシミュレーションも何かで見た。 本当の強者は誰か、一番を知りたがるのは、私たちの本能だろうか。 どっち?そして虚しい 虎とライオンの戦いは、古代ローマのコロッセオで行われたというし、動物園やサーカスで檻の鍵が外れたとか不測の事態で両者の戦いが発生したことも何度かあって、勝敗ともども記録に残されている。 あらためて、そういうのを読んでいると虚しさを感じる。

          勝ったものが強い、なんて嘘 11月17日〜365日の香水

          略奪者と美しい真実 11月16日~365日の香水

          フローラルオリエンタル誕生 この香水が誕生したのは1962年。 ムスクやアンバーを用いたオリエンタルタイプであり、 それに負けず豪華なフローラルが協奏するフローラルオリエンタルのルーツのような存在である。 それは濃厚、妖艶というオリエンタルタイプから、豊潤、優美なフローラルオリエンタル(以前はセミオリエンタルともいわれた)が誕生した瞬間でもあった。 ヴェルサイユの舞踏会 香水に付けられた名は「ヴェルサイユの舞踏会(Bal a Versailes)」だった。 先に"舞踏会”の

          略奪者と美しい真実 11月16日~365日の香水

          運ばれる自然と包んでくれる自然 11月15日~365日の香水

          思わず海に飛び込みたくなる 怪しいことではなく、この11月の話ではあるけれど場所は南半球。 オーストラリアでは夏の到来である。 青い海に飛び込むような感覚、それが今日の香水のテーマ。 あと一か月ほどで、サンタクロースはサーフボードに乗ってやってくる。 ちいさな自然と大きな自然 旅先でバルコニーに出て、風が運ぶ緑とレモンの香り、そんな地中海での経験もあるかもしれない。 風に乗って運ばれるような、ふと感じる自然もあれば、自然に包まれる、どこまでも果てしない自然に包まれることもあ

          運ばれる自然と包んでくれる自然 11月15日~365日の香水

          格別な普通 11月14日~365日の香水

          一年前の今日に、伝説の近代香水「王室のシダ~Fougere Royale」について書いた。 フゼアノート 香水のタイプや香調を言う時に「フゼア」という用語がある。 この「フゼア」は「fougere Royale」という香水が由来になった言葉。 Fougereはフランス語で「(植物の)シダ」を指す言葉。 1882年にその名を冠して登場した香水の新機軸性、それはうわかりやすく言うとハーバル、シトラス、モッシーに草の甘さのような特徴を掛け合わせたものだった。この”草の甘さのような

          格別な普通 11月14日~365日の香水

          ショッキング 11月13日〜365日の香水

          昨年、エルザ・スキャパレリについて書いた。 1930年代、ココ・シャネルの最大のライバルであったイタリア出身のデザイナー。 アーティストとの関係も深く、ライバルのシャネルがパトロンという形で関与したのに対し、スキャパレリはコラボという形をとった。 サルバドール・ダリとコラボしたエビのドレス、ジャンコクトーとコラボしたコート。 未読だけれど、スキャパレリの自伝は松岡正剛の「千夜千冊」にもとりあげられていた。 スキャパレリの引退について、ユーべルド・ジバンシーが衣装を担当したオ

          ショッキング 11月13日〜365日の香水

          威信 11月12日~365日の香水

          威信にかけて 「威信にかけて」、という気持ちで何かに臨んだことはありますか。 名誉、プライド、何かのための行動も、威信なのか名誉なのか何かによって受け取る時のニュアンスも変わる。 威信の英語Prestige(プレステージ)は車やマンションなどでよく耳にする。この言葉はラテン語の「praestigium(幻覚や幻影)」や「praestigiae(手品)」に由来するという。 実態がないものがもともとだったのに、物件など有形な価値のブランディングに使われているのが面白い。 威信と

