岩崎史奇(コント文学作家)

『笑い』と『人間』を書いているコント文学作家です🐙(ワタナベコメディスクール放送作家コース卒) 香川県高松市出身。よろしくお願いします!

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『コントな文学集・第二集』

『コントな文学集・第二集』 【目次】 『芥川賞作家なのに親近感』 『ベーブ・ルースや軽自動車の所有者のように』『Z世代からの提言』 『憧れていたプロポーズ』 『ファーストキス』 『地獄すぎる』 『人生200年時代』 『話が入ってこなかった』 『心配性inサンポートホール高松』 『佐倉莉子(Fカップ)と密室殺人事件』 『心が泣いている』 『日本一のサッカー選手の秘密の夢』 『絶望の瞬間』 『もったいないおばけと夢見る若者』 『もったいないおばけと贅沢な時間』 『もったいない

    • コントな文学『余命3ヶ月10年目に誓う』

      コントな文学『余命3ヶ月10年目に誓う』 「余命3ヶ月です」 社会人1年目で医者からの余命3ヶ月宣告。 目の前が真っ暗になった。 頭の中が真っ白になった・・・ * 余命3ヶ月宣告から5年が経った。 「余命3ヶ月です」 今回の受診結果もまた余命3ヶ月。 奇跡的に病状は良くも悪くもならずに5年間、余命3ヶ月を維持した。 そして有り難いことに余命3ヶ月でも日常生活には支障が無く仕事も続けている。 だが流石に余命3ヶ月を長年キープし続けていると、周囲からの哀れみ

      • 『今日も世界で誰かが虚しくなっている。夢は映画監督編』

        『今日も世界で誰かが虚しくなっている。夢は映画監督編』 女子バスケットボール日本代表にも選ばれた選手が引退後、セクシー女優に転身した。 都内にある体育館を貸し切り、彼女のデビュー作の撮影が始まった。 全裸でドリブル。 全裸でレイアップシュート。 全裸でスリーポイントシュート。 そして、全裸で全裸の男優にノールックパス・・・ 映画監督を志し、熊本から上京して15年。 だけど現実は・・・ 『今日も世界で誰かが虚しくなっている』

        • コントな文学『かける言葉が見つからなかった』

          コントな文学『かける言葉が見つからなかった』 「ちゃんと勉強したのに、また落ちちゃった」 性格が良くて、真面目で、物静かで、読書好きで、メガネかけた清楚系の彼女が運転免許の本試験を7回連続で落ちてしまった。 僕は、かける言葉が見つからなかった。 * 「お前のアニキってさ、ファッションセンスあり過ぎて逆に糞ダサく見えてるパターンなのかもな」 僕は、かける言葉が見つからなかった。 * 「ウチの父ちゃんがさ、高校生の時にお前の母ちゃんと付き合ってたって言ってたぜ」

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        『コントな文学集・第二集』

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        • 『今日も世界で誰かが虚しくなっている』
          10本
        • 『今日も世界で誰かが嘘をついている』
          20本
        • 『コントな文学選』
          10本

        記事

          『今日も世界で誰かが嘘をついている。目撃編』

          『今日も世界で誰かが嘘をついている。目撃編』 母さんが、父さんの歯ブラシで風呂の排水溝掃除しているのを目撃した。 時折モラハラを受けている母さんが、父さんの歯ブラシで風呂の排水溝掃除しているのを目撃した。 度重なる浮気で裏切られてきた母さんが、父さんの歯ブラシで風呂の排水溝掃除しているのを目撃した。 1人で家事と育児を頑張ってきた専業主婦の母さんが、稼ぎは良いけど仕事人間で家庭を顧みない父さんの歯ブラシで風呂の排水溝掃除しているのを目撃した。 どんな時も俺の味方にな

