お題

#私の作品紹介

作品紹介だけでなく、制作のきっかけや裏話など、なんでもかまいません。あなたのつくった作品について、noteで発表してみませんか?

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「風はいい人or意地悪?」ー詩―

風は いい人 それとも意地悪?? 広い 滑走路を ピューと渡って 強い手で 背中を 押してくれる 風が 駆け比べしよう!!と 誘ってくれている 風は いい人 それとも意地悪?? 庭の 梅の香りを こっそりと 部屋まで 届けてくれる 冬の 囲炉裏火のように 心が溶けていく 香りだ 風は いい人 それとも意地悪?? あの人の 奇麗に梳かされた長い髪を 風が ドライシャンプーする ヘアスタイルは 泣いている もっと やさしい洗い方が あると思うんだけど・・・・ 風は いい人 

【創作】晴れた日のカフェテラスで【スナップショット】

    こちらの絵、大変お上手ですね   ああ、ありがとうございます   すみません 突然話しかけてしまって でも、スケッチがあまりにも 素敵だったから わあ、きれい このスケッチブックに 色々な綺麗なカップルとか 家族とかを描いているんですね   そうです   あなたは画家ですか   私は定年退職した ただの元サラリーマンです   その腕前は アマチュアではありませんよ どうしてここで描かれているんですか   ここは色々な人が交錯する場所なので このカフェテラスに坐れば 様

フン プン プンプン プイッ!

怒ると  フン  フンフン ブン ブンブン プイッ カリカリ プン プリプリ プイッ ムカムカ フン プッツン ツンツン ウォーッ  ガオーッ 怒っている人 ツノ出てる トゲトゲ飛ばして 心に 刺さる 怒ってもいいけど トゲトゲの 先っぽ もう少しだけ まあるく してくれませんか? それに…… あんまり 怒ってばかりだと お腹の中で おこりんぼう虫が いっぱい 生まれるよ その 怒りん坊ムシたちは 外に出ようと するよ くしゃみ や しゃっくり や ◯な◯  と

靴下はどうも……

 僕は季節を問わず、室内では靴下は一切穿かない。要は素足で過している。  どうやら、ルームソックスというのもあるらしく、一般的には靴下を穿いたままという人が多いらしいのだが、僕の場合には外出時に限られる。当然、夏場は仕事以外は外出時も素足にサンダルだが……  ちょっと昔を振り返ってみたのだが……幼少期を別にすれば……やはり室内では素足だったと思う。  お袋などは冷え性だったので室内でも靴下を穿いていたが、家族の男性陣はやはり素足だったはずだ。別に、足が臭いという血筋でもな

折り目のついた感情 |詩

初めてのデートは 図書館だった 選んだ理由は覚えていない たぶん、 君が静かな場所を好んだから 「あ、これ好きそう」 そう言って 差し出された一冊の本は 今も棚に並んでいるのだろうか? 読みかけのページを折ったのは 君の癖だった 木のテーブル 本の背表紙が並ぶ その隙間に 僕らの距離も挟まれていた 君は夢中で本を探していた 僕は夢中で君を見ていた 君に気づかれないように 本を読むふりをして 君がめくったページの隙間に 僕の言葉も そっと挟んでおけばよかった

でっかい愛を抱えて、広島へ。【新刊出します】

こんにちは、まうです。 引き続き私生活が落ち着きませんが、そろそろお知らせさせてください! 今年も出店いたします、文学フリマ広島! 気づけば2週間を切っていましたね。 年始からどたばたしつつ、なんとかかんとかどうにかこうにか作業を終えまして。本当はもっとやりたいことや作りたいものもあったのですが……もう、無理はしない、です。ただ、無理をしないなりにもすごくいいものができた自負はあります。 弊サークルでは、新刊を2冊ご用意しています。 連作短編「パン屋 まよなかあひる」