          威信 11月12日~365日の香水

          1000年ぶりのアップデート 11月11日〜365日の香水

          Per fmum 焚香料・薫香料 月並みだけれど香りの世界は進化し続けている。 その歴史の始まりは、人類の火の使用とともに始まったとよく言われる。 芳香性の植物を火にくべることで、芳香は増し拡散することを発見し、 それが焚香料や薫香料になり宗教儀式で神への捧げものにされた。 香水を意味する英語のperfumeやフランス語のparfumの語源はラテン語の「per fumum~煙を通して」である。 Oil、Balm 香油・香膏 やがて、獣脂や植物油に芳香物質を移した香膏や香油が

          1000年ぶりのアップデート 11月11日〜365日の香水

          神聖なトスカーナ 11月10日〜365日の香水

          トスカーナというと豊かな自然や素朴だけれど質の高い食文化を想起する。ワインも人気だ。その州都はフィレンツェなので、ルネサンスの発祥の地として、歴史ある文化も豊か。 サンタ・マリア・ノヴェラ 日本でも人気だけれど、ドミニカ会派サンタ・マリア・ノヴェラ修道院ブランドではオードトワレやソープなどフレグランス製品も人気。 中世の修道院は、宗教だけでなく地域コミュニティに必要な役割をいくつもになっていた。学術期間でもあるから薬学の研究のために薬草を栽培し、それはリキュールになったり芳

          神聖なトスカーナ 11月10日〜365日の香水

          直線がつくるたおやかさ 11月9日〜365日の香水

          曲線美と直線美 ニキドサンファルのことを書いた時、彼女が丸いもの膨らんだものを愛し、尖ったものギザギザのものを好まなかったことに触れた。 私自身もどちらかといえば、曲線が好きだ。 思い返すと二十代の頃はシャープな直線的なものが好きだった。デザイン、アクセサリー、家具。 いつのまにか好みは変わっていた。 直線が形作る曲線美 今日の香水を保管棚から引っ張り出して久しぶりに眺めた。 それは全てが角と直線で構成されているのに、全体としては曲線的でふくよかだった。 曲線、直線というの

          直線がつくるたおやかさ 11月9日〜365日の香水

          古き良きと若者文化のが間、1950年代 11月8日〜365日の香水

          造語 香水の名前には時々造語が冠せられる。ジバンシーのアマリージュは、(amarige/givenchy)はアムール(Amor)~愛とマリアージュ(mariage)~結婚を組み合わせたもので、女性の究極の幸せのために創られたという。 現代は愛と結婚以外の幸せもたくさんあるけれど。 サンローランのイブレス(Yvresse/Y.S.L)は、酩酊を意味するイブレス(IVRESSE)の頭文字をYにしている。同じ発音でブランド名に寄せた表記のアレンジ。 なんとなく、造語を見ていると、ど

          古き良きと若者文化のが間、1950年代 11月8日〜365日の香水

          人知れぬ思い、「私の話を聞いて」 11月7日~365日の香水

          100人に聞いてもらうプロジェクト ずいぶん前のこと、私は失意の底にあった。 世の中の何を見ても失ったものを思いださせ、悲しみしかなかった。 ふと、行き場のないこの気持ちを100人に話せば、 話すことに飽きて、そのことでこの悲しみ、失意にも”飽きる”のではないか、と仮説を立てた。 10人では効果はなさそうだった、100人ならば、と思った。 結果は惨敗した。 100人に話すどころか、確か、3人、4人で挫折したのだった。 聞いてなどもらえない 何故挫折したか。 とことん話を聞い

          人知れぬ思い、「私の話を聞いて」 11月7日~365日の香水

          深淵の向こう側 11月6日〜365日の香水

          「深淵もまたこちらを覗いている」 ニーチェの言葉に「深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いている」という言葉がる。彼の著書『善悪の彼岸』に登場するのだそう。(未読) 私にとって「深淵」は、存在は知っていてもあまり使わない言葉だった。 物理的には底なしの奥深さ、具体的には深海や洞窟などだろうか。 心理的には感情、時に絶望の深さをいう時に使う。 別の文脈では宇宙や神秘的なものに対しての比喩にも使う。 思考の深淵と浅瀬と 先日ストレングスファインダーのコーチが「ものを深く考える、

          深淵の向こう側 11月6日〜365日の香水