お題

#私の作品紹介

作品紹介だけでなく、制作のきっかけや裏話など、なんでもかまいません。あなたのつくった作品について、noteで発表してみませんか?

人気の記事一覧

【詩】落ち葉の音

いつもある ほんの今日の一日が やりきれないほど遠すぎて  思うようになりたい私を 思うようにいかない心が 眩しそうに見送るばかり  もどかしい足踏みが 敷き詰められた 落ち葉の音を鳴らしている  鮮やかに往く秋の日の その明日は 何処のほうかと  心を見ては 空を見て  すり抜ける時の風が 真っ直ぐに寒くなるのを 羨んでいる

首をかしげて

考えごとをしていると ねこが わたしの横に来て 一緒に考えごとをする わたしが うーん と 考えながら首をかしげると ねこも 首をかしげる わたしが考えていることなんて せいぜい 晩ごはん 何にするかなあ なんて その程度のことなんだけど わたしの横で ねこも ごはん まだかなあ とか思いながら 首をかしげているのかもしれない

すこしだけ

朝 すこし 歩く ねこと 歩く ねこが 帰りたがるから ほんとうに すこしだけ ねこのせいに してしまうのだけど わたしにだって それだけしか 気持ちがなかった だから ほんの すこし 歩きはじめて すぐ 額に かすかな雨粒を 感じた それで 早々に 引きかえした だから ほんとうに すこし ねこは 家に帰れるよろこびと 雨に濡れてしまうことの嫌悪で なんとも言えない 複雑な表情 わたしは うーん 雨だから しかたないよね と ちょっと 残念で けど ちょっと うれ

2024年おすすめ本①

今年、現時点で133冊読んだ。 年末にTwitterで今年の10冊を選ぶのだが、1年でたくさんの本と出会いすぎて難航しそうな予感だ。(嬉しい悩み) noteでも読書記録をなんらかの形で残しておきたいが、すべてはとても書ききれない。 そこで、読めてよかった!という今年の個人的傑作を1記事1冊で手短にまとめていこうと思う。 まず第一弾。 「おわりのそこみえ」図野象 〈あらすじ〉 「私に明日なんて必要ないし、夜は明けないほうがいい。」 スマホで消費者金融のアプリとマッチング

となりの席の女の子

私ってさあ 人がつくった料理 好きなんだよねえ って言われたんだけど それって、外食が好きだから こんど一緒に行こう ってことなのかな それとも、私の家に来て 何かつくってくんない ってことなのかな ねえねえ、どう思う? 一度も話したことのない となりの席の女の子に 突然、話しかけられた あ、え、え、と…… わたしは、あわててしまい 結局、答えられなかった ごめん、いきなりで その女の子は、言ったのだけど わたしのほうは、なんだか 情けない気持ちになってしまい それ

旅の想い出をイラストでキロクするということ。

どもー!marimoです♡ うごくおうちを作って、週末に気まぐれ家族旅をしながら旅の想い出をギュッと1枚に描いて旅レポしています^^ 忙しい日常にちょっとした「楽しい時間」をお届けにできたら嬉しいです♡ さてさて、旅行するのにとても 気持ちの良い季節になってきましたね。 みなさんは「旅」の想い出ってどうやって残していますか? 私は、タイトルにも書いたように、 旅の想い出をイラストでキロクして残したい♡ と思っちゃうのです^^ 「旅」とは。marimoにとっての旅とは、

ねこは ねこなんだし

そろそろ ねこに 名前をつけようかなあ いまのままでも いいんだけどね わたしにとって ねこは ねこなんだし ねこにとっても ねこは ねこなんだし 小説にしろ エッセイにしろ わからない言葉が出てくる そのたび スマホで調べる まだまだ知らないこと 多いなあ と 思う 調べながら 紙の辞書 使わなくなったなあ と 思う ちいさかったときは わざわざ紙の辞書を引いて 大人になった気に なったりしたもんだけど 調べ終わり ふと 思う ねこに パトラッシュ と 名前を

【短歌】手のひら 3首

手のひらを かざして握る 秋の陽を 心に宿せば  涙もひかる 飲み込んだ  言葉と想い  今もまだ  心に生きる  あなたと共に 想うこと  傷つけること  違いさえ  分からないまま  過ぎ去った恋