居場所

数年前、ある記事が話題になりました。 “学校に行けないなら     図書館にいらっしゃい” この言葉に世の中は二つの意見に分かれました。 賛成派だった私は思いました。 “何が悪い!” 図書館ならほどほどに人がいる。 静かに本が読める。 意地悪をいう大人も同級生もいない。 その記事を読みながら 私は学校の図書室で過ごしていた頃の事を 思い出しました。 高校生の時、私は3年間図書委員でした。 …というか、小学高学年からずーっと。 理由は“誰もやりたがらない”から。

LoFi Hip Hop 凍てつく冬の白い吐息に癒されるアンビエントな作業用BGM 創作秘話

<PR>こちらからYouTubeのチャンネル登録、ご視聴をお願いします! 冬の静けさと温かさが織りなすアンビエントな空間を、ローファイヒップホップの柔らかなビートに乗せてお届けする今回の作品。今回の楽曲は、それぞれ異なる情景からインスパイアされており、視聴する人をまるで冬の旅に誘うかのような気持ちにさせます。この動画では、天才画家ローファイちゃんが美しいイラストを描く風景が流れ、音楽と視覚の両方で心を癒してくれる構成になっています。 函館・金森赤レンガ倉庫の朝 最初に登

【詩】Nothing

悪いニュースは聞きたくない どうでもいいニュースの話題も 見たくない これでこの地は大丈夫なのかと 溜息をつく 不都合なことは知らせない 土の中に埋めて平らにしてしまう 歯車は動き続けてる 今この瞬間も その存在さえも黒い幕の向こう 行き先を変える時は 遅ければ遅いほど 手が付けられなくなる 知らなければ 徐々に電気が暗くなっても 気が付かない それが現実だとしても 土の中に手を入れて 都合の悪いことを 広げて見た時に 私たちは何も何も

【詩】眼鏡

きみの瞳は、果てしなく澄み切っていて、吸い込まれないように生きるのが、とても大変なんだ。きみの命の次に、大事な景色を教えてくれる、だから、どうしても、いつまでも、好きなんです。なにも知らないまま、生まれてきたぼくの時間を、きみのために使うことができるなんて、過去は想像すらしていなかった。きみは、そういう運命だった、と言う。ぼくを通じて、きみの瞳に映る景色しか知ることのないぼくは、だれよりも幸せで、不幸だ。網膜は、覚えていてほしい。見えているだろう?いつかは力尽きる、ぼくのこと

現代俳句集 1 〜冬の川〜

「 冬の川 」 ~現代俳句集〜 こえのする空は日ざしよ鶴がとぶ しら息よ舞い上がるかに鶴のこえ 水鳥といちばんぼしのゆうぞらと 探梅よあしもとに日はさしながら ふゆの梅山のにおいがかわりだす ショーウィンドウなかば鏡よ雪催 関東平野ひとひらの雪てのひらに おでん酒こころの角がとれるまで 温厚でいることみかんあまいこと オリオンよきえのこる夜の町灯り ◇ 白鳥が飛ぶたびかげよみずのうえ 無思想よ噛んでもかんでも寒林檎 やわらかにひっくりかえす落葉焚

僅な時間だ、心して遊べ(即興弾き語りポエトリーリーディング)

皆様、こんにちは。 お疲れ様で御座います。 今回は「即興弾き語りポエトリーリーディング」となります。 モヤモヤしているものを感じていたので「作品にせねば!」と意気込みました。 午前中、詩の執筆にカフェへ赴いたのですが、 「形にならないよ…」と頓挫してしまいました。 こうゆう時に音楽というアウトプットがある。 詩作がダメな時は音楽、音楽がダメな時は詩作、という循環を持って居ります。 予約投稿なるべくしたくないんです。 待ってる間、モヤモヤします。 今日は色んな言い難い不安や懸念や「モヤモヤしたものを音楽で作品化」致しました。 ギターが情熱的に奏でられました。 舞い降りる辞は繋がらない事が多々あるのは無意識に忠実であるが為です。 この「即興弾き語りポエトリーリーディング」は何処へ向かうのか楽しみです。 皆様、良いアフタヌーンを御過ごし下さいませ♪ 失礼致しました。

