お題

#眠れない夜に

夢のような話、目を閉じるのが怖くなる怖い話……。夜に読んでほしい物語を投稿ください!

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【ショートショート】異質物センター (1,266文字)

 疲れていたせいだろう。電車内で家の鍵を落としてしまった。たぶん。駅員に相談するとターミナル駅の遺失物センターを訪ねるように言われた。面倒だったが仕方ない。わたしはすぐに移動した。  いざ着いてみると受付係の若い男性と話が噛み合わなくて困ってしまった。なにせ失くしたものはここにはないというのだ。そんなはずないだろうと反論してもピンと来ていない様子。まったく閉口してしまう。  しかし、ふと彼の名札に目をやると「遺失物センター案内係」とばかり思っていた文字が「異質物センター案

【詩】雪解けの頃に

降る雪も いつかは暖かな 春の陽の下 雨に変わり 積もる雪を溶かす やがてゆっくりと川に注がれ 草木を潤す源に #詩 #自由詩 #詩歌 #創作 #短編 #雨水 #スキしてみて #眠れない夜に

秋の魔王

 「エモい」昭和レトロが流行っているとのことで、この間、いろいろ動画等をサーフィンしていると、戦後まもない昔のヒーロー物である「月光仮面」の白黒動画に目が止まった。  真っ白いタイツにマント、覆面にサングラス……そして額には三日月のトレードマーク。  この強烈なキャラクターは、今でもアイコン的存在として生き延びていそうである。  僕が見た動画の一つに……当の月光仮面が、若い夫婦者の住むアパートの窓から飛び込んで来るなり、唖然とする二人にかく宣うのだ。 「私は、怪しいものでは

【創作】大臣の部屋で【スナップショット】

    わざわざ宰相閣下に来ていただくとは 恐れ入ります   なに、城の階段を上り下りするのは 良い運動になります さて本題に入りましょう 例の王令案のことです だいぶあなたがお怒りだと 聞いたのでね   怒ってはいません   あなたの案では 民衆に厳しすぎるという ご指摘もありましてね   どの大臣がそれを言っているのか 分かりますよ おそらくこれでは民が反乱を起こす と言いたいのでしょう しかし これはこの国の発展には重要なものです   ええ 私には分かりますよ   では

ふわり、空の彼方へ

長い間、心に降り積もった 退屈と煩わしさの影たちが ふわり、ふわりと風にほどけて 空の彼方へと消えていく 深く染みついたため息も 名前のない寂しさも この音の波に溶けて どこか遠くの海へ流れてゆく 指先に触れた淡いぬくもり 瞳に映る微かな光 すべてが、そっとほどけて 静かな余白だけが残る 風が吹く 音が響く ふわり、私もどこか遠くへ 儚く、美しく、舞い上がる —— さよならを告げることなく ただ、そっと、音の中へ。 あとがき どうしてもこの言葉が浮かんで仕方なかった

小説-「拾った小石」①

        (515文字)  私は、小さい頃からよく色んな物を拾って帰る。  小石、貝殻、誰かが落としたビー玉、セミの抜け殻。生きているセミは羽をちぎって、ブローチのように胸に付けて帰った。家の前の池では、夏になると網でカエル捕りをする。夕方になるとそのカエルを放置して、私は家の中に入ってしまう。次の日、あるカエルは干からびて死んでいたり、その又違うカエルは瓶の中で開けた口を上を向け、泡でも吹いたのかいなかったのか定かではないが、少ない水の中にだらしなく体を垂らし死ん

【詩】雨上がりと空

雨上がり 空が澄んで 軽くなる どこかへ飛んでいけそうだ 雨上がり 虹がかかって 晴れやかに 何でもやれる気がしてる 雨上がり 空が晴れたら あたたかに 日向ぼっこでもしよう #詩 #自由詩 #詩歌 #創作 #短編 #晴れ #青空 #スキしてみて #眠れない夜に