【短歌】秋の陽に 3首

秋の陽に  揺れる面影  今もなお  通りに探す  心が探す 忘れてと  願いながらも  落ちてゆく  涙の音を  あなたに刻む 散り行くは  花ばかりとは  限らない  合わせた想い  静かに落ちる 詩集が出ました

クリープハイプがいるから僕は生きている

クリープハイプの十五周年記念ライブに行ってきた。僕はこのバンドが一番好きだ。出会ったのは中学生の頃、オレンジのMVを見て衝撃を受けた。前髪で顔が隠れた声の高いボーカル、ちょっとエッチなMV。初めて聴いた時から「カッコいいな」って瞬間的に思った。 他の曲も聴いてみたらどの曲も良くて、すぐに好きになった。クリープハイプの歌詞は比喩や言葉遊びが多くて歌詞カードを読むことも好きだった。歌詞カードを読んで初めて歌詞の意味が分かる。思えば、言葉の面白さに興味を持ち始めたのはクリープハイ

マフラーがあんまり似合わない

いつくらいから マフラーしたら いいかなあ サナエが聞いてきた まだ早いよねえ 答えないでいたら 重ねて聞いてきた んー そうだねえ しかたなく答える サナエは マフラーが よく似合う サナエ自身 そのことを よくわかっている わたしは マフラーが あんまり 似合わない だから 寒くなっても なかなか マフラーをしない それで 冬が来ると まず わたしは 風邪をひく あたたかくしてね おかあさんとか お医者さんが言うので しかたなく マフラーをする

note固定記事候補:

note作品の自己紹介: 2023年11月1日発売 通称:オレンジ本 OCTS=ONE CORROTE TWO SMILE. ワンコロッテツースマイル 2024年8月1日発売 通称:ミドリ本 OPTW=ONE POTION TWO WINNER. ワンポーションツーウィナー ================== 電子書籍「AFLC」の改訂版 有料記事:100円(X応援で割引可能) ================== 『廃』スタ 姪、禁句だ!労働 Hi-STANDARD

吐きそうになるほどあの人のことが

やめるらしい ちがう、らしい、ではなく やめる、やめてしまう その挨拶なんだから それにしても、それにしてもだ やめるその日まで知らなかったなんて いくら関係の遠い部署だからって 社内のウワサにウトイからって ファンだ 今日を限りでやめてしまうサクラのファンだ 同じ会社の、六つ年下の、そういった存在に ファン、というのは、どうなのかなあ 考えたこともあった けれども、ファン、という言葉が いちばん適切に 自分の気持ちをあらわしている でも、と、思う ファン、という

【ピアノの音色に】作 マイラ

「ピアノの音色に」作・マイラ 晩秋の昼下がり 深まりゆく街の秋は 緋色と琥珀色の世界に 染まっている 路地裏を歩いていると ピアノの音色が聞こえてくる ピアノの音(リズム)に合わせたように 路地裏の枯葉の 絨毯も踊っている 真っ赤な木々の葉と 黄金色の銀杏の葉が 色鮮やかに ピアノに合わせて 華やかに競っている 上を見上げると 空を蔽った雲の隙間から 淡い光が零れてくる もうすぐ この街にも 肌を突き刺すような 冷気がやってくる ピアノの音色に耳を傾け 身をすくめつ

さえぎるもの

こんなんじゃいけない もっと文学的なものを そこまでを思考し けれど、続きはやめた さえぎるものがあった キミがやっているのは 文学なんかじゃあないだろう およそ文学とは呼べないようなとこを ふうらふうらしてるようにみえるよ さえぎるものは さらに続ける 文芸だあ、キミがやっているのは 文芸だよ、キミは 文芸的なものを目指しなさいよう 窓から月明かりがさしていた いいや、月明かりではないんだけどね ただの街灯の光だよ 月明かりが街灯の光を介在して 忠告でもしてい

気にしても あんまり意味は ないみたい

いつのまにか 学園祭シーズンが すぎていて また わたしは とり残される 応援してるチームが 負けてしまうと スポーツニュースを 片っ端からみる いくつも いくつも みる どれかひとつくらい 間違って勝ってるかも なんて思いながら あれこれみる 結局 どれも負けている わざと時間をかける 遠回