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"カメラを持たない"日々のエッセイを通して、思案していることや偏愛しているモノコト、お悩み相談を文章にて、また、近況などをラジオにてお届けします。ここに書いた言葉すべてを一緒に抱き合えるわけではないけれど、ささやかにでも、なにかを見つけてもらえると嬉しいです。

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しおの日々ふせん 2024/11/01

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    • 分からなさの中で

      みなさんこんにちは、しおです。 鍵をかけて書く記念すべき第1号、どんなふうに、何を書こうか迷いましたが、余計なことは考えずに、そのままで今思うことを書こうと思います。 ついこの間まで唸るような暑さだった夏も、 気づけば木枯らしが連れ去って、 代わりに金木犀の香りが流れこんできたりして。 ふと早朝にひとり、高校時代の通学路を思い出したり、 はたまた初めて、バイクの速さの金木犀の香りを知ったり。 平穏な日々の流れに身を委ねながらも、時折吹く新鮮な風に心躍らせながら、毎日を過ごし

      • 今日も言葉の群れを編む

        今日も言葉の群れを編む。 3年前に見た日食。 あの頃は、月から溢れる光くらいに微かで危ういわたしの輪郭を、どうにか保つために、そのためだけに言葉を並べていた気がする。誰かに投げかけていた言葉も結局は自分にむけていたような。 今日も言葉にできずに消えてしまいそうな、心の震えや光と影の記憶を巻き戻して、私の時計の速さでもう一度、再生する。 進みの遅い秒針で再びはじまる今日は、なんだか少し張り切っている。私だけが2回目の今日。行き場を失った曖昧な感情をひとつずつ拾いあげては、

        • 測れないものを感じるために

          信じたいことがひとつ。 わたしたちは今日もそして明日も、 測れないものを感じるために、 ここにいるということ。 わたしたち人間は なにかになる、つくりだす為に、 すべては結果を求めて それぞれの"ここ"にいる訳じゃな ということ。 きょうは陽に照らされる椿が綺麗だった。 それで充分な毎日だと、そう信じたい。 2022年のいつかのメモより

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        • 夜のお鍋が楽しみだ🍲

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        • はじめまして、こんばんは🌝

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        • お悩み相談を募集します📢

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        • おはよう

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          しおの日々ふせん 2024/11/01

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          分からなさの中で

          みなさんこんにちは、しおです。 鍵をかけて書く記念すべき第1号、どんなふうに、何を書こうか迷いましたが、余計なことは考えずに、そのままで今思うことを書こうと思います。 ついこの間まで唸るような暑さだった夏も、 気づけば木枯らしが連れ去って、 代わりに金木犀の香りが流れこんできたりして。 ふと早朝にひとり、高校時代の通学路を思い出したり、 はたまた初めて、バイクの速さの金木犀の香りを知ったり。 平穏な日々の流れに身を委ねながらも、時折吹く新鮮な風に心躍らせながら、毎日を過ごし

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          何も知らない、小さな天使

          土曜日の昼下がり、澄んだ空気が頬を撫でる。 ちらほらと冬眠が窺える芝生の上で、気づいたら、泣いてしまっていた。もう泣きたくなんてなかったのに。 引っ越し3日後の今日、大好きだったお家のご近所さんたちとデイキャンプをする。3年前から仲良くしてくれている友達家族と、ここに住み始めたことをきっかけに仲良くなったご近所さん。 23歳の私が一番の下っぺ。あ、もうすぐで24歳だ。 「年齢なんてただの数字だ。」 "数にとらわれずにしたいことをしたい"という文脈で使うことはあるけれど、こ

          何も知らない、小さな天使

          仮面人間

          東京って苦手だった。 福岡が街なら東京は塊。出身やルーツが異なる人がひとつに集まる、その見えない複雑さが怖かった。仮面をつけた人が次々と現れ、それが人であることを忘れそうになる。 だからいつも、着いた途端に帰りたくなる。 空港から乗り継いだ電車を降り、品川駅に着くと同時に激しい騒音に襲われる。大きな波に何度も何度も飲まれるような。 ホテルに向かう道中に人と肩がぶつかる。謝ろうと振り返っても誰とぶつかったかすらもわからない。人が15cmの距離まで入り込んでくる。恋人同士

          仮面人間

          パリで見た、確かな愛着と価値

          Ultramod ウルトラモッド フランスに来たら訪れてみたかったお店。 手芸や制作が身近な方なら知っている方も多いかもしれない。 Ultramodはパリの19世紀から続く、最古の老舗メルスリー・手芸店。パリはオペラ座の近くにどっしりと佇んでいる。200年も愛され続けてるってすごいなあ。 徒歩10分にあるホテルに泊まっていたので、散歩の途中に行こうということに。高鳴る気持ち100%で小躍りしながら向かう。ショーウィンドウ越しに映る空間はもはや、資材の美術館。少しの緊張を

          パリで見た、確かな愛着と価値

          溶けてしまったパリの街並み

          荘厳な建築物に、光を含む白髪が素敵なマダム、 赤い花を飾った可愛らしいアパルトマン。 街中にはプラタナスの木々が石畳の歩道に 涼しげに影を落とす。 繰り返し映画で見た奇跡のような一瞬が、 当たり前よという顔で次々と流れてゆく。 そこにあるのに、 バスを降りれば触れられる距離なのに、 未だに私にとって遠くにある景色だった。 そこにあることが信じられなかった。 視界は良好。短く切った前髪のおかげ。 なのに、全てを五感に焼き付けようとすればするほどに、頭からするすると溶け出し

