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#ノンフィクションが好き

ノンフィクションへの愛や、好きな作品・作家を語ってください!

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晴山陽一『ベストセラーを書く技術』〜全てのnoterの皆さんへ

こんばんは。高月香里です。 本日は著書の紹介です。 本書は2018年初版ですが、私は今日初めて拝読しました。晴山先生すみません。こんなサインまでいただいていたのに、本当に申し訳ないです。まさか6年も寝かせたままだったとは…。 晴山先生は、これまで200冊もの本を出版されていらっしゃいます。なんと、1ヶ月1冊のペースです。 なぜそんなことができるのか、惜しみなくお伝えしてくださってます。小難しいことは書かれてません。ワーキングシートをこなしながら楽しく読み進めていけます

90年の時を超えて愛される、「萬壽屋」の変わらない哲学(神奈川県二宮町)|駄菓子屋今昔ものがたり

東京駅から東海道線の下り電車に乗って、風景が変わり始めるのはどのあたりからだろうか。 横浜駅を過ぎて戸塚駅にさしかかると沿線に緑が多くなってくるのだが、明らかに変化したという感じはしない。はっきり変わったと感じるのは、おそらく大磯駅からではないだろうか。 小高い山々が線路に迫り車窓に里山の風景が広がるからそう感じるのかと思っていたが、先日、決定的なことに気がついた。大磯駅にも次の二宮駅にも、駅ビルがないのだ。 ひとつ手前の平塚駅は巨大な駅ビルの一階部分にあるのだが、大磯

人の恋バナが聞きたいBBAが聞いた令和の恋バナ

人の恋バナが聞きたい妖怪は、夜の飲み屋に出没する。 そう、その正体は、私である。 私は、人の恋バナが聞きたい。 恋バナは心の栄養である。 カッサカサのアラフォーの心を潤してくれる素晴らしき酒の肴である。 🍻 それはある晩のことじゃった。 わしは複数名で酒を飲んでおった。そこに一名、職場の女子とお付き合いをしている男子がおった。お付き合いは内緒にしているとのことじゃった。英断である。 わしは過去に職場で付き合って、別れて気まずくなった男女を見たことがある。周りも気を遣う

ラストサムライ 中島三郎助

幕末、黒船が浦賀沖に突如現われて右往左往する 幕府と江戸の町を皮肉った有名な狂歌がある 「泰平の眠りを覚ます上喜撰 たつた四杯で夜も眠れず」 上喜撰(じょうきせん)とは 宇治の銘茶で蒸気船(黒船)にひっかけ 四杯とは 黒船四隻でお茶を飲みすぎると夜も眠れない、と この黒船に日本人として真っ先に乗りこんだのが 浦賀奉行の役人 中島三郎助 米に幕府高官としか面会しないといわれ とっさに「浦賀の副奉行」と偽った 応接をかさね艦内の大砲などの装備にも 目をこらし米から警戒さ

「普通の日常」にだって、地獄がある|文学フリマに魅せられて(第4回)しりひとみさん

──はじめに、文学フリマに出店するようになった経緯について聞かせてください。 しりひとみ:エッセイストのスイスイさんに誘っていただいたのがきっかけです。普段は2人ともウェブを中心に文章を書いているので、「ウェブで書いたら人生終わる本」を書こうと決めて、参加することになりました。紙の本だからこそ書けること、限定的な人にしか届かないからこそ書けることをコンセプトに作っています。 ──インパクトのあるテーマですよね。では、1作目の『これも地獄と呼ばせてほしい』について教えてくだ

婚活ちゃん(狙うはハイスペ!の巻き)

以前、「婚活ちゃん」というタイトルで記事を書いた。 宝くじをよく買いに来る30代前半の女性がいる。 彼女の夢は《結婚》とにかく結婚したいらしい。 出会いを求めて日々精力的に活動している。 自分にとって完璧な人、理想通りの人と結婚したい!妥協はしない!と言い切る彼女を、私は密かに「婚活ちゃん」と呼んでいるのだ。 婚活ちゃんは、宝くじで大当たりを当てた。 かなりの大金を手に入れた彼女は、タクシー移動で買い物三昧したり、理想の人と出会えたときに上手くいくように、理想の結婚をより早

