#コラム
「紙芝居」と「○○○○○」に興味が沸いた
絶対ムリだけど行きたい。
2月1日(土)から3月2日(日)まで、札幌市中央区にある紀伊國屋書店・札幌本店の2階ギャラリー&イベントスペースで「童心社の紙芝居ぜんぶ出しフェア」が開催されるそうです。
紙芝居、たまにお問い合わせを頂戴します。すごろくと同じく年明けの時期が多いかな? ↑によると「コンスタントに紙芝居を出版しているのはなんと2社のみ」で「毎月新刊を刊行しているのは童心社1社だけ」との
「元・同僚からの学び」&「あの人の教え再び」
10年ほど前。
職場に伊坂幸太郎さんのファンがいました。「死神の精度」や「グラスホッパー」を絶賛していて、話が合ったのを覚えています。
ただある日「アイネクライネナハトムジーク」を買ったと話したら、渋い顔をされました。「いまの伊坂はダメっすよ」「ガソリン生活とか全然でしたし」と。
落胆しました。でも読み始めたら無我夢中。読書メーターに「縦にも横にも伏線がリンクする盤石の伊坂ワールド」と書きま
誰でもできる「○○○」を大事にしたい
先日の話。
あるお客さんが↓を全巻レジへ持ってきてくれました。お買い上げありがとうございます。
アニメが放送中の「チ。―地球の運動について―」(小学館)全8巻です。
しかしよくよく見ると、1~7巻と↓の組み合わせでした。
「こちらはトリビュートブックで最終巻ではありませんが、よろしいですか?」と確認したら「え、そうなんですか」と驚いた表情。8巻と表紙の感じが似ていて隣り合わせで積んでいるか
末端のイチ従業員が「書店活性化へ向けた共同提言」に思うこと
なるほど。
「図書館との連携」「キャッシュレス負担軽減を」はわかります。
「ICタグで書店のDX化を」はどうだろう。漠然としてませんか?
万引き防止の強化かと思いきや「購買傾向把握し返本削減」と記されている。どこの本屋もずっと取り組んでいるテーマです。にもかかわらず減らない事情まで踏み込む気があるのかどうか。
むしろ「AIを使って新刊や売れ筋の配本を適正化」及び「返品率を下げる代わりに書店
ハードボイルド書店員が丸善ジュンク堂書店の「magmabooks」に思うこと
その手があったか!!
丸善ジュンク堂書店さんが、東京都港区にある虎ノ門ヒルズ「グラスロック」の2~3階に新業態となる店舗「magmabooks」をオープンします。
これまでの「本を探す」書店から「本と出会う」書店を目指すとのこと。有料ラウンジやギャラリースペースも設けるようです。
3階は約185坪で、従来通りのジャンル別構成。2階は約85坪で「テーマごとに編集し、本棚を通じて新たな世界観や価
ハードボイルド書店員が読みたい「2025年本屋大賞・ノミネート作」
またこの季節が巡ってきました。
「本屋大賞」については、イチ非正規書店員として思うところがあります。ただ企画そのものを否定してはいません。小説を読むことの喜びを知ってほしい。本と本屋にいままで以上の関心を抱くきっかけになってくれたら。その気持ちは当然持っています。
さっそくノミネート10作品の概要を調べました。スイマセン、偉そうなことを書いておきながらどれも読んでいません。たまに「書店員はプル
イチ書店員が「新装版と旧版」に思うこと
↓が2月5日に発売されます。
伊坂幸太郎「死神の精度」(文春文庫)の新装版です。著者の特別インタビューが巻末に収められているとのこと。
カラフルな背景に黒いシルエットとイヤホン。ゼロ年代に目にしたiPodのコマーシャルを思い出しました。
本作の単行本が刊行されたのは2005年6月。iPod nanoが出る直前ぐらいです。その辺りを含めてのデザインだとしたら素晴らしい。ちょっと欲しくなりました
「1%の少数意見」かもしれないけど
楽しみな本が発売されます。
出版社は文藝春秋。著者は、2024年の東京都知事選で15万票を獲得した安野貴博さんです。
彼は2021年に自動運転をテーマに据えた「サーキット・スイッチャー」(早川書房)で作家デビューしています。昨年7月には、AIに習熟した女性が会社を起ち上げるお仕事小説「松岡まどか、起業します」(同)を上梓しました。
AIエンジニア、SF作家、起業家、そして政治の道へ。
作品
「新刊だから」「大量に入ったから」ではなく
12月の中旬ごろに↓が発売されました。
版元は講談社で320ページ。↑いわく「チャンドラー研究の完成形にして決定版」とのこと。
「ハードボイルド書店員」を名乗る身なら避けては通れぬ一冊。いやそんな些末な自負心はどうでもよく、レイモンド・チャンドラーを愛読するひとりとしてぜひ買いたい。
2860円。ドカンドカン売れる本ではないかもしれない。でもこういう書籍を置いてこそ専門店という気がします。
「新たなファンの開拓」&「○○○の効用」
11月に発売された↓が売れています。
文芸誌「GOAT」の第1号です。紙を愛してやまないヤギにちなんで名づけたとのこと。公式サイトはこちら。
「自分たちが心の底から読みたい、みんなに読んでほしい小説を集めた文芸誌を作りたい」
「エンタメや純文学といった線引きは一切なしで、もっと小説をカジュアルに」
書かれていたコンセプトに賛同します。小説の読み手にとって重要なのはジャンルではなく、シンプルに
元・雑誌担当が「鉄道ジャーナル」の休刊に思うこと
驚きました。
1967年創刊の「鉄道ジャーナル」が、4月発売の6月号で休刊するようです。ウェブ版へ移行する予定はないとのこと。
雑誌担当の頃、平台に「鉄道ジャーナル」「鉄道ファン」「鉄道ピクトリアル」「鉄道ダイヤ情報」「鉄道模型趣味」「RM MODELS」「Rail Magazine」「とれいん」「N」などを毎月21日に積んでいました。「鉄おも!」は途中から幼年誌の棚へ移した記憶があります。当
ハードボイルド書店員は「こういう出会い」を大事にしたい
少し前の話。
年配のお客さんから、ある文庫本の在庫の有無を訊かれました。検索すると一冊あり。棚を調べ、抜き出してお渡ししました。
すると「え、あったの?」と驚いた表情。長くこの業界で働いていますが、まあまあ新鮮なリアクションでした。「ないの?」「この店は何もないなあ」みたいなお叱りはたまに頂戴しますが(ケースによって理不尽と感じたり、仰る通りですと納得したり)。
会計をしながら訊ねると「近所
イチ書店員が「年賀状販売」に思うこと
2025年元旦の年賀郵便物の配達数は4億9000万通。前年から34%減ったそうです。昨年10月にはがきの料金が63円から85円に値上げしたことが響いたのでしょうか?
私の働く書店では、例年年賀状を販売しています。裏は無地ではなく、いかにもなプリントが施されたもの。1パックに3枚もしくは5枚入りです。レジを打った際、いいお値段でびっくりしました。でもおかげさまで完売したし(ありがとうございます)
受賞に至らなかった「候補作」だって
15日に芥川賞と直木賞が発表されました。
芥川賞は安堂ホセさんの「DTOPIA」(河出書房新社)と、鈴木結生(ゆうい)さんの「ゲーテはすべてを言った」(朝日新聞出版)の2作。直木賞には伊予原新さんの「藍を継ぐ海」(新潮社)が選ばれました。
少し前にこんなnoteを書いています。
「DTOPIA」と乗代雄介さんの「二十四五」(講談社)を推していました。
乗代さん。
候補になるのは今回が5回