まぶしくて、空は真っ白だった。
夕方に眠ったせいで夜は目が覚めていて、でも眠たくてはやく終わりたかった。あたたかいスープでも飲めば落ち着くのではと思い、作ることにした。飲酒をしていたから料理をしたい気分になっていたのだ。
今朝は、起きて着替えだけ済ませて部屋を出た。エレベーターが点検中で使えなかった。仕方がないので階段で降りる。
もっと頑丈な壁を作ればいいのに、細い鉄の棒を組み合わせただけのいかにも脆そうな柵しかないので怖かった。少し足を滑らせれば簡単にすり抜けるくらい、ほとんど空を歩いている気分だった。なるべく中心に寄って、コンクリートの壁に縋るように降りた。
道中、クリスマスツリーが捨てられていた。まだ正月の飾りをつけた扉があった。季節感なんて信用ならないな。
はやく着いたので、近くの公園で時間を潰した。むしろ膨らませた。風は強かったけれど、引きこもっているよりいいだろう。人と会って緊張する必要もないから気楽だった。
ブランコに座っていると、風で勝手に揺れていく。だれにも邪魔されないところで、気持ちで、音楽を聞いていた。
しばらくすると、そろそろ行く時間だと教えてくれるみたいに太陽があたたかくなった。そのままどこかやわらかいところへ連れて行ってほしかった。
図書館は休みだった。自転車屋も休みだった。そう書いてるだけで本当はやってたらどうしよう。自分にだけ内緒で他の人たちだけ迎え入れていたらあまりに寂しいな。そんな思いをしたくないので、いつも信じて行かない。そんな選択ばかりをしている。つまり素直を装って、傷つかないでいいところにばかりいるのだ。