松浦寿輝全詩集を購入。末尾に添えた各詩集についての解説が嬉しすぎる。これまで自分なりに解釈してきたことの答え合わせをしているようだ。この一冊だけ残れば良い、なんて仰るが、吃水都市の装丁の美しさ、鳥の計画を手に取るときの高揚感、ファンは絶対にそれぞれの詩集だって次の世代に残します。
【本】松浦寿輝「花腐し」。立退き要求のために新大久保のアパートの一室を訪れた四十男とマジックマッシュルームを育てる住民の三十男の人生が交差する。男たちは西新宿の高層ビルを遠景に、汚いアパート、路地、場末の小料理屋を彷徨う。世紀末の長雨で腐りかけているのは都市か、男たちの人生か。