目に虫が入っちゃった日

あるところに、自他共に認める、と〜ってもコミュ力の高い、宝くじ販売員がいました。 名前はタマミーヌ。いつもニコニコしている販売員。だが、彼女の本性は…とても気分屋で、腹黒い女だったのです… 仕事の日のある朝。いつもどーりタマミーヌは自転車をかっ飛ばし、駅の駐輪場に向かっていたところ、右目に虫が飛び込んできたのです。 イタッ!こんなとき、タマミーヌはいつも思うのでした。 「もーーーっ!なんでよ!!なんで?地球は果てしなく広いのに、なんで虫がピンポイントで私の目の中に飛び込ん

『ヒロキブルー物語』水不足

痛っ! 痛い… うー… 何だ 急に… 脇腹が痛い こんな感覚初めてだぞ いや、マジで痛い コレってもしかして内臓系? ヤバいやつ? 救急車呼んだ方がいい? 自分で恐怖心をあおる 落ち着け ところで今何時だ? 腕時計のボタンを押すと時刻が表示された。 3時過ぎか… 救急車呼ぶにしても、カミさんが布団に入って2時間くらい。 カミさんを寝不足にさせるのは気の毒だ。 呼ぶにしても、カミさんが起きるまで我慢しよう。 もし救急車に乗せられて搬送された場合、なかなかトイレには行けなくな

「インテリジェンス 武器なき戦争」(2007年読書記録)

1冊目(「2007年読書記録」について)の紹介はこちら。 インテリジェンス 武器なき戦争二人の共著を2006年に読んでいたことは、記憶の中から抜けていた。 「イスラエル戦争の嘘」にも書いたが2024年現在、戦争が好きで仕方がないように見える国の責任者たちは、諜報機関出身。 イスラエルの首相はSayeret Matkal(サイェレット・マトカル:戦場情報収集部隊)所属、ロシアの大統領がKGBの対外情報部員だったことは有名。 元インテリジェンスの二人が、終わるあてのない軍事

函館郊外のトラピスト修道院  舟越桂が手がけた渾身の彫刻がある カトリック信者にとり修道院は重たい存在 しかも祭壇の真上にたつ幼子キリストを抱くマリアさま 悩みに悩んで、2年がかり ノミを入れたのは 「悩み」はマリアさまにもあると 今春、詩的な人物像の舟越桂が天に召された

波乱万丈 唐牛健太郎

坊主頭のまま大学に入った1960年 安保闘争のまっただ中であった 大学構内は安保反対の立てカンバンが林立 連日デモ隊が国会をとりまき、岸を倒せ!  このときの全学連委員長は 函館生まれの唐牛健太郎であった シュプレヒコールうずまくなかに僕もいた   時はうつり 函館・大門の酒場で赤銅色に日焼けした彼と カウンターに連なったことがある そのころオホーツクの紋別で鮭漁師となり 母親のすむ函館にいっとき里帰りして 高校時代の友人と会っていたのだ 「安保の遺産で食っているのさ

終戦記念日に、戦争の本を読む

8月15日、終戦記念日。毎年この日には、戦争の記憶を風化させまいと、平和の尊さを胸に刻もうと、様々な取り組みが行われます。私も何かやってみようと、戦争に関する本を読んでみることにしました。 いま読んでいるのは、半藤一利さんの『日本の一番長い日』です。本書は、1945年8月14日から15日にかけてに起こった、ポツダム宣言受諾をめぐる政府内の葛藤やクーデター未遂事件など、まさに戦争終結に至るまでの緊迫した出来事を克明に描いたノンフィクション作品です。 本書を読んでいると、日本

2006年5月、クロアチアの旅 首都ザクレブで出会った 旧市街の「石の門」 この地で唯一残っている 13世紀に建てられた城門 門には、聖母マリアの祭壇がある 聖母マリアはザクレブの守護聖人でもあり 市民が祈りを捧げに足を運ぶ この女性も買い物帰りに祈りを捧げているのだろう

バーテンダーの神様 

封書が一通とどいた 差出人はクール古川緑郎 毛筆で西野鷹志様と書かれている いつものとおりの端正な字だ 予感がはしった やはり閉店のあいさつ状であった 上京のたびに 銀座コリドー街の バー・クールに足をむけて15年 そのカウンターに連なるために東京へ行く これが本音 バーテンダーの神様が銀座にいると聞き 意を決し酔った勢いで扉を押した まずはビールと頼んだが 洋酒のみとていねいに断られた クールの常連はテーブル席より 古川さんとカウンターをはさんで 立ち飲みと会話を楽

