猿荻レオン

1,000字以内で読めるものを目指します|エッセイと小説を書く人|仕事終わりのビールの…

猿荻レオン

1,000字以内で読めるものを目指します|エッセイと小説を書く人|仕事終わりのビールのために生きる人|1980年製の申年のしし座|福岡市在住

最近の記事

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人生に、文章で彩りを。

今日もあなたは、元気に悩んでいるのでしょうか。 なぜ、私は今日も文章を書いているのか、と。 産み落とされたばかりの赤子は、なぜ息をするかなんて考えていない。だから私はそれと同じで「なぜ、書くのか」ということを考える必要はないと思っています。 でもあなたは、きっと今日も必死になって、「なんで今日も私は文章を書くのだろうか」と、自分の心や頭の中を探っていることでしょう。 だから今日は、あなたと一緒にあなたが書く理由を考えてみたいと思っています。 「なぜ、生きているんです

    • 多分、一生聞かれることのない袋麺の麺の好みについて勝手に答えてみた。

      「何ラーメンがお好きですか?」や「麺の硬さは、どれがお好きですか?」などは、会話の中で聞かれる質問だと思う。これまでの人生でも、聞かれたことがある。でも私の人生において、袋麺の麺の種類の好みについて聞かれることはなかったし、これからも、ないだろう。 だから、自分で聞いて、勝手に答えてみることにする。 🍜 袋麺。 私は袋麺を昼ごはんに食べることが多い。 こんなに簡単で美味しく、アレンジも自在なお昼ごはんは他にない、とさえ私は思っている。 カップラーメンの方が簡単に作れ

      • 「秋はまだですか?」と空に向かって尋ねたくなるほどの残暑。

        暑すぎる。あまりに暑い。 神様、これが夕方ですか? この暑さが、正しい夕方の暑さでしょうか? 私の質問には答えてくれない神様に、嫌味を言いたくなるほどの暑さ。私はぐでっと下を向いた。暑さで脳みそが溶けている気がする。脳汁が鼻の穴から零れそうな勢いで、下を向く。下を向いた瞬間、元気な明るい色が目に飛び込んできた。暑さなんてなんのこれしき、とでも言いたげな、元気な色。 キバナコスモス。 コスモスとは言っても、夏時期に咲くらしいキバナコスモス。色は、夏っぽいビタミンカラー。

        • 夫がお取り寄せするものからしか得られない栄養がある

          一年近くになるだろうか。 夫はお取り寄せにハマっている。元々推し活をしていた彼だったが、コロナ禍で一気に推しとの距離が開いてしまい、現場に出向くとこがめっきり減った。推しに使わなくなったお小遣いを利用して、夫は自分の食べたいものをお取り寄せしている。 「いいの見つけた〜」 「週末は、これで海鮮丼だぜ」 「お得だった」 などと言いながら、堪えきれない喜びを口元に滲ませて、私にお取り寄せの報告をしてくる。 お金を要求されることはない。 美味しいものを家族に食べさせることが

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        人生に、文章で彩りを。

        マガジン

        • 66日ライティング完走者たち
          3,440本
        • 66日ライティング×ランニング〜シーズン2
          6,087本
        • LEON
          294本
        • NOTE
          72本
        • FAMILY
          86本
        • NOVEL
          69本

        記事

          落ちていた一枚の靴底から生まれる物語

          私はじっとそれを見つめた。 27.5cmくらいの革靴の靴底。右の足。茶色だったから、茶色の革靴の底に張り付いていたものだろう。なぜ道端に、靴底だけが落ちているのだろうか。ざざざと風が吹いた。答えは吹いてはこない。どこからか音楽が聞こえてくる気がした。たぶん、それは気のせい。どこからも音楽は聞こえてこない。風の音に乗って、私の妄想が働き出した。 👞 「ねえ、セバスチャン?」 「どうされました? レオン様」 白髪混じりの灰色の髪の毛を、前髪まで全てきっちりとセンターで分け

          落ちていた一枚の靴底から生まれる物語

          中秋の名月をどうぞ

          中秋の名月をどうぞ

          乾杯をポストし、ビール好きをアピールする理由

          私は誰かに興味を持ったり好意を持つと、必ずそう思う。 “あの人と一緒にお酒を飲んでみたいなぁ"と。 その理由のひとつに、私がお酒が大好きだということが挙げられるだろう。しかし、私は家でもお酒を飲むし、外飲みだって一人で抵抗なくできる。それでも、その人とお酒を飲んでみたい、と思うのは、その人と一緒に楽しい時間を過ごしたいという明らかな好意の現れに他ならない。 そんなお酒大好きな私は、いつの日からかXで乾杯をポストするようになった。 はじまりはなんだっただろうか。 あま

          乾杯をポストし、ビール好きをアピールする理由

          ママ友がいない私の受難は、デジタル化により消え去ったの巻。

          少しだけ、悲しい話をしてしまうことをお許しください。 私にはママ友がいません。 そもそも、友達と呼べる人も数える程しかいません。 あなたは貴重な友達です。ありがとう。 しかし、これは私自身が選んだことなので、後悔はしていませんし悲しいとも思っていません。少しだけ私のお話をさせていただくと、私は自分の都合を優先してしまう人間なので、あまり人と予定を合わせたりすることを得意としていないのです。その場で楽しくお話はできている(私の個人的な感想です)のですが、たとえばランチの約

