エーリッヒ・ケストナー『点子ちゃんとアントン』
『スーパーマリオブラザーズ』や『ゼルダの伝説』、『ピクミン』など数々の名作の生みの親である、ゲームプロデューサー・宮本茂さんはかつて「子供をバカにしてはいけない。子供をバカにしているものを見ると腹が立つ。子供はものを知らないだけで知性はある。」と語りました。ケストナーの作品を読む度にこの言葉を思い出します。『飛ぶ教室』しかり、『エーミールと探偵たち』しかり。そしてもちろん本作も例外ではありません。ケストナーはどんなときも子供の知性を信頼し、対等な立場の友人として読者に語りかけ