冬の季語 春近し(はるちかし)

いじめら列記 vol.49

1987年3月  お父さんに学校に行きたくないと言ったらりゆうもきいてくれず、 めちゃくちゃなぐられて、勉強の時間をふやされてそろばんにかようようにいわれました。 村木くんにあいたいです かおがいたいです この子が自ら命を絶つまで残り3年 #私の作品紹介 #イジメられのカリスマ

冷たい風の真ん中で

悲しいことは捨てようと 精一杯の歩みを一歩 苦しいことはやめようと 冷たい風の真ん中で 麗しいのは強い愛 憎らしいのは余分な私 花が咲いたら枯れるのが 怖くて泣いた余計な私 刹那の命を言の葉に乗せ あぜ道歩いて運んでください 忘れてしまった最初の願い 産まれた頃の美しい願い 人は心に恋をして 綺麗な光の光合成 冷たい風の真ん中で いつも暖かな場所を探してるのだから

連載小説 | 蜘蛛の糸⑥

第5話はこちら(↓) 蜘蛛の糸⑥  この世はスパモン・ブルーの青と、ゴールデン・ブッダの黄金色だけの世界となった。青い空に太陽が輝いている。  ゴールデン・ブッダとスパモン・ブルーは互いに相手の戦闘力を見定めようとしていた。  二人は同じことを互いに直感していた。互角の力なのではないかと。ほんの一瞬の油断が命取りになるだろうことを。  間合いを数ミリつめては、また数ミリ身を引く。両者の体から滝のような汗が地上へと降り注いだ。 「さあ、どうする?このままではらちがあ

【ギネスリレー】地球の踊り場で立ち尽くす|詩

疲弊した命が地球を歩いていく 災害は運? 怪我は運? 病気は運? 家庭は運? 社会は運? 世界は運? 憤慨した命が地球の階段を降りていく 宿命? 運次第? 努力次第? 自分の弱さ? 豊かさはお金? 貧困は誰のせい? いじめの色は透明? 診断書を貰う気力は? 家族は悪の線引き不要? 廃墟化した商店街は不便? 命さえあれば取り返しつく? 怠惰とひきこもりの見分けは? 殴られて泣き叫ぶ子の声は騒音? 小銭は電子マネーとの勝負に惨敗? 持続可能なチャリティ活動は可能か? 声を上

活ける:Arrangement

Arrangement 'heaven, earth and human being.' Untitled 無題 #photography #image #picture #写真 #風景 #植物 #私の作品紹介 #最近の一枚 #デザイン #アート #自然 .

深夜25時 |詩

終電のアナウンスが ぼんやりと耳を撫でる ポケットの中で光る画面 既読にならないLINEが 沈黙の答えを告げている 車窓の向こうに映る街は ネオンが溶けて滲んだ 絵の具みたいだ 赤いブレーキランプが 見知らぬ誰かの帰り道を示してる 深夜の跨線橋を渡る足音が 静かすぎて余計にひびく 錆びた手すりに触れると 冷たさが染み込むように 言葉にならない思いが 胸を刺す 君の名前を呼びたくて でも呼べない夜が いくつ続くのだろうか 遠ざかる電車の明かりに 背中を向けながら

【免疫力向上無駄話】プロの舌は絶対?

数年ぶりに、サッポロ一番しょうゆ味(袋入り)を 買いました。 あぁ〜、久しぶりだなぁ〜。 会いたかったよぉ〜。 こんな日が来るなんて。 美味しいよぉ〜。 これだよ、これ! なんて贅沢なことをしたんだろう。 我が家は大丈夫だろうか。 でも、幸せだよぉ〜。 やっぱお金持ちはいいなぁ〜。 だって、ラーメンのブランド品がいつでも買えるんだよ。 話が小せぇ。 人間が小せぇ。 決して買えないわけじゃないですよ。 でもね、安いものがあれば、そちらを買うじゃない。 貧乏性っ