          『今日も世界で誰かが嘘をついている。目撃編』

          コントな文学『四国のメッシと呼ばれた男』

          コントな文学『四国のメッシと呼ばれた男』 学生時代は野球部に所属していた俺にとって、人生初のフットサルの試合が始まろうとしていた。 対戦相手は高校時代に四国のメッシとまで呼ばれた男が率いるチームだ。 だがウチのチームも強力なメンバーが揃っている。 かつて岡山のイニエスタと呼ばれた男と、徳島のペレと呼ばれた男がいるのだ。 そしてメッシならウチにも、丸の内のメッシと国分寺のメッシと呼ばれた男がいる。 どうやら今日は番町1丁目のマラドーナと番町2丁目のマラドーナはお休み

          コントな文学『四国のメッシと呼ばれた男』

          『今日も世界で誰かが虚しくなっている。透明人間編』

          『今日も世界で誰かが虚しくなっている。透明人間編』 「すいません、少しお時間大丈夫ですか?」 同じ高校に通う友達の女子と2人で原宿に遊びに来たら、スーツ姿の男の人から声を掛けられた。 「芸能界に興味ありませんか?」 スーツ姿の男は名刺を私の友達に差し出した。 スーツ姿の男は芸能事務所の人間だった。 私の友達が原宿でスカウトされたのだ。 熱心にスカウトする芸能事務所の男と、まんざらでもない様子の友達。 そんな2人を隣で傍観する私。 ・・・あれ? 私の事は放っ

          『今日も世界で誰かが虚しくなっている。透明人間編』

          コントな文学『仕事ができない新人が・・・』

          コントな文学『仕事ができない新人が・・・』 仕事ができない新人が、俺より学歴が上だった。 仕事ができない新人が、英語ペラペラだった。 仕事ができない新人が、空手の有段者だった。 仕事ができない新人が、俺より家賃の高いマンションに住んでいた。 仕事ができない新人が、女性経験人数100人越えだった。 仕事ができない新人が、同じ新人で俺が密かに狙っていた総務の片山さんに手を出していた。 仕事ができない新人が、たまにタメ口になる。 仕事ができない新人が、俺がまだ童貞だ

          コントな文学『仕事ができない新人が・・・』

          コントな文学『一回寝ただけで彼氏づらの男物語』

          コントな文学『一回寝ただけで彼氏づらの男物語』 あるところに、一回寝ただけで彼氏づらの男がいました。 一回寝ただけで彼氏づらの男は、一回寝ただけで自宅の合鍵を作って渡しました。 一回寝ただけで彼氏づらの男は、一回寝ただけで自分好みの服装や髪型を要求しました。 一回寝ただけで彼氏づらの男は、一回寝ただけでお前呼ばわりしました。 一回寝ただけで彼氏づらの男は、一回フットサルしただけでサッカー経験者づらしていました。 一回寝ただけで彼氏づらの男は、一回選挙に行っただけで

          コントな文学『一回寝ただけで彼氏づらの男物語』

          『今日も世界で誰かが嘘をついている。超キモい編』

          『今日も世界で誰かが嘘をついている。超キモい編』 高校3年生で迎えたインターハイ予選。 私達女子バスケ部は県大会まで勝ち進んだが、準々決勝で1点差で敗れて最後の夏が終わった。    試合終了後、私達は監督と一緒に泣いた。 みんな本気で頑張ってきたから、本気で泣けたんだと思った。 いつも一生懸命で分け隔てなく厳しいけど優しくて、生徒に対する愛情が伝わってくる10歳年上の顧問の先生。 監督としても人間としても尊敬から始まった恋だった。 卒業式が終わった後、私は勇気を出

          『今日も世界で誰かが嘘をついている。超キモい編』

          コントな文学『週末のイオンのベンチで疲れ果てているお父さん』

          コントな文学『週末のイオンのベンチで疲れ果てているお父さん』 遠目からでも、私が見間違える訳がなかった。 かつて私が初めてを捧げた男が、週末のイオンのベンチで疲れ果てているお父さんになっていた。 かつて性欲を満たす為に私を抱いていた男が、週末のイオンのベンチで疲れ果てているお父さんになっていた。 地味で恋愛経験が無かった私は、彼にとって都合の良い女になってしまった。 優しくて、ちゃんと私の話を聞いてくれて、甘えさせてくれて、カッコよくて、モテそうで、遊んでそうで・・