おはようございます💞 人は人、自分は自分。変えられるのは自分だけ。まず自分を前向きに変えることで開運に繋がります。目標の人物がいたら、その人のように行動するのも一つ。 今日はピンク💖が開運の鍵🔑 いつも多くのスキ💕ありがとうございます😊 今日一日良い日良い出会いがありますように〜

井伏鱒二の媒酌で 太宰の妻となった 東京女高師出の美知子 戦中戦後の10年間 ともに暮らした日々 亀井勝一郎など 友人知人との交流 疎開した津軽・金木 乳母たけの事など 数々のエピソードを 明晰に描く 人間太宰の知らぜざる素顔 が浮かびあがる 回想記 太宰ファン必読

1970年11月25日 日本が震えた日  三島由紀夫が市谷の自衛隊の総監室バルコニーで演説  自衛隊の決起を促すも失敗と知るや割腹自殺 こい願うノーベル文学賞 を 取りそこねた才能のかたまり三島 芥川賞候補にもならぬとは「芥川賞七不思議」の一つ 『金閣寺』『豊饒の海』……

今度は《フキハラ》だってさ〜

テレビをつけると、また聞いたことのない言葉が飛び込んできた。 《フキハラ》なにそれ〜? フキハラとは、「不機嫌ハラスメント」のことを言うそうだ。 んじゃ、「不機嫌ハラスメント」って?ってなるわけなんだけど、例えば、上司と部下がいる。 部下のしたことが、間違えている、もしくは、上司の意に沿っていなかったりしたときに、上司が不機嫌になる。 「はぁぁぁぁっ…」と、溜息をついたり、あからさまに不機嫌な態度をとる。 その様を《フキハラ》と言うらしい。 もうさ、そんなこと言い出したら

連れていかれそうになった話

それは特養(特別養護老人ホーム)に勤めていたある夏の日のこと🌃 その建物は 天皇御夫妻が来訪されたりもする国内でも古いホームだった 4階建てのその建物の 3階のフロアを担当していたのだが 立位の保てない車椅子の方と寝たきりの方 そして意識のないターミナルケアの方ばかりのフロア 「なんでこのホームに居るの?」 と首を傾げたくなるほぼほぼ健常者の方(元新聞記者だったらしい)が紛れ込んでいたりもしましたが😅 ⭐︎ 各階に5〜6人入れるお風呂がある 3階の利用者さんはほと

26歳で渡仏 絵を燃やして暖をとる 貧しい修業生活をへて 神秘的な「乳白色の肌」の裸婦像が 絶賛を浴びた 1920年代  モディリアーニとともに “エコール・ド・パリ”の寵児 故国日本 絵の正当な評価を得られぬ 失意と哀しみの日々から フランスに帰化 81歳で異郷に没した

【知られざるアーティストの記憶】第90話 マホのお話会に集う女性たちと彼

Illustration by 宮﨑英麻 *彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。 知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で マリに遺した記憶の物語* →全編収録マガジン →前回 第12章 S医院に通う日々  第90話 マホのお話会に集う女性たちと彼 マホのお話会の会場は、彼の家から徒歩15分くらいのところにある、マリの友人がチベット人のご主人と営むチベット料理屋さんであった。マホに続いて、彼とマリもユミコの車に乗り込み、会場に向かった。 寂れた商店街の中に

「風花日和」

古い蔵の二階にあがってびっくり 屋根うらの棟木に墨でくろぐろと 「 明治9年4月13日 第13代 常野與兵衛 建造」 147年まえに建てられた木造二階建て土蔵造り この土蔵は、ペリーが箱館に上陸した22年後に 松前藩と会談を行った場所近くに建てられた 建て主の常野與兵衛は 大町にひらいた茶舗を拠点に 茶業、書店などをひろく営んでいた さらに大火事が頻発する この地で防災に力をそそぎ 函館公園の開設、さらにコレラ予防に 上水道の計画をすすめるなど そのころの街の顔役であ