春のセレモニーに…コサージュ

先日、ご紹介しました ほぼアーティシャルフラワーの春コサージュ 出品いたしました。 自分でも付けたいなと思う物になりました。 市販品では無いデザインかなと思います。 コサージュピンも100均ではなく しっかりしていると定評のあるメーカーの物を使いました。 送料を抑えるために 定形外郵便も使うか迷いましたが 追跡、補償ありで早く届くヤマト便にしました。 この春、卒入園式、卒業、入学式があるママさん。 いかがでしょうか? 私も自分用にひとつ、作ろうかなあ… ✽追記✽

歴史的な雰囲気の美女①

「あなたは 誰ぁれ?」―詩―

あなたは 誰ぁれ? 誰かしら。。 朝から ずっと 川面 眺めてる 白鷺さんの 恋人じゃあ ないかしら・・ あなたは 誰ぁれ? 誰かしら。。 白い雲の上で チキンと 座わり 濡れた スポンジ 手に持って 雫を 地上に 降らしてる かみなり国の 幼稚園生じゃ ないのかな・・・ あなたは 誰ぁれ? 誰かしら。。 陽だまりの 土の中から ポッと 鼻先と目を出してる 冬眠中の もぐらの母さんじゃあ ないかしら? あなたは 誰ぁれ? 誰かしら。。 冬風のマントに 乗せて 菜の花の種

連載小説 | 蜘蛛の糸⑦ (最終回)

第6話はこちら(↓) 蜘蛛の糸(最終話)  どのくらいの時間が経ったことだろう?  我にかえった仏と孫悟空と蜘蛛の耳に、美しいメロディが聞こえてきた。 「あぁ、やはり。そういうことか、、」 と仏が呟いた。 「そういうこととはなんだ?」孫悟空が尋ねた。 「君たちのせいで、目が覚めちゃったじゃないか!!」  天界から聞こえてきたのは、雷神ブーの声とウクレレの美しい調べだった。 「ケンカは良くないよ。うるさくて眠れないし。君たちもこっちにおいでよ。一緒にウクレレを弾こ

悲しみの丘_歌(さとうささら)

「悲しみの丘」 僕たちの旅は 果てしない 今で 胸を抜ける風 悲しみの丘 歩き続けて 君に会えるかな 星の舞い散る そんな世界で 僕たちの旅は 終わりない過去(きのう) 涙 溶けるまで 悲しみの丘 懐かしき人 めぐり笑い合う 歌う 季節の 澄んだ 世界で

連載小説「オボステルラ」 番外編6「受難の宿屋」(2)

<< 前話  ||話一覧||  次話 >> 第五章の登場人物 第五章の地名・用語 番外編6「受難の宿屋」(2)  「失礼、今日から少しの期間、宿泊したいのだが、部屋は空いているだろうか?」  それから数日が経ったある日、宿に一人の旅人が訪れてきた。初めて見る顔だ。背の高い黒髪の男性で、40代くらいに見える。身なりが良く佇まいに品があって、貴族であろうと推測する主人。 「ええ、もちろん空いていますよ。うちは満室になることは滅多にありませんから」 「そうか、それはタイ

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お花の耳飾りと一ヶ月前のnote

(リベンジ製作)カバンドリーワークの朝顔ふたたび

皆さまこんにちは! マクラメ、マクラメ、マクラメを続けている owarimao です。  下の二つの記事は、去年の5月に投稿したものです。もうだいぶ前ですね。  「カバンドリーワーク」というのは、マクラメの技法の一種。配色糸を使って、好きな図案を織り(結び?)出せるのが特徴です。  「これって、クロスステッチの図案が使えるんじゃない?」 と思いついたらどうしてもやってみたくなり、初心者なのに複雑な図案に手を出した顛末が、上の記事なのです。  さてその後、自己流でいろん

【なんのはなしですか×子供たち 的③】noteの記事、賑やかし帯(タイ)。-第460弾-

コニシさんの新たな夢。 路地裏に、子供達からの『手紙』が沢山届きますように。 《《 ご使用前に必ずご確認ください 》》✅ご使用方法 ✅今回の賑やかし帯(飾り罫線)