          コントな文学『週末のイオンのベンチで疲れ果てているお父さん』

          『今日も世界で誰かが虚しくなっている。真夏の大冒険編』

          『今日も世界で誰かが虚しくなっている。真夏の大冒険編』 中学生になると部活や塾で忙しくなるから、お母さんの田舎の仙台には今までみたいに毎年遊びに行けなくなるかもしれない。 だから今年はお盆休み前に、私1人で先に帰省して仙台でゆっくり過ごす事にした。 最寄り駅から在来線に乗って東京駅へ。 そして自分で選んでお土産を買って、東北新幹線で仙台に向かった。 小学6年生の私が1人で新幹線に乗るのも、1人で県外に行くのも初めてだった。 大袈裟に聞こえるかもしれないけど、私にとっ

          『今日も世界で誰かが虚しくなっている。真夏の大冒険編』

          コントな文学『多幸感で満たされた』

          コントな文学『多幸感で満たされた』 ギャンブルで10万勝った。 脳からドーパミンが分泌されて僕は多幸感で満たされた。 * 大好きなアーティストのLIVEに行った。 最高だった。 脳からドーパミンが分泌されて僕は多幸感で満たされた。 * 飲み会で意気投合した可愛い看護師の女の子をお持ち帰りした夜。 脳からドーパミンが分泌されて僕は多幸感で満たされた。 * 同窓会に行ったら高校時代に1番モテていた男子がハゲ散らかしていた。 脳からドーパミンが大量に分泌されて僕は多幸

          コントな文学『多幸感で満たされた』

          『今日も世界で誰かが嘘をついている。オリンピックで影響受けて40代だけどスケボー始めた初日の転倒で骨折編』

          『今日も世界で誰かが嘘をついている。オリンピックで影響受けて40代だけどスケボー始めた初日の転倒で骨折編』 お疲れ様です。 課長、月曜の朝からすいません・・・ 土曜日、近所の歩道橋の階段から転んでしまって、手をついた際に右の手首を骨折してしまいました。 もう若くないのかなぁ・・・ 情けないです。 え?金曜日に事務の白川さんが、私がスケボーを買っていたのを見かけた? あれは・・・ 小2の娘がオリンピック見てスケボーやってみたいと言い出したので買ってあげたんですよ

          『今日も世界で誰かが嘘をついている。オリンピックで影響受けて40代だけどスケボー始めた初日の転倒で骨折編』

          『今日も世界で誰かが虚しくなっている。思い出のLOVE SONG編』

          『今日も世界で誰かが虚しくなっている。思い出のLOVE SONG編』 あれからもう20年になる。 私が高校生の時に流行ったLOVE SONG♪ 片思いしてる女の子の勇気を振り絞った告白が成功して、人生で初めて付き合う彼氏との恋愛を描いた物語になっている歌詞。 「この曲って私の事じゃん。絶対私の事歌ってんじゃん。何で私の事知ってんの?」 今思えばカワイイ勘違いもしながら女子高生の私はこのLOVE SONGに共感し、自分自身の恋愛と重ねるようにして聴いていた。 そんな

          『今日も世界で誰かが虚しくなっている。思い出のLOVE SONG編』

          コントな文学『お前は人生観の意味を辞書で引け』

          コントな文学『お前は人生観の意味を辞書で引け』 とにかく人生観が変わったよ。   変わる変わるとは聞いていたけど、あんなに変わるとは思わなかったね。 アフリカに行ったら人生観変わるってのは本当だったよ。 180度・・いや、360度は人生観変わったかな。  何がどう変わったのかは上手く説明できないよ。 でもね、とにかくアフリカは雄大だ。 圧倒的にスケールが違いすぎる。 だから人生観が変わる。 つまり、そういう事。 君も行った方がいいよ、アフリカ。 絶対に人生

          コントな文学『お前は人生観の意味を辞書で引け』