          ママ友がいない私の受難は、デジタル化により消え去ったの巻。

          カステラに対する冒涜

          カステラ屋さんに叱られる覚悟はある。 と言うのはあまりに大袈裟かもしれない。私のこの僻地のnoteが、カステラを作る人々に届くことはないだろう。叱られることがないとわかっているからこそ、私はこのnoteを書くことができるのだ。 ある日私は、カステラに対する冒涜ともとれる行動をとってしまった。 その行動をここに記す前に、少しだけ言い訳をさせて欲しい。 私はカステラが、心から好きだ。愛しているとまでは言えないが、カステラが大好きなことは間違いない。公言してもいい。20年近

          カステラに対する冒涜

          私の推しショートカットキー

          左手の小指は、Ctrlキーにそっと添えて。 指は添えるだけ。私はシュートを覚えたての桜木花道のように、キーボードにそっと手を添える。フェザータッチよ。フェザータッチ。押すタイミングは、脳が司令する。左手の薬指か中指はSの付近に待機。こちらも触れるか触れないかの距離を保って。 触れるか、触れないか。 これほどまでにドキドキする距離感を、私は他に知らない。10代の多感な時期に、初めて異性と10cmくらいの距離まで近づいた時の感覚は幾許か。触れるのはあなたの体温だけ。半袖で顕

          私の推しショートカットキー

          昼下がりのフォー

          昼下がりに、私を訪ねてくる人などいない。 情事など、そんなものは常時私にはない。あるのは一人、家にいる事情のみ。その時の私は、一人ではなかったけれど。一人と1匹だった。 その日は午後から予定があり、一日仕事をお休みさせていただいた。ランチに繰り出すことも考えたが、目がシパシパと瞬いていたので、家に籠ることにした。昼寝をすることも考えたが、時刻はまだ9時。昼寝はできないなぁと思ったので、3時間ブレイクタイムを取ってはいたものの、二度寝を決め込んだ。睡眠における休憩時間に定義

          昼下がりのフォー

          古傷が疼き始めた……

          横を向くと、小学5年生の次男が右腕を伸ばしたり、曲げたりしていた。 「なんか腕が痛い。曲げるところが痛い」 訝しげな顔をして、肘の内側が痛いと訴えてくる。肘の内側の名前はなんと言うんだろうか。私は知らない。呼びかけたこともない。なかやまきんに君なら、コイツに親しげに話しかけるのかもしれないが、私はなかやまきんに君ではなかった。身近な場所なのに名前を知らなかったことに私は衝撃を受けた。注射を打ってもらうところであり、肘の内側。名前はなんと言うのだろうか。私は早速調べてみる。肘

          古傷が疼き始めた……

          クレープとパフェは幸せの色

          朝晩が涼しくなってきた9月の初めの出来事。 台風が通り過ぎた後の福岡の空は、綺麗な水色だった。空に水色はおかしな感じがする。きっと水色じゃなくて、あの日の空の色は空色だった。空色が何色なのかはよくわからない。だって、多分、無色透明だよね、空は。色なんてない。光がうんちゃらかんちゃらで青く見えてるだけじゃなかったっけ。それを言い始めたら、何色って名前をつける意味なんてないけど、色に名前をつけるって素敵。白って200色あんねん、だし。言葉を尽くして名前をつけるって、自然に対する

          クレープとパフェは幸せの色

          ニューカマーとりしお

          ポテトチップス、略してポテチ。 ポテチを嫌いだという人に、私はまだ出会ったことがない。 パリパリとした食感。空気のように軽いあの袋。開けてしまえばあら不思議。あっという間に目の前から消えて無くなる不思議な食べ物。それがポテチだ。正式名称ポテトチップス。 味もさまざまで、みな好みが違う。 定番のうすしおに、パンチが謎のコンソメパンチ、あまじょっぱなしあわせバターに、砕いてごはんにかけて食べたいのりしお。そして、九州の民が愛してやまない九州しょうゆ。 どれがいいかって聞か

          ニューカマーとりしお

          ペイパーバック・ライター

          私は、大きくため息を吐いた。 どうしよう、と頭を抱えた。 行くべきだろうか、あの場所へ。心が一気に5年前に揺り戻された。心臓が早鐘を打っている。ひどく動揺しているのがわかった。思わず両手で顔を覆う。じわりと目頭が熱くなった。手のひらが、ひたひたと濡れた。重い漬物石を乗せて開かないように蓋をしていたのに、彼の文字はいとも容易く蓋を開けてしまった。私は手紙を安易に開封してしまったことを悔いた。悔いても仕方のないことだとは、もちろん自分自身が一番よくわかっている。 安っぽい薄い

          ペイパーバック・ライター

          ゆきてんさんが「金髪の魔女は、今日もビールを飲んでいる」の感想を書いてくださいました!嬉しいっ! ありがとうございます! https://note.com/yuki_ten8855/n/n60e4f0c6f100

          ゆきてんさんが「金髪の魔女は、今日もビールを飲んでいる」の感想を書いてくださいました!嬉しいっ! ありがとうございます! https://note.com/yuki_ten8855/n/n60e4f0c6f100