「R.シュトラウス&ラフマニノフ」(チェロ横坂源、ピアノ沼沢淑音)。後期ロマン派の作曲家二人のチェロ・ソナタを並べる構成。凄みを感じさせるくらいに表現のスケールが大きいチェロ。堂々と受け止めるピアノ。グリーグのヴァイオリン・ソナタ第3番第2楽章の作曲者編曲によるチェロ版も美しい。
二期会「影のない女」(10/24東京文化、コンヴィチュニー演出、ペレス指揮東京交響楽団)は、大胆な改変やカットがかえって作品の問題点や魅力を抉り出した。セラピストを皮肉る場面など、原作にはない毒の効いた面白さが沢山。現代社会の病理や家族の問題に真剣に向き合った舞台。各歌手も好演。