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3種の脂肪酸の効果の違い

健康やダイエット、腸活、メンタルヘルスなどについて調べていると、短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸などを目にしますが、頭がこんがらがったので簡潔にまとめてみました。


◎脂質と脂肪酸の違い

「脂質」とは、油脂、脂肪酸、グリセリン、コレステロールなどを総称する言葉で、私たちの食事から摂取され、体内で消化されてエネルギーとして利用されます。

「脂肪酸」は、脂質の主成分で、多くが脂質を構成するグリセリンに結合して存在し、体内で効率的に使われます。

簡単に言うと、脂質は「エネルギー源」であり、脂肪酸はその中で大切な「部品」だということです。

脂肪酸は、炭素数によって
・短鎖脂肪酸
・中鎖脂肪酸
・長鎖脂肪酸
の3つに分類されます。


★短鎖脂肪酸とは?


「短鎖脂肪酸」は、炭素鎖が短い脂肪酸の一種です。

主な種類には酢酸、プロピオン酸、酪酸があります。

これらは腸内で善玉菌によって生成され、体脂肪の蓄積を抑制したり、基礎代謝を上げたりするなど、健康に良い効果をもたらします。

また、ミネラルの吸収を促進したり、腸内環境を整えたりする役割もあります。

★短鎖脂肪酸の効果5選

短鎖脂肪酸は、腸内で善玉菌によって生成される成分で、さまざまな健康効果があります。

1. 免疫力向上

腸内環境を整え、免疫機能を活性化させます。

2. 便通改善

ぜん動運動を促進して自然な快便をサポートします。

3. ミネラル吸収促進

カルシウムや鉄などのミネラルの吸収を助けます。

4. 肥満予防

食欲コントロールや脂質代謝の改善に寄与します。

5. 腸管バリア機能向上

粘液の分泌を促進し、腸の健康をサポートします。

これらの効果を享受するためには、食物繊維や難消化性炭水化物を摂取し、腸内フローラを整えることが重要です。

★短鎖脂肪酸を増やす方法

短鎖脂肪酸を効率よく増やすためには、食物繊維やオリゴ糖を豊富に含む食品を摂取し、それらを腸内細菌の力で発酵させて「大腸内で自らつくり出す」方法が有効です。

以下の食品を積極的に摂り入れて、腸内環境を整えると良いでしょう。

- ごぼう
- アボカド
- オクラ
- モロヘイヤ
- 玄米
- もち麦
- 納豆
- 海藻類
- 玉ねぎ
- バナナ

これらの食品には水溶性・不溶性の食物繊維が含まれており、腸内で善玉菌による短鎖脂肪酸の産生を促進します。

●中鎖脂肪酸とは?


「中鎖脂肪酸」は、炭素鎖が中くらいの長さの脂肪酸の一種です。

主にココナッツオイルやパーム油、母乳、牛乳などに含まれています。

中鎖脂肪酸は、消化・吸収が早くエネルギーとして使われやすい特徴があります。

MCTオイルと呼ばれています。

●中鎖脂肪酸の効果3選

中鎖脂肪酸(MCT)は、ダイエット効果を期待されています。以下に、中鎖脂肪酸の主な効果をご紹介します。

1. エネルギー源として使われやすい

MCTは素早く消化・吸収され、エネルギーとして使われやすいです。

2. 肥満の予防・改善

脂肪組織に取り込まれず、蓄積されにくい特性があります。

3. 食後の血中中性脂肪値上昇抑制

血中中性脂肪値の上昇を抑えることが分かっています。

●中鎖脂肪酸を多く含む食品

・ココナッツオイル(やし油)
・パーム核油
・ココナッツパウダー
・ショートニング
・バター
・牛乳や乳製品、母乳

■長鎖脂肪酸とは?

「長鎖脂肪酸」は、炭素鎖が長い脂肪酸の一種です。

これには「オレイン酸(オメガ9)」や「リノレン酸(オメガ3)」など、体に良い影響を与えると良く言われている成分も含まれています。

また、「リノール酸(オメガ6)」も長鎖脂肪酸の一種です。

日常的に使っている植物油のほとんどは長鎖脂肪酸で構成されています。

■長鎖脂肪酸の一種であるオメガ3、オメガ6、オメガ9それぞれの効果

1. オメガ3脂肪酸

♦︎代表的なもの
α-リノレン酸(植物由来)、DHA、EPA(魚介由来)

♦︎効果
- 血中中性脂肪値を下げる
- 血栓の予防
- 不整脈の発生防止
- 血糖値改善にも効果あり
- 筋肉痛の緩和に役立つ

2. オメガ6脂肪酸

♦︎代表的なもの
リノール酸(サラダ油、ひまわり油など)

♦︎効果
- 血中コレステロール濃度を下げる
- 動脈硬化予防
- 炎症を引き起こすこともある(条件付き)

3. オメガ9脂肪酸

♦︎代表的なもの
オレイン酸(オリーブオイル、なたね油など)

♦︎効果
- 悪玉コレステロール濃度を下げ、動脈硬化のリスクを低下させる。

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