短編小説 「ハイボール」

俺の名前はハイボー。   グラスに注がれたばかりのハイボールさ。   笑いたきゃ笑えよ。気取ってるって? それでも構わないね。俺はいつだってハードボイルドで生きてる。生まれたての炭酸がまだシュワシュワとうるさく弾けているこのグラスの中で、な。 この店はどこにでもある安酒場ってわけじゃない。カウンターの木目は飴色に光っていて、昼下がりに来る客なんざほとんどいない。まばらな薄暗い照明と、ちょっと小粋なジャズが静かに流れてる。カランコロンと氷の音だけが響き渡るほど寂しげな時も

このまま救いを求めて滅びてしまっても。

まあそれでいいかなんて思えるだろう。今日、朝ご飯を食べなかった。まあそれでいいかなんて思って着替えだけ済ませて部屋を出た。 道順を忘れそうだった。忘れたかもって思った。折り鶴の折り始め、四角か三角かどちらだったか毎回悩む、あの感じだった。ひとつずつ分かれ道を間違えなければ着くのだ。多くもない選択肢だって間違えるのだけは得意だから心配だったけれど、ちゃんと着いた。 あとは空っぽだった。流れているラジオを聞いていた、ような気がする。午前は好きな曲も聞けた、ような気がする。午後

おやすみなさい🩷💤

【詩】優しい足音

『ありのままの君でいていいよ』 そんな言葉の意味は実はこうで 『昔のように否定はされない、 けれど見向きもされない世の中』 優しい毛並みの家猫じゃなきゃ 友達なんて できっこないさ 闘わないと生きられなかった 山猫育ちは今日もひとり あの子とだったら仲良くなれそう 遠くから見つめる哀しい目には ガラスの向こうで声など届かぬ 同じ目の色した猫が映る 町ゆき 山ゆき 川辺を歩く どんな草でも避け方を知る そんな山猫はよく見てる 町人 村の子 岸辺の小鳥 みなみなそれぞれ自

順番前後したけど自己紹介します!

はじめまして!42歳、いびき卒業計画はじめました みなさん、こんにちは! 私は 42歳の主婦。夫(39歳)と小5の娘と3人暮らし、東京都内(23区外)に住んでいます。特別なことは何もない、ごく普通の家庭…のはずだったんです。 「ママ、夜ゴーゴーうるさいよ」 娘の何気ないひと言で、私の知らなかった“事実”が発覚しました。 私、めちゃくちゃいびきをかいていた。 しかも、夫にまで 「最近ひどいぞ…」 と言われ、ついにはスマホで録音される始末。再生してみたら、 ゴォォォ

【エッセイ/詩】信じるほうがきっと幸せ

信じるとは 願うだけじゃない 不確かなものを 大切にすること だと思うから いまはまだ 不確かだけれど 大切にしていくことが きっと 不確かさを 確かさに変えられると 思えるから 信じるほうが きっと幸せ

【詩/詞】向こう岸

逆さまに落ちる夢 「助けて」と声上げ飛び起きる 鏡の前で顔をあげれば 真っ青な顔した僕がいた 川を渡るな 向こう岸 一度渡れば 引き返せない 白い服着た亡霊が 僕の後ろに立って見ている いつ飲み込んでしまおうか 真っ暗闇に僕がいる 川を渡るな 向こう岸 誰かの声で 振り向くな 忘れた頃にやってくる 不安や悲しみ やがて自分を引き込んでしまう 朝が来る前に 川を渡るな 向こう岸 一度渡れば 引き返せない 明日を諦めるその前に どこかへ逃げる準備する 自分が嫌いな自分

コントな文学『ナメんなよって感じで軽自動車を飛ばして運転している』

コントな文学『ナメんなよって感じで軽自動車を飛ばして運転している』 私の彼は、ナメんなよって感じで軽自動車を飛ばして運転してるクセに、ピアノが弾ける。 私の彼は、ナメんなよって感じで軽自動車を飛ばして運転してるクセに、骨を綺麗に取って魚を食べている。 私の彼は、ナメんなよって感じで軽自動車を飛ばして運転してるクセに、クリスチャンだ。 私の彼は、ナメんなよって感じで軽自動車を飛ばして運転してるクセに、1月7日に七草粥が食卓に出てくるちゃんとした家で育った。 私の彼は、