          溶けてしまったパリの街並み

          あの日夢見た私になれなかった。だけど、私は卒業します。

          大学の卒業式だというのに、わたしはひとり、教室の冷たい椅子におしりをつける。だだっ広い空っぽの部屋でやることもないので、とりあえず、この4年間を思い返してみる。正直なところ、高校生のころイメージしていた"おとなのわたし"とは程遠い。航空関係の仕事に就く、英語ペラ子になる、留学する、長い髪の毛をふわり風になびかせる、ピンヒールをカツカツ鳴らし歩く。今のわたしと胡麻粒ひとつも重なっちゃいない。 それでも今日、わたしは大学を卒業する。 発光する画面を両手で包む。天気予報のページ

          あの日夢見た私になれなかった。だけど、私は卒業します。

          SNSなんかに壊させない

          ずっと先の街まで見える眺望のいい、 洗面台が二つついてる高いたかいお家に住んで、 ブランドロゴが大きく掲げられた衣服に身を包む。 "高級"と定義づけられたものがあちらこちらに。 SNSばかりに触れていると、 こんな暮らしばかりが幸せの頂点で、 わたしたちが "追い求めるべき"  幸せの形に思えてしまう。 そう思わされてしまうといった方が しっくりくるかも。 けれどそれは、数ある"しあわせ"のほんの、 たったひとつの形にすぎなくて。 2人で住むのにはちょうど良い大きさで

          SNSなんかに壊させない

          気がするだけ。

          いろんなことがどうでも良くなる この足で登った、大きなおおきな山のてっぺん。 いろんな色の葉っぱがある。 誰もいない。 だれも見えない だれも話さない わたしひとりだけ わたしがどうにでもできる気がする。 肩がぶつかり、にらみ合う窮屈な空間も いつの間にか知らないゲームに参加させられて、 駒になってしまう時間も 画面の向こうの嘘かほんとかわからない 面白おかしな話も ぜんぶ気にせずに、ひとりで、 どうにか大丈夫にできる気がする。 なににもとらわれずに生き続けられる気

          気がするだけ。

          ささやかな

          ぽこぽこ とぽとぽ こぽこぽ ザーッ こぽこぽ。 夜の防波堤に来てみた。ザーッという音を期待していたのに変な音。まったく。 側には大学生らしい男女が3人、たぶん、男の人が女の子たちに自慢話をしてる。彼女たちはへぇーと相槌を打ってるけど、あれは興味ない反応だ。それでも男は勢いをそのままに、話を続けてる。 うらやまし。 波が揺れてる。ただ、それだけ。 それが、それだけで、やさしい。 ささやか。すきな言葉のうちのひとつ。耳あたりのいいことば。 海はささやか。これ見よがしじ

          ささやかな

          しあわせを溢さないように。決意。

          常日頃から、未来のことは目に映る景色から匂いまで、鮮明に想像を巡らせる。対して、過去のことは、しれっと気づかないふりをして置いていってしまう。 そんなわたしですが、ここ数ヶ月は自分を省みながらたくさんのことを感じ、考えて過ごしました。(noteの更新を待ってくれていた方、遅くなっちゃってごめんなさい。)長いながい旅だったな。 人間、よいところもあれば、わるいところもあります。誰だってそう。 分かりやすく言うためにはこんな風に "わるいところ" の一言でまとめた方がよいの

          しあわせを溢さないように。決意。

          Reneeオープンしました。

          本日4月10日の20時に、お洋服屋さん”Renee”オープンします。(販売開始日はこのnoteの最後に載せています。) Reneeのハジマリにふさわしいもの。思い入れのある“ワンピース”をひとつ。お洋服づくりをするときが来たら、ワンピースからつくると決めていました。 そして、ちいさくひっそりと。なんとなく、ブランドと称して、おおきくお店をはじめるのはわたしらしくないというか柄に合わない気がして。ある日歩いていたらひょこっと現れたお洋服屋さん、という感じではじめられたらな、

          Reneeオープンしました。

          あらがったっていいじゃない。

          ここ1年間でなん度も、ふらりと姿をみせる問題がある。その問題にまた、思いもよらないところで肩をたたかれた。あまり目を合わせたくはないのだけれど、強くたたかれたせいで振りかえってしまった。 それは、「花束みたいな恋をした」の上映中のこと。 (以下の3文にすこし、ネタバレを含みます。) 菅田将暉さん演じる麦くんが就職を通して、"すき"を失くしてゆくシーン。これまで小説にイラスト、音楽を、サブカルを愛してやまなかった彼。同じ趣味を持つ彼女の絹ちゃんとの「生活の現状維持」のために

          あらがったっていいじゃない。

          “こんなはずじゃなかった”日々

          かけあしで日々が過ぎていって、気づけばもう3月半ば。とりわけ今年は、年明けからの時間のはこびがはやくて、はやくて。どこにいても時計の秒針の音がついてくるような毎日。 毎朝、時計に耳元で 「あれも終わってないんじゃ?これもしなきゃいけないんじゃ?」 とチクタクささやかれているようで。 こんなはずじゃなかったのだけどなあ。 今年度は大学の授業はすべてリモートで、学校に通うことは1日もなく。もっというと、1月からは春休みなので“しなければいけないこと” は特になにもなく。

          “こんなはずじゃなかった”日々