最近読んだ本ども

基本小説以外でつまみ食い。新たな世界を開きたい方々はオススメです。 戊辰戦争: 敗者の明治維新 明治維新の敗者側視点から観る戊辰戦争。会津の人は薩長絶対許さないマンだろなと現代でも思う。外資が資金武器供給してクーデーターするというのが植民地政策以降トレンドなんだなあと思っちゃいます。五稜郭の戦いは歴史のifを思うとアツ過ぎる。 ヒクソン・グレイシー自伝 ヒクソンの内面というか精神性みたいなのは凄まじく深くて美しささえ感じるし、高貴なデキる奴メンタリティを堪能できる。グレイ

【知られざるアーティストの記憶】第91話 雨夜に灯りの点る家と、灯りの消えた家

Illustration by 宮﨑英麻 *彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。 知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で マリに遺した記憶の物語* →全編収録マガジン →前回 第12章 S医院に通う日々  第91話 雨夜に灯りの点る家と、灯りの消えた家 「イクミさん、大丈夫やったかな?話、つまらんかったんやないかな?」 お話会での彼の態度は、案の定、マホを心配させていた。 「いやあ、目をつぶって聴いてたんじゃないかな……。」 マリは自信なくそう答えるしかな

Kindle出版について

こんにちは。高月香里です。 思い立って今日はKindle出版についてお伝えしようかと思います。 自己紹介で私はKindleから2度出版を果たしたことをお伝え致しました。 私の場合ですが2度とも、感情に違いがあれど、胸の中に溜まったものを表出する欲求に駆られて『出版』という仕方に至りました。 1作目を出版するのには、Facebookからの繋がりでおふたりの先生のお力をお借りしました。 おひとりは英語の本を150冊以上出版されていらっしゃる晴山陽一先生でした。 晴山先

【女子高生エッセイ】『田舎JKの旅行記〜芸術が溢れる街、東京編〜』

平日に学校を休んで2日間、東京に旅行してきた。 日本武道館で好きなアーティストがライブをすると知った日から平日など気に留めずチケットを応募した。 すると運良くアリーナの8列目のチケットが当たり、3ヶ月前からこの日を楽しみにしていた。 親がせっかく行くんだから、翌日も東京に泊まって観光して帰ろうと言ってくれたので2日間の旅行になった。 電車に乗ることが好きな私は、新幹線で約3時間ほども時間を過ごせることに感動した。 いざ乗ってみると酔いやすい体質もあり、少し辛かったが

函館郊外 津軽海峡沿いの浜に マグロの大群がおしよせた 浜に打ちあげられ暴れるマグロを 折れ曲がった長いこん棒で、叩いた 明治から大正にかけ こんな大漁が4回あり 一晩でまぐろ成金となった 網元もあった 一本釣りとか延縄でマグロ1尾を 追いかける今の世とは隔世の感がある

【知られざるアーティストの記憶】第93話 ニラ入りの味噌雑炊とロミオとジュリエット

Illustration by 宮﨑英麻 *彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。 知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で マリに遺した記憶の物語* →全編収録マガジン →前回 第13章 弟の死  第93話 ニラ入りの味噌雑炊とロミオとジュリエット 「ニラが入った味噌味の雑炊が食べたい。」 体の痛みに耐えながら眠り続けるマリは、かろうじて食欲はあったので、夫にそんなリクエストをした。マリの夫は、優しい男である。そして、料理のできる男である。夫はマリのリクエス

「母という呪縛 娘という牢獄」(著・齊藤彩)を読み、毒親問題の原因と「毒が連鎖する」その原因を考えてみた

仕事で毒親問題について調べているときに、齊藤彩さんの著書「母という呪縛 娘という牢獄」の存在を知った。 「滋賀医科大学生母親殺害事件」の加害者である女性を、ジャーナリストの齊藤彩さんが取材し作り上げた渾身の一冊。 本の内容を知るうちに「これは読まねば」となって即購入した。 印象的なのは、何度も出てくる母と娘の生々しいLINEのやりとり。 娘の自由な生き方を一切認めない毒母はLINEでしばしば「あんたは私を不幸のどん底に落とした」「私はだまされた」といった、いかに自分が