【#毎週ショートショートnote】月夜の寝ぐせ

輝く冬の月夜の下、周りは全て白銀の世界が広がり、ワタシはそこでゴロンと一人横たわっていた。 まばゆい光とともに、何かが天から舞い降りてきた。 ワタシはハッと起き上がった。 「姫、お迎えにきました」 それは、月からやってきたどこかの国のサッカー選手のようなイケメンだった。 「わたくしはその、寝ぐせが悪くてあなたのお妃にはなれません」 ワタシは日ごろから寝ぐせが悪く、寝起きで髪がボサボサだった。 「私はボサボサ頭の姫が愛おしいのです」 「ああ、こんなわたくしで良け

短編小説 | 第一車両に乗りたガール

「万が一、事故があったら大変だから先頭車両には乗ってはいけませんよ」  母は心配性だ。私が生まれた頃に脱線衝突事故があったから、電車に乗るときは「絶対に第一車両に乗るな」と口癖のように言う。確かにそうなのかもしれないけれど、私は電車が好きなのだ。先頭車両に乗って、運転手を眺めると心が安らぐ。友だちも「女の子なのに電車が好きなんて珍しいね」なんて言う。電車が好きなことに男女差なんてないと思うけどね。理屈じゃないんだから。  まわりに誰もいないのなら、床に耳をつけて電車が加速

アハハハハ ワハハハハ……

笑う  わらう はらう 払う イヤなものを 払う 心の氷を 溶かす こりを ほぐす やわらかく  ぷにゅぷにゅ に アハ アハハ アハハハ アハハハハ アハハハハハ アッハッハ ワッハハハ うふ うふふ エヘへ オホホホホ どんな笑い方が 好き? 声 出して笑おう 笑いのボールを 飛ばすと  笑いのボールが   跳ね返ってくる そして また  跳ね返って また  跳ね返って 世界中  笑いで いっぱいに 笑いが あふれる世界に なればいいなあ なればいいのに

【詩】プロ

普通であれ 普通である 精一杯自分の出来ることは しているつもり 一生懸命の言葉に恥じない 努力はしている 自慢はしないが 人に言っても何か責める言葉を 言ってくる人はいないはず 今日は寝不足で 忙しい日々が重なり 自分の力が発揮できていない そんな日もある いい訳じゃなく そんな日もあると言うこと もしかしたら 僕は甘かった 僕の後から入って生きた新人 僕が教えてあげればいい 優しく一生懸命している後ろ姿を 見せることでわかってくれる

『ほどけた糸』本日1月27日Youtube動画公開&サブスク配信スタートしました!

出会ったあの日から 二人で編み続けた時間は いつのまにか ほどけて この指の先には あなたがいたはずなのに もとに戻すことはできない いつからか重なる糸が 少しずつ減ってきて 一人で過ごす週末が増えてきて いつからか いつからか I miss you ほどけた糸を  ただ くるくると巻き戻す 日々 見えない心に不安な 日々 今夜の星は悲しい ah- いつからか信じたくない気持ちが 自分の心を傷つけていった 一人で想いを 編み込んでいることに気づいた いつからか いつから

秘色の澪は夢

蒼穹の帷が薄明かりを帯び、淡い雲がその上を滑るように掠めていく。雲の群れは静寂の大地に影を落とし、悠久の風は鬱蒼たる梢を揺るがしながら、ひそやかに流離う。 遥かな丘を越え、幽玄なる谷を下ると、そこには蒼き燐光を湛えた泉がひっそりと存在していた。その水面は、儚くも静謐に波紋を描き、揺るる影はまるで幻のように交錯し、やがて幽かな静寂へと溶け入る。岩肌の隙間から滴る雫は、まるで銀糸のように繊細な軌跡を描きながら、澄み渡る水へと降りていく。その滴は白銀の月光を反射し、穏やかな輪郭を