ひとり暮らし

ノアが運ぶね(ショートショート お題:かもしれない弁天)

 (415文字)  7人の遭難者を乗せ、ノアは困惑していた。  海が荒れて来たからデッキから降りろというのに怒鳴り合いをやめない。  唯一福禄寿が面白そうに成り行きを眺めていた。  舟が揺れ弁天がひっくり返ると神々が群がった。  「わしゃ恵比寿ぞ!わしが護る」  押し退ける大黒天  「このえろじじい。サラスヴァティはインド出身。同郷の私が護る!」  毘沙門天は大黒天らを踏みつけて言った  「ちっさい奴らが。ワシがカリスマじゃ!ワシが護るわ」  「わし、四天王関係ないもんね

明日の自分に会うために ー適応障害と希望の話

昔から、悲しいことや辛いことがある度に、「失踪したい」と考える癖がありました。 誰にも行き先を告げずに姿を消して、自分を知っている人間が一人もいない遠い場所で、ひっそりと生きていきたい。 まるでゲームをリセットするみたいに。 今考えると、あれは多分、軽い希死念慮の一種だったのだと思います。 大学を出て、就職をして、とっくにモラトリアムから卒業しなければならない年齢になっても、僕はまだそんなことを考え続けていました苦笑 仕事が上手くいかない時、人間関係に疲れた時、恋愛が行き詰

朝を迎えにいく

 2月16日、日曜日。時刻はまもなく午前4時20分になるところ。外はまだ真っ暗です。 早起き、やっと   ようやく早起きすることができました。ずっと朝型に切り替えようと思っていたのに、目覚ましはセットしていたのに、できずじまいでした。これじゃいけないと、昨日は意を決して、午後8時には布団に入りました。  今は小学生でも、こんなに早く寝ないですよね。思い返せば、自分が小学生だった頃、わが家の決まりは午後8時15分就寝。半端な15分は、歯磨きや着替えのための時間でした。

【詩のようなもの】帰りの合図

夕方  帰りの合図が鳴り 名残惜しく 友と別れる 日が落ちて 辺りはだんだんと暮れていく 太陽も また明日、と寝る準備 帰りの合図が鳴ったから 明日の約束 またここで 帰り道 家の近く 美味しい匂い お腹がすいて 早歩き #詩 #自由詩 #詩歌 #創作 #短編 #帰りのチャイム #放課後 #スキしてみて #眠れない夜に

本当の悪夢

 夢を見ることをコヨナく愛する身だが……先だって、完全に頭に来る夢を見た。 ※  ……出し抜け、ジリジリと目覚まし時計が喚き散らす。起床時間の5時半……  分かった! 分かった! うるせぇ……!  毎度のことである。悪態をつきながら上半身を起こし、手探りにアラームを止める。  ……寒い、寒い……と愚痴りながら、シャツとズボンを引っ張り出し、パジャマを脱いでこれを身に付ける。  布団を上げ、欠伸をかみ殺しながら頭に

のびきったカップラーメンと共に、劇的な人生を過ごす

死にたくなるような夜は、何も告げずふっと訪れる。 突然空から降ってきた雨みたいに、予兆もなく、とくとく、とくとくと。気づいた時には、もうずぶ濡れになっていて、でもただひたすらにその流れに身を任せるしかないみたいなのです。 引っ越しの前日、部屋はすっかり空っぽになっていた。 わずか半年しか過ごさなかったアパートには、物がほとんどなかった。壁にかかっていた写真の跡、窓際にたまる埃、白い壁にうっすらとつくカビが、誰もいなかった時間を物語っているようだったと思う(半年住み、半年家に

毒占欲ごと愛して

何も知らないし経験もないくせに安全圏から威張り散らかす能力ばっかり発達してる痛々しい方々不快だけどさ それら汚物同等が地獄見る日を待ち望むしかできない人生も嫌くない?????しんどすぎる、愚鈍、横取り人間は外へ、鬼さんと福とボカロ円盤と神座席だけうちへ来て欲しい節分 回し者もー精神年齢小学生なまま犯罪しかしないやつもあまりにも単細胞の域超えてて悔しくも悲しくもならない セロチョコの記憶だけでバレンタインの思い出埋め尽くそう計画 みんながんばっててえらいしつらい 街中で

【詩】あの日の夕焼け

あの日見た夕焼けは 荒む心に少しだけ 優しさを あなたと見た夕焼けは 傷む心に少しだけ 温もりを あの日見た夕焼けは 空を一面を真っ赤に染めて 沈む夕陽が 優しく包む あなたとともに 見た日のこと #詩 #自由詩 #詩歌 #創作 #短編 #夕日 #スキしてみて #眠れない夜に

OK。分かった。今日はそんな日か。

私の相棒が死んだ。 私の掃除の相棒の床拭きロボットが。 ウンとも、スンとも言わん。 仕方がないので、床を這いつくばって 拭いていると、うちの猫が何を思ったか 私の布団におしっこをした。 大急ぎで布団を洗濯機に突っ込んで洗ったら、乾燥のターンに入ってエラーを起こして止まった。 仕方がないので、濡れて重くなった布団を頑張って風呂場に干し、乾燥をかけた。 しかし、夜になっても乾かないので、ジャンバーをたくさん着込んで寝ることにした。 寝心地が良くなくて寝付けないので気晴

風はひとつの道を選ばない

ひとつの形に閉じ込められたら わたしの心は窒息してしまう まるで風のように どこまでも自由に 形を変えながら流れていたい ひとつの正解に縛られず あの人の景色も この人の想いも すべてを感じていたい それはきっと、八方美人じゃない ただ、世界を愛していたいだけ 誰かの涙に寄り添いながら 誰かの笑顔に頷きながら わたしは今日も 言葉を紡いでいく そう、風のように 決して、ひとつに縛られることなく あとがき 私が毎日綴る詩や物語は、いろんな角度から物事を捉えたいと思っ

時間をかけての今がある

職場でいろいろなことが変わろうとしています。 私の上司が立て続けに退職、私はパート職員ですが、正規職員の方の立て続けの退職です。昨年度から職場の事業内容自体も大きく変革、私も今後どのようになって行くのかな?って不安に思います。 1年前にこの職場に入社して、人間関係も良好になり、仕事もうまく動けるようになってきました。 最近、私と同じ仕事をしている、大ベテランの方から、この1年間のがんばりを認めてもらえるような言葉をもらえたのです。 私の仕事は職場ではその方と私が同じ仕

【ピヲピヲ文庫連載ミステリー】『7組のクセツヨな招待客』~第7話~

 質疑応答を通じていくぶん雰囲気が和んだためか、招待客たちは打ち解け始め、屋敷の独特な雰囲気について、鳥尾と雑談を交わし始めた。 「ところで、どうしてこんな山の中の洋館に我々をご招待されたのですか?」と、ナオミが尋ねた。  鳥尾は笑顔でこの質問に答えた。「実は、国内にいくつか似たような館を持っております。当館は、主に研究所を兼ねております。周りを山に囲まれ、都会の喧騒から逃れることができる当館は、研究に集中するに相応しい環境であると感じています」 「調度品も実に素晴らしい!」

短編小説 「バレンタインと思い出の鉄棒」

小学校の校庭に設置されている鉄棒を舐めたことはあるか。 体育の授業で逆上がりをする時に掴むあの鉄棒だ。銀色で鏡面加工されていて自分の顔が歪んで見えるあの棒を小学生の頃よく舐めていた。舐めていた理由を今聞かれればこう答える、「バカだったから」と。それに小学生はなんでも口にするのが普通だろ。好きな人のリコーダーやハーモニカ。それに泥だんご。とまあ、その延長ではないが鉄棒も小学生だったから、バカだったから舐めていた。あの棒の味だがあれは鉄の味だ。鉄棒なのだから当然。その味はラム肉

【詩】今日が終わる

明日が見えなくても 僕らは何かに期待して それでもいつも裏切られて その日が終わる 明日が見えたなら 僕らは何かを敬うのか そんなこと夢のまた夢 今日が終わる 夕焼けに空が色づき 赤を染める暗い闇 誰かは言う 誰もが同じ 平等だと そんなもんかな 十字路に立った時 僕らは何かを探して それでも何も見つからない その日が終わる 日が暮れたから 僕らは歌を歌って そんな風に繰り返し 明日が来てる 朝焼けに陽ざしが伸びて 空を染める白い雲 誰かは言う 誰もが同じ 平等

音声|スタエフやらないやらない鷺。

stand.𝚏𝚖、みらっちチャンネルにお邪魔しました。 じつは指笛鳴らせます、青豆です。 はじめに、よくある質問です。 Q. みらっちと話している低い声の女は誰ですか。 A.  わたしです。青豆。 Q. 音声系はやらないと言ってませんでしたか。 A. 〝やらないやらない詐欺〟です。 Q. これまでスタエフに誘っていただきながらお断りした方に失礼だと思わないんですか。 A. すみません。こればっかりはタイミングなので許してください。 Q. 登場前の紹介部分でだいぶ持ち

インスタントラーメン考

 ラーメン……と言えば、日本人にとっては「国民食」かも知れない。  まあ、昨今では一時のラーメン熱も冷めてきているのかも知れないが、それでも近場の商店街には未だに何件もが開店していてる。  最近では不況の煽りで店を畳む所も多いと聞くが、……やはり、それなりの需要はあるのだろう。    ただし……僕は、ほとんどラーメン屋に足を運ぶことはない。一時、あちこちの美味いと評判の店が紹介され、行列なども珍しくなかったらしいが……一度として興味を持ったためしはない。  僕にとっての「

【ショートショート】拾いもの

 会社からの帰り道。  信号が赤になったので歩みを止めた。  だが、私の右足はズボンを引きちぎり、そのままぴょんぴょん跳ねて横断歩道を渡ってしまった。 「おい、待て」  と叫ぶが、聞く耳をもたない。  片足では追いかけるどころか、立っているのもやっとだ。  まいったなあ。  私が立ち往生していると、すぐ横をジーパンを穿いた右足が通り過ぎようとした。私は倒れかかり、がっちりと足を抱き止めた。  バタバタする足を自分の右足の付け根に押し付けるとカチッと音がしてはまった。私はヨロヨ

連れてって。

 ココは東京。相変わらず東京だった。眠れないのか眠らないのかよくわからない大都会。その隅っこの公園で、私は男友達2人と一緒に友情の酒を交わしていた。たっくんは缶ビール、ゆうじはスミノフの瓶を片手に。私は何故か鬼ころしのパックにストローを刺してゴクゴク呑んでいた。別にアルコールに強いわけでもないのに、男2人に負けたくないという謎の張り合いをして、いかにも酒飲みな雰囲気を醸し出すために、平気な顔を装って呑んでいた。けれど食道から胃にかけて焼け付くように熱くなっていた私の身体は「あ

詩 | 風に吹かれて

たったひとりで 歩み始めたとき 自分の足で立っていることを 私は始めて意識した 空から降り落ちる雨も 吹き付けてくる風も 自分の力ひとつで はね除けていかなければならない 頼る人がいないのは とても心細い 心細いけれども 清々しさはあるものだ 頼れる人がいないならば 雨も風も味方につけて 自然に抗うことなく 自然とともに生きていこう! #詩 #スカート #一陣の風 #私の作品紹介 #眠れない夜に

【創作】温泉の足湯で【スナップショット】

      こうやって雄大な山の景色を見ながら 足湯に浸かるのも 気持ちいいわね   うん、貸し切りみたい   本当に   来週ようやく結婚式 今まで本当にありがとうございました   いえいえ そんな急に改まって   お母さんから 何かアドバイスは?   特にないわ 娘のあなたが旦那さんと一緒に 幸せでいてくれれば   どうすれば幸せになれる?   幸せの形は 人それぞれだから 私はアドバイスできない 50年間夫のモラハラに耐えた妻と 妻の小言を我慢し続けた夫の 4人の子供が

心kokoro【詩〜エッセイ】

わたしの心は kokoroころころ変わってゆく 恐かった日 怒った日 喜んだ日 悲しんだ日 悩んだ日 あの日の私も 今の私も 私には変わりない だけど 私の心は kokoroころころ 変わってる 生きるって こういうこと 生きてるって こういうことなんだね ˳◌* ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ *◌˳˳◌* ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ ┈ こんにちは Blue handです noteの街に帰ってくる前のnoteの街から ずっと仲良くさせていただいているriraさん

詩 : 春待ち小雪 Ⅱ

「春待ち小雪」 春待ち小雪と感じたら あなたは遠くに行き いなくなる そんな 春に近い今日の天気の中 渡り鳥に恋したこの想いは 相反する感情が湧き上がる 春が近いことを喜ぶのか 去って行くあなたを見送られるかの 選択をこの胸の中だけで どう整理したら どう落ちついていられるのか 春待ち小雪はその決断する日が 近づいて 私の胸を締め付ける ※ 但し、投稿した作品の著作権は作者にあり無断使用等はお断り致します。 ※ 掲載した作品を他のクリエーターの方のマガジン等への転載

おやすみなさい🩷

「あ、これガチであかんやつ」と「普通のあかんやつ」の絶対に超えられない境界線に立った時に僕が思ったことを共有する

「パパ、早くお風呂に入って!クサい!」 ランニングから戻って、リビングで冷たいお茶を飲みながら至福の時間を過ごしていると長女から厳しいお叱りが入る。 曲がりなりにもウルトラマラソンにチャレンジを続ける僕は、夏であろうと関係なく距離を踏む。もう40歳を超えると走り続けなければ老化のスピードに逆らうことができない。 でも夏場は走ると汗臭い。 正確に言うと僕自身は臭くないけど、まわりは臭い。 しかしな、どんな理由であれ娘から「クサい」と言われるとさすがに「ドキっ」とするんだ

【エッセイ/詩】きみにだって寄りかかれる木を

きみが 誰かにとっての 寄りかかれる木で あるように きみにだって 寄りかかれる木が あっていい ずっと 寄りかかられる ばかりでは いつか 小さな重みでも きみが傾いてしまう だから ときには きみも寄りかかって そして くまのプーさんが 大きな木のそばで 甘いハチミツを 口にするように きみも 自分に甘い ひとときを

【詩/詞】そんなもんかな

染み付いた思考 180度 違う自分を思い描いて ジタバタと抵抗 こんなはずじゃなかった、と 呟くかすかな声 そんなもんかな 誰もがきっと もがきながら 生きている 変わらない志向 何度も 昨日の自分を繰り返して ジタバタと抵抗 明日はきっと違う、と 叫ぶ大きな声 そんなもんだろ 誰もがきっと 動きながら 待っている どこかへ行こうと 街に出かけて どこにいるのか 街に迷って どこへも行けない そんなもんかな 誰もがきっと もがきながら 生きている こんなはずじゃな

ストロー論争

 トランプ大統領が、紙のストロー廃止に署名し、ブラスチック製の復活とか……賛成派、反対派、いろいろ囁かれているらしいが……ま、僕にとってはどうでもよい。  元来、僕はかなり子供の頃からストローが大嫌いだったのだ。  ソーダ水だろうとジュースだろうと……ストローでお上品に啜る方を良しと考えていたらしい家族の思惑とは裏腹に、僕はコップなりグラスなりにジカに口をつけてガブガブ飲むのを好んだものである。ワイルドだろ(^O^)    ハッキリ言って、ストローなんぞでイジイジ飲むと、