【知られざるアーティストの記憶】第92話 流行病の季節

Illustration by 宮﨑英麻 *彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。 知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で マリに遺した記憶の物語* →全編収録マガジン →前回 第13章 弟の死  第92話 流行病の季節 2022年2月15日、マリは年上の友人キョウコと共にT山に登る約束をしていた。そのことを彼に話すと、彼はまた 「私も行こうかな?」 と言った。それは、14日のランチ会でマホが改めて話してくれた、 「イクミさんはきっと、マリちゃんを通していろ

タイトルがつけられない

閉店1時間前に現れた親子。 小柄な母と大きな息子。 なぜそんなに?と思うほど、みょうにへりくだった口調の母親が気になった。 『あのぉぉぉ、すみません、こちら何時までですかぁ?』 閉店時間を告げると、 『あぁぁぁ、よかったぁ、まだ1時間ありますね〜、ありがとうございます、ありがとうございますぅ』 『まだ時間あるって!間に合ったね!よかったね〜!』息子に言った。 まじまじと親子を見る。 20歳前後の息子さんは、何か障害があるのだろう。 親子は、揃いのお手製マスクをしていた。

『マティス 自由なフォルム』

ロザリオ礼拝堂 昔々、フランスに旅したとき 南仏のロザリオ礼拝堂を訪れたかったが 時間がなくて果たせなかった覚えがある 新国立美術館で その礼拝堂が再現されていると聞き いの一番に駆けつけた マティスは第2次大戦の戦火から逃れるべく ニースから近いヴァンスに移住 そこの修道院の求めで 礼拝堂の立ち上げにたずさわった このとき、マティスは切り絵を制作し 建築家、ガラス工、陶工など さまざまな職能集団を動員した マティスは 「この礼拝堂は、私にとって一生の仕事の集大成で

悩ましい

また悩ましいお客さんがいらっしゃいました。 OK!カモン! 60代くらいかな?男性。 (あなたのお口元、それは、、、どうなっているのですか?マスクを何枚重ねてますの?) 複数枚の布を厚く重ねたマスクのトップはアベノマスク。 私の目には、重ね付けで盛り上がっているマスクしか目に入ってこない。 菌に対しての、並々ならぬ用心深さなのか?その存在感ありすぎる重ね付けマスクのせいで、男性の話しがなかなか聞き取れない。 『はっ?えっ?はいっ?なんですか?』   (やっと聞き取れたとおも

「テイラー・スウィフトとレディー・ガガ」~英語多読のための読書ガイド [ノンフィクション]~

英語学習誌『多聴多読マガジン』連載記事「多読のための読書ガイド」からのスピンアウト! 多読のプロたちによるおすすめの良書(英語の本)を紹介するコーナーです。 ノンフィクション編 ~2024年10月号~執筆:伊藤 晶子 (日本多読学会会員・公認会計士) テイラー・スウィフトとレディー・ガガ 今回は世界のポップ・スター、テイラー・スウィフトとレディー・ガガの子ども向け伝記をご紹介します。 1冊目は、米国の歌手テイラー・スウィフトの伝記 Who Is Taylor Swif

何をしたいかわからない時は、古本屋に行け!!【日記】

※Amazonのアソシエイトとして、むろしょうは適格販売により収入を得ています。 暇だ。 現在僕は、大学の夏休みの後半に入ったところだ。 この時期になると夏休みしたかったことは全てやりきり、何かしたいけど何をすればいいかわからないという状況になる。 よくある大学生という時間がたっぷりある時期ならではの悩みだ。しかしだからと言ってYoutubeやSNSで時間を浪費したくはない。僕は暇でやることがない時は、決まって本屋か古本屋に行く。 本屋や古本屋に行って店内をぶらぶら

PTA役員になってから精神安定剤をのまないと眠れなくなった話

今日も8時過ぎに起床。 昨年春から息子がひとり暮らしを始めてから、私は夜は早く寝て、朝は遅めに起きる生活になった。 早く起きてもすることがないので、10時間くらい寝ている。寝るのが趣味のような、ひとつの楽しみのようなものになっている。ときには12時間寝ることも。 もっとも、薬のおかげでこんなに眠れるのかもしれないが。 服用しだしてかれこれ17年になるだろうか。 きっかけはタイトルの通りに、息子が小学生のときにPTA役員になったときだった。 私はそんなしんどくて厄介