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GLITTER #9

大炎上

燃え尽くせと 宇渡られ冷笑されようが 高見の古狸 殿 燃えてます 世間が燃えてます 大炎上です 火消しは お前とお前 よきにはからえ わしゃは高みの見物 世間が燃えりゃお宝増える おこぼれ頂戴 寄ってたかって火をつける 巷にはびこる瓦版 嘘か本当か 売れれば何でもありの無法地帯 𠮷原抱えた伏魔殿 場外乱闘逃げるが勝ちのおどけもの あとわ任せた太鼓もち   火元は焼肉 生肉食べて 主役 脇役 道化役 お腹を壊して  薬の調合間違えた 毒を加えた瓦版 大江戸小話 

死にたくても大丈夫だよ|詩

窓越しの木々から まだらの陽光がさす それにつられるように 君は瞳から涙をこぼす 僕らは冷えた身体を 引き寄せて 空いた穴を埋めるように 心をぬくもりで満たす 「もう大丈夫なんだよ  君は一人なんかじゃない  その苦しみも悲しみも全部  君をかたちつくる大切なものだよ」 誰もが痛みを 抱えながら生きている 失うことに慣れながら 誤魔化して 騙して 一生懸命に生きている 僕も君もその中の 一つの事象でしかない ありふれた悩みで 大したことのないもの かもしれない だけ

早咲きの花一輪や春近し🔷ばあばの俳句(1/28)

【連載小説】君と創る世界|13

【第六章】重なる世界(3)  時安リーダーからお墨付きはもらえたけれど、現実の可琳との接点をどう持てばいいかわからない。同じ会社で働いているとはいえ、彼女は部署も違うしリモート勤務だ。どうしたらまた彼女に会えるだろう――なんて考えながら日々を過ごしていた。  しかし、そんな心配をよそに、その日は突然やってきた。  新しいプロジェクトの立ち上げに伴い、顔合わせを兼ねた会議が〈MAHORA〉で開かれることになった。遠方の取引先や、リモート勤務の人も参加するため、〈MAHORA

【詩】毒と孤独

褒め言葉の手触りに近づけない距離は、ぼくの命を永遠に、きみの命に変換できる毒から教わった。深みのある紫の表情を浮かべながら、誰も寄せ付けない孤独の人生。凛とした生き様を魅せるきみが、今日はぼくの肩を借りようとしているのは、気のせい?気のせ、い?気の、せ、い?きみは、これからぼくの醜さを吸い上げたことを知らないまま、静かに根を張り、ここに住む。ぼくはきみの心を借りて、きみよりもつよく死にながら、生きてゆく。きみの美しさが枯れゆくまで、ぼくはきみを愛している。

『今日も世界で誰かが嘘をついている。初めて編』

『今日も世界で誰かが嘘をついている。初めて編』 「この店初めて来たんだ。ずっと気になってたけど1人で入れる雰囲気の店じゃないからね」 『今日も世界で誰かが嘘をついている』 * 「いつかディズニーランドでデートしたいって思ってたから叶って嬉しいよ」 『今日も世界で誰かが嘘をついている』 * 「え?お弁当作ってきてくれたの?女の子の手作り弁当なんて人生で初めてだからマジで感動だよ」 『今日も世界で誰かが嘘をついている』 * 「一人暮らししてる部屋に女の子が来る

【ショートショート】「月夜の寝ぐせ」

「こう?」 まだ文字を書けない娘が、私の書いた『moonlit night』を真似して書いた。 でもこれだと『noonlit night』。 昼明かりの夜…? 笑いが込み上げるが、娘が一生懸命書いたんだ。笑うわけにはいかない。 「上手!でも最初のお山が足りなかったかなぁ〜」 指摘しなくても良かったかな?と思いつつ指摘してしまった。 「ホントだ!寝ぐせで髪がつぶれちゃった」 なんて上手い返しだ。 夜だけに寝ぐせ…。 我が娘ながら、なかなかのモノを持っている。 「ねえね

「もう一歩の作品」から踏み出したい

去年の夏に応募した短編小説新人賞の結果が出た。誰にも気付かれないように、僕は会社のトイレで選考結果のウェブページを開いた。けれど、入選、佳作、最終選考作品に僕の名前はなかった。駄目だろうと思っていたけれど、やっぱり少し落ち込んだ。 最終選考作品の下には、「もう一歩の作品」という括りがあって、最終選考に残らなかった作品がずらりと並んでいた。せめてここに入っていてくれと祈りながら、上から順にスクロールしていく。僕のペンネームはひらがな三文字だから見つけやすいはずだ。北海道の作者

kindle出版しました!!

