夏川草介著『スピノザの診察室』(水鈴社・2023年)ーめったに小説を読まない私が読み進めるのを止められませんでした。大学病院の医局長を辞して地域の診療所で働く医師が主人公。同僚や元同僚との敬意と信頼に基づく人間関係が、京都の情景とともに、しかし無駄のない文体で描かれていました。