【実話】クリスマスの夜に

真夏のいまに真冬の話を(以下 約1,400文字)。 いまから7年前の2017年12月23日。 この日は土曜日で天皇誕生日だったと思います。私は忙しくて出勤し、夜遅くまで仕事をしていました。ですからこの日付は覚えています。 仕事を終えての帰宅時、地下鉄を途中下車して独り通天閣の下へ。 タワーの足元に広がる新世界の街の中の小さな居酒屋でちょっと飲んで食べて、すでに時刻は22時をまわっていたと思います。 私は再び家路へとつき、地上に口を開けた地下鉄「恵美須町」駅入口から地

【ノンフィクション #01】ないがしろにされたコミュニケーション。果ては暴言も。

唐突ですが、障害を持つ方々が就労移行支援に求めるものはなんでしょうか。 多くの方は働くために必要なスキルを身につけるトレーニングで利用したいであったり、就職活動のサポートを受けたいを目的としていると思います。 利用者に就職してもらうことが目的の施設なので、それらは当然なことです。 しかし、そういったスキルの習得や就活のサポート、いわゆる職業訓練としてのサービスばかりで、福祉の部分である利用者への寄り添いが軽視されたら…。 例えばスタッフが利用者の障害特性を理解してくれ

小説【推しが114人もいる俺 最強!!】第5話 運命の出会い

夕食が終わると各チームごとにゼッケンが配られている。 私は名前を呼ばれるままにキャプテンらしき女の子からDチームのゼッケンを渡された。 『花さーん!花さんいる~?』 『はーい!私です!』 『これゼッケンね💡あと私このグループDのキャプテンになった真希!これからよろしくね😊』 あ~🤩さっき合宿所に到着した時『あの人すっごい可愛い♡』って思った人だ! やった~!この人と同じチームなんだ!しかもチームのキャプテン😆 私はこんな綺麗な人とだったら練習がどんなにキツくても頑張れるぜぃ

文学賞の結果が出ました [後編]

起業家という道を経て、今は二作目の出版を目指している橋本なずなです。 そんな過程を経て書き上げた、原稿用紙123ページの作品。 テーマは【 母の死 】だ。 ( ゴクリ… ) 静かな廊下に響いた、唾を飲み込む大きな音。 私は心を落ち着かせるためにゆっくりと息を吸って、サイトを開いた。 ( 前編はこちらから ) 【 最終ノミネート発表 】と書かれたページをスライドする。 一つ、二つ、三つとノミネート作品が流れて行く。 私のじゃない、私のじゃない、私のじゃない ―――—

好きなものすらろくに紹介できない人間なりの好きなもの紹介

自分の本棚に並んでいるものランキングをつくってみる。 第5位 自己啓発系 (より良い生き方!みたいな) 第4位 英語の本 (参考書ではなくスヌーピーの漫画とか) 第3位 知識がつくお役立ち本 (美容やら健康やらお金やら) 第2位 過去の専攻分野に関する本 (難易度の超低いもののみ) 第1位 エッセイ (エッセイ。) 全ての悩みは対人関係に関わるもの!というアドラー的に考えると、 ここがたったひとり自分しかいない世界だったのなら5、4、3位はマイ本棚に並べられていな

啄木はローマ字日記で赤裸々な内面を さらけ出し小説家になった、と ドナルド・キーンは語る 函館の図書館に秘蔵の自筆原稿は 整ったローマ字で書かれ 消しや変更がない 買った娼婦の名も露わに記す 妻節子に読ませたくないと ローマ字で書いた啄木 が、妻は女学校出でローマ字は読めた

酒好き詩人の旅 「国境の長いトンネルを抜けると、雨だった」!? 新潟・古町の料亭 美女とあらわれた幻の銘酒「越乃寒梅」 古き時代の辛口 冷の寒梅 独逸の白ワインの如く 酒こそ その土地の固有の文化なり 越後の野と山が車窓を流れ 昨夜の越乃寒梅があらわれた 日本酔夢行

今年一番よかった上半期の一冊

この夏、ホロカトマム山林で2週間、ひたすら虫を見て周る「昆虫類調査オーバービュー」を予定しているので、ここ数年間温めてきた虫への興味はゼロ地点から始まり、ゆるゆるどんどん高まってきています。 そんな中、走りながらAudibleで本を読んでいる(聴いている)という山帆さんの記事に出会います。 こちらで紹介されていた前野ウルド浩太郎さんのこの本を迷わずピックアップ、これは良さそう。 はい、朗報です。そこの虫嫌い、虫苦手の女子、あなたの知らない世界が存在しているのです。いや、