本日、kindle本・2冊目を出版しました。 【タイトル】 言葉の魔法 ポジティブに変わる日常のセリフ 【キャッチコピー】 たった一言で心が変わる 言葉の力でネガティブがポジティブに 【著者】 ポジティブライフサポーター 【内容】 本書は、ネガティブな感情をポジティブに変える方法を探る一冊です。言葉の持つ力に注目し、無意識に使いがちなネガティブな表現をポジティブな言葉に変えることで、心が軽くなり、行動が前向きになる方法を、私なりの経験や具体例を交えて紹介しています。

節約って窮屈じゃなくて楽しいかも?!

最近、在宅勤務の日のお昼ごはんは、自分で作るようにしている。今までは、お散歩がてら近所のお店でテイクアウトすることが多かった。社会人1年目から、「仕事を頑張っている最中なのだから、お昼ごはんは何を食べても何を買っても良い!」をモットーにしていた私には大きな変化だ。 とはいえ、社会人1年目は本当に好きなものをお昼ごはんとして食べていたものの、朝ごはんや夜ごはんをコンビニで済ませることは一切無く、間食をすることも無かった。 今は出勤の日も食堂で比較的節約できているはずなのに、

社員戦隊ホウセキ V 第2部/第22話;ある花の思い出

前回  六月二十六日の土曜日。    和都と最音子のデートは、予定通りに行われた。場所は武家屋敷の波間離宮。海水を引き込んだ池がある、独特な庭園を持つ屋敷である。  二人は屋敷の庭園の中に進入した。ここで会話を切り出したのは最音子だった。 「ここって、海水を引き込んだ池が有名なんですよね? 実は今週、小曽化浄の【転校生の名は】を読んで、予習してきたんですよ。ほら、あの漫画の中で、主人公の不愛想な男の子と、転校生の女の子がデートしてましたから」  和都は新杜宝飾の社員だ

【極短小説】 約束 (20字)

「絶対ね!」 遠ざかっていく姿が涙で滲む。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー この小説から展開したのがこちらの小説 ↓ もしも物語の展開に困ったときは、マガジン「アイデア倉庫」をのぞいてみて下さい。 何かきっかけが見つかるかもしれません。 アイデア倉庫はこちら ↓ 最後までお読みいただきありがとうございました。

【創作】ククリヒメのまどろみ【幻影堂書店にて】

※これまでの『幻影堂書店にて』   光一が書店のドアを開けると、ノアはデスクに坐って、本を開いたまま、赤い糸であやとりをしていた。その糸はノアの左眼のように赤く輝いている。光一はデスクの前に坐って尋ねた。   「どうしたの、それは?」   「この本の中に出てくるのを具現化したんだ。自由に色々な模様を作ってくれるんだよ。ほら、蝶々だ」   「そういえば、本の中身を形にできるんだったね。その本は?」   「これは萩原朔太郎の若い頃の未発表詩『ククリヒメのまどろみ』だ」 萩原朔

【短歌エッセイ】冬の季節と寒さに思うこと

 この話題について、実は何年か前から考えてはいたものの、タイミングを逃すことを繰り返していた。  冬と言っても、春のような暖かさが続くこともあり、そんな時に寒さの話題はそぐわないように感じて諦めたり、クリスマスや年末年始やバレンタインなどの話題、フォロー整理の事前告知やスキ率の高かった記事の発表のお知らせなど、優先される予定のために後回しにしたまま機会を逃したり、という具合だ。  この1月、割りと暖かい日々が続いた。大寒の日など、全くらしくない暖かさでもあった。  しかしこの