現代版墓場 「白髪の証言(しらがのしょうげん)」 サブタイトル ――その夜、彼は人ではなくなった

あらすじ(現代版)大学で都市伝説を研究している**「僕」**は、ある日、オカルト系のフォーラムで話題になっている奇妙な書き込みを見つける。 それは「墓場の底を覗いた男の話」というスレッドで、投稿者の「A」という人物が、数年前に体験したという「ある人物が一夜にして白髪になった事件」について語っていた。 書き込みの内容に興味を持った僕は、投稿者Aと連絡を取り、直接会って話を聞くことになる。 彼は、かつての友人である**「S」**と共に、日本のある地方にある古い墓地を調査した際

はじめてのno+e

中高女子校畑で育った。 中学2年生のときのことだ。 隣の席の〇田さんはいつも本を読んでいた。 すっと鼻筋が通った知的な横顔を横目で見ては 話すきっかけを探していた。 ある日〇田さんと目があってニコッとされたので ここぞとばかりに思いきって話しかけた。 「何の本読んでるん?」 「これ」と表紙を見せた。ゲーテの『車輪の下』。 「・・・」 返す言葉が見つからずもうパニック状態だ。 とんでもない適当な言葉が口から飛びだしたと思う。 そして次の日〇田さんから サリンジャーの『ライ

みつけたもの【掌編小説】

洗濯されたティッシュペーパーみたいな雪が降っていた。 カーテン越しにでも存在感のある雪を、上から下へと眺めていたら、以前の僕は洗濯機の中で生きていたような気がした。決められた場所で、言われたとおりに動く。僕はそんな風だったから。 ふとポケットの中にティッシュペーパーが入っているのではないかと気になり、思いつくかぎりのポケットに手を突っ込み、確認してみる。 大丈夫。 入っていたのは、存在感を消し去って長居をしている埃だけだった。 しかし、僕は悩んだ。ポケットの中の埃をこのま

まぶしくて、空は真っ白だった。

夕方に眠ったせいで夜は目が覚めていて、でも眠たくてはやく終わりたかった。あたたかいスープでも飲めば落ち着くのではと思い、作ることにした。飲酒をしていたから料理をしたい気分になっていたのだ。 今朝は、起きて着替えだけ済ませて部屋を出た。エレベーターが点検中で使えなかった。仕方がないので階段で降りる。 もっと頑丈な壁を作ればいいのに、細い鉄の棒を組み合わせただけのいかにも脆そうな柵しかないので怖かった。少し足を滑らせれば簡単にすり抜けるくらい、ほとんど空を歩いている気分だった

【詩】小さいもの

小さな嘘を積み重ねて 心は荒む 自分を守るつもりが 自分自身を傷つける 小さな優しさを受けて 心は癒える 誰かを思いやる気持ちが 自分自身を救い出す 小さな幸せを探す日々に 心を休める 自分の手の届く範囲で 幸せが見つかればいい あの日聞いた歌を思い出す 口ずさめば あの日のような あたたかな日だまりに #詩 #自由詩 #詩歌 #創作 #短編 #スキしてみて #眠れない夜に

新アイコン決定💓

 選挙の結果、新アイコンが決定しました。ご協力いただき、ありがとうございました。 選挙結果の詳細は、下の記事のコメント欄です😊 #自己紹介 #アイコン #眠れない夜に

生理で上手に働けない

私は高校生くらいからだろうか、 なぜか、月の10日間くらい、引きこもりたくなる時期がある。 起きた瞬間から絶望していて、身体が鉛の様に重く、起き上がれない。 景色は全部グレーに見える。人と関わりたくなくて、音を耳に入れたくなくて、話しかけられると貝の様に縮こまる。誰とも目が合わない様に下を向いて歩く。 学生の頃は単位ギリギリで休んだり、適度に遅刻したりしてやり過ごしたが、大人になると仕事は休めない。その10日間と仕事が重なる時期は、 歯を食いしばって、手をグーに強く握って