【知られざるアーティストの記憶】第89話 タケイさんの見立てと、マホとの出会い

Illustration by 宮﨑英麻 *彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。 知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で マリに遺した記憶の物語* →全編収録マガジン →前回 第12章 S医院に通う日々  第89話 タケイさんの見立てと、マホとの出会い 微かな振動を伴ってツボの奥深くまで染み込んで来るようなタケイさんの指圧を、彼が必要とする箇所にじっくりと受けている間、彼に代わってマリがこれまでの経過を改めてタケイさんに伝えた。彼を診るにあたり、タケイさん

怪異体験を克明に炙り出す川奈怪談最新刊『禍いの因果 現代奇譚集』(川奈まり子/著)著者コメント+収録作「ある家の祟りの記録」冒頭1篇掲載

人々の歴史と怪異が交差する怪談集 あらすじ・内容「この家はあるじ夫妻の死と共に滅びる」 井戸を埋めた家に起きた災禍 ――「ある家の祟りの記録」より 怪異体験を克明に炙り出す川奈怪談! 6000件を超える怪談取材を行ってきた川奈まり子が、人間の業と情念、因果応報の物語を体験者視点の語りという新たな読み味で綴る。 ・毎夜夢の中で赤黒い何者かに責めさいなまれる――やがてわかる悲しい事実「おはぎちゃん」 ・黄昏時に誰もいない自宅にひっそりと佇む見知らぬ男女、その壮絶な理由「逢魔

ユン・チアン「マオ 上」読書感想文

著者は “ 張戎 ” で “ チャン・ユン ” と読む。 英語表記が “ JUNG CHANG ” で、カタカナでユン・チアン。 1952年、中国の四川省生まれ。 両親とも、中華民国建国のときからの共産党の幹部。 1965年、14歳で文化大革命の混乱を生きる。 1978年、26歳のとき、中華民国初のイギリス留学を果たす。 1991年に、それまでの体験を『ワイルド・スワン』で著してイギリスで発刊。 文化大革命の恐ろしさが、これでもかというほどに描かれているノンフィクショ

【知られざるアーティストの記憶】第88話 S医院の先輩の存在と、車の中の昼食

Illustration by 宮﨑英麻 *彼は何も遺さずにひっそりとこの世を去った。 知られざるアーティストが最後の1年2ヶ月で マリに遺した記憶の物語* →全編収録マガジン →前回 第12章 S医院に通う日々  第88話 S医院の先輩の存在と、車の中の昼食 マリの知人に一人だけ、S医院に通って癌を克服した人があった。それは、マリがこの町に越して来た年から冬場にだけ患った原因不明の重症の全身アトピーを、最終的に完治に至らしめたヒーラーの女性で、名をシマヅヨシエと言

【過去問演習 Part7🌈】どれだけnoteにアウトプットしたことを、思い出すことができるかが肝心💚:乙種第4類危険物取扱者試験対策 No.74

前回の復習はこちらから👍 2024年7月10日、乙種第4類の試験に 無事合格することができました。 これから危険物乙種第4類を受験されようと する方へ有意義な投稿になれば幸いです💛 第4類危険物の区分🌟第4類危険物の概要は、以下の通りです。 これは、最優先で暗記すべき事項です。 なお、以下にまとめる表において 上にある油類のほうが危険性が高い (下にある油類のほうが危険性が低い) という認識でお読みいただけると幸いです! ※危険等級と指定数量もセットで覚えましょう!

BGMは昭和なロックで(大崎善生追悼)

 作家の大崎善生が亡くなった。対象への入り込み方のバランスが非常に素晴らしい、稀有な書き手だった。追悼の意を込めて、ここに3年前に書いた原稿をアップします。 一枚の写真 プロ棋士を目指す少年や若者たちがしのぎを削りあう「奨励会」の姿を、現場で接し続けた者ならではの生々しさで描いた大崎善生の『将棋の子』は、「心の片隅に貼りついてしまったシールのように、剝がそうとしてもなかなか剥がすことのできない一枚の写真がある」という印象的な一行で始まる。その写真には、「東京将棋会館の4階の