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30代、既婚バイ(男性)、メンタル疾患あり。映画などの感想、自分のセクシャリティやそれ…

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30代、既婚バイ(男性)、メンタル疾患あり。映画などの感想、自分のセクシャリティやそれにまつわる悩みなどについて、投稿しています。 また、当事者同士が繋がり合える場として、共同マガジン「ゆるく繋がるLGBTQ+座談会」を運営中。 ご参加希望の方、どなたでもコメントください!

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  • ゆるく繋がるLGBTQ+座談会

    • 40本

    性自認はX、性嗜好は全部の『nora』と、バイで既婚者のカミングアウトチャレンジャー『shade』が、マイノリティを強みにフラットな世界を目指します✨ セクシャリティに関する日常、関連作品、これまでの体験をゆるーく、呟きたいと思います。 回りと違う、なんかモヤモヤ、近くに相談できる人がいなくて。そんな方たちと繋がりたい💕「LGBTQ+」当事者の方のご参加、いつでも大歓迎! バラさなくても日常生活に問題がない私たちが、敢えて風をおこす理由に共感いただけると嬉しく思います。(アライの方にも読んで頂けると嬉しいです!)

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僕が僕になる日まで 既婚バイの現在地

まずは自己紹介 初めまして、Shadeと申します。 プロフィールにもある通り、僕は30代の既婚者、バイセクシャルの男性です。子供はなく、夫婦二人で暮らしています。 映画や本、音楽などのサブカルが大好き。元々どちらかといえば能天気な性格だったのですが、数年ほど前からどういうわけかメンタル疾患にかかり、心療内科に通院しながら、(わりとギリギリの状態で)仕事を続けています。 noteを始めてまだ一週間も経っていないのですが、なんとなく自分の気持ちを整理したくなり、自己紹介も兼ね

    • もっと「楽」に生きてよかった 再休職ダイアリー

      こんにちは、Shadeです。 僕は30代、既婚(子無し)、バイセクシャルでメンタル疾患持ちの男性です。 休職期間に入って、早くも1ヶ月。 noteの更新は滞り気味ですが、おかげさまで、精神的にはかなり落ち着いてきました(これまで記事を読んでくださった皆さん、リアクションやコメントを寄せてくださった方々、本当にありがとうございます)。 前回のダイアリーで、「完璧主義をやめること」を、休職期間中の目標に追加した僕は、今まさにそれを実践しているところ。 投稿頻度にこだわらなくなっ

      • 自由を守るために 既婚バイの覚え書き

        初めてバイセクシャルであることをカミングアウトしたのは、ほんの数ヶ月前。相手は、奥さんでも家族でもなく、カウンセラーの先生でした。 全くの他人で、何の利害関係もない方なので、厳密にいうとカミングアウトにカウントして良いか分からないのですが、その時の感覚は、今でも体に残っています。 緊張からくる高揚と、静かな充足感。 矛盾した二つの感情がせめぎ合う中で、僕は確かに、「自由」の手触りを感じていました。 奥さんへのカミングアウトを実行したのはそれからわずか数日後。 その時の緊張

        • 不完全な自分を許す 再休職ダイアリー

          こんにちは、Shadeです。 僕は30代、既婚(子無し)、バイセクシャルでメンタル疾患持ちの男性です。 最近、天候の変化が激しいですね。 曇りがちな日が多く、気温の振れ幅も大きいためか、調子を取り戻したように見えた僕のメンタルは再びやられ気味…苦笑 初回の記事の所信表明で、「noteの更新頻度を上げる」と息巻いていたのですが、「可能な限り」、と保険をかけておいて良かったとホッとしている今日この頃です。 ただ、カウンセラーの先生の指導の元、「朝からどこかへ外出する」という習

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        記事

          「居場所」を探し続けて 再休職ダイアリー

          こんにちは、Shadeです。 僕は30代、既婚(子無し)、バイセクシャルでメンタル疾患持ちの男性です。 再休職が始まって、2週間の「休養期」があっという間に明けました。 この間の僕の日常生活は、世間の皆さまに申し訳なくなるくらいシンプルなもの…とにかく、休む苦笑 おかげさまで、まだ睡眠障害は解消されないものの、メンタル面の調子は整いつつあります。 以前の記事に倣い、心の状態を天気で言い表すなら、しとしとと降り続いていた雨=希死念慮がようやく止み、晴れ間が覗き始めている、と

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          自分を愛するということ 再休職ダイアリー

          こんにちは、Shadeです。 僕は30代、既婚(子無し)、バイセクシャルでメンタル疾患持ちの男性です。 早いもので、再休職して約2週間が経過しました。 心身の状況は、「徐々に良くなっている」といったところ。 自分ではまずまずの回復度合いかな、という印象なのですが、奥さんに言わせるとまだ波があるようで、油断しないように、日々慎重に行動している次第です。 元々、僕はせっかちなタイプなので、焦りからくる衝動を「やる気」と勘違いして動き過ぎてしまい、結果、疲労で翌日使い物にならな

          自分を愛するということ 再休職ダイアリー

          「普通」という幻を追っていた 既婚バイの覚え書き

          子供の頃から、いつも「普通」に憧れていました。 どんな時でも男の子らしく、自然に振る舞える「普通」の存在になりたくて、仕方がなかった。 けれど、そうなれないことは自分が一番よく分かっていました。 女子にも男子にも惹かれる僕は、「普通」ではないのだと、自分で自分自身を無意識にカテゴライズしていたから。 どんなに仮面を被っても、その下には世間一般のマジョリティーから外れた自分が存在している。 他人に見せる顔を偽ることはできても、自分の本心までを騙すことは不可能でした。 それでも

          「普通」という幻を追っていた 既婚バイの覚え書き

          心に雨が降るとき 「再休職」と、これからのこと

          「なるべくその日のうちにストレスを発散させて、翌日に持ち越さないようにしましょう」 これは、今からちょうど一年前、約2ヶ月間の休職を経て、復職する直前に、カウンセラーの先生に言われた言葉。 少しの間とはいえ仕事から離れ、リフレッシュした(ような気になっていた)僕は自信満々で「はい」と答えました。 あの時のドヤ顔が、今となっては恥ずかしい苦笑 何故か。 タイトルがすでに答えになっていますが、この度、精神的な疲弊が再びピークに達し、僕はもう一度「休職」をすることになったからです。

          心に雨が降るとき 「再休職」と、これからのこと

          ボーイズラブ精神分析 『同級生』 中村明日美子

          こんにちは、Shadeです。 僕は30代、既婚(子無し)、バイセクシャルでメンタル疾患持ちの男性です。 今回の記事、タイトルはかなり大仰ですが、はじめにお断りしておくと、僕はいわゆる「腐男子」と自称できるほどボーイズラブに精通していませんし、もちろん精神分析医でもありません。むしろ、BLに関してはまだ初心者と言って良いレベル。 ただ、「これは!」と思える作品に出会ってしまったので、その感動を共有したくて、文章を書き始めてしまいました。 相互フォローしてくださっている方との

          ボーイズラブ精神分析 『同級生』 中村明日美子

          僕が「仮面」をつけた頃 既婚バイの覚え書き

          学生時代で一番楽しかった時期はいつか、と訊かれたら、迷わず「高校時代」と答えます。 この頃に知り合った友人たちとは、今でも付き合いがありますし、一緒に色々な経験を重ねてきた「同志」のような感覚を持っています。 けれどその逆を訊ねられた場合にも、僕はやはり「高校時代」と答えるでしょう。 それは、この時期から僕が、いわゆる「ノンケ男子」という厚いペルソナ(仮面)を被って生きていくことを選んだからです。 「オカマ」と呼ばれからかわれていた小学生時代を経て、暗黒の中学時代(この頃の

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          本当は傷ついていた僕へ 既婚バイの覚え書き

          記憶というのは不思議なものです。 前回の記事で、「同性」に惹かれ始めた子供の頃のことを振り返っていたら、30年の時を経て、さまざまな思い出が芋づる式に蘇ってきました。 良い記憶ももちろんあるものの、中には、どうしてこんな辛い体験を忘れていたんだろうという思い出もあります。 以前、自己紹介として書いた文章の中で、「自分がセクシャルマイノリティであることについて、あまり悩まずにここまで来てしまった」と記したのですが、今回、蘇ってきた記憶の数々を咀嚼してみた結果、「そうでもないな

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          「同性」に惹かれたきっかけは… 既婚バイの覚え書き

          どんな物事にも始まりがあります。 自分がバイセクシャルであることを受け入れるのに30年以上かかった僕ですが、意外と、「もしかしてそうなんじゃないか」と勘付くのは早かった苦笑 むしろ子供の頃の方が、余計な自意識がなかった分、素直に「その感情」を認められていたような気さえします。 きっかけの一つとして覚えているのは、ありきたりですが、小学生の頃に観ていたいわゆる「戦隊モノ」のテレビ番組。 当時、「忍者戦隊カクレンジャー」というシリーズが放送されていて(同年代の方、いらっしゃるで

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          僕たちは、もっと高く飛べるのかもしれない 既婚バイの覚え書き

          10代の僕が夢見ていたこと、いわゆる「バケットリスト」の一部。 海外旅行に行くこと。 都心の高級マンションで、一人暮らしをすること。 好きな人と両想いになること。 働いて自分で稼いだお金を、誰にも文句言わせずに、趣味の読書や音楽に注ぎ込むこと。 これらの夢は、「ほぼ」全て叶えられたものの(一人暮らしはしましたが、都心の高級マンションに住んだことは一度もありません苦笑)、その中に、好きになった人と結婚することや、バイセクシャルである自分を認めること、ましてやそれを周囲にカミン

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          風をつくる#8 家族へのカミングアウト 実践編

          自問自答を経た先に こんにちは、Shadeです。 僕は30代、既婚(子無し)、バイセクシャルでメンタル疾患持ちの男性です。 このシリーズではこれまで、奥さんへ人生初のカミングアウトを実行するまでの経緯や、やや複雑な理由で疎遠になっていたゲイの友人へ、二度目のカミングアウトを行ったことなどを書いてきました。 また、前回の#7では、家族へのカミングアウトをテーマに、伝えるときの心構えや、万が一拒絶的な反応が返ってきた際の対応、そして、たとえ打ち明けたことによって関係がギクシ

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          彼と僕の距離 みんな「独り」、だから繋がれる

          こんにちは、Shadeです。 僕は30代、既婚(子無し)、バイセクシャルでメンタル疾患持ちの男性です。 先日、奥さん以外で唯一カミングアウトしている友人と、久しぶりの再会を果たしました。カミングアウト後に一度、電話で話す機会はあったのですが、実際に会うのは実に10年ぶり。 メンタル疾患を発症してからややコミュ障気味になっていることもあり苦笑、直前までかなり緊張していたのですが、いざ会ってみるとすぐに昔のノリを思い出して(向こうが先に僕を見つけて、笑顔で手を振ってくれたのも嬉

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          未来のかたち 「セクシャリティ」を誇りに変えて

          少し前、デパ地下のスイーツ売り場で、手を繋いで歩く大学生ぐらいの男性カップルを見かけました。 爽やかな雰囲気の、今時の青年たち。 周囲を気にすることもなく、また周囲も二人を気にすることなく、彼らは自然にデパ地下の喧騒の中に溶け込んでいました。 「バイセクシャル」当事者でありながら、自分を抑圧し続けてきた僕には、しっかりと手を繋ぎ合って歩く彼らの姿がとても眩しく見えました。 まるで、未来そのものがそこにあるように。 隔世の感を覚える、と言ったら少し大袈裟ですが、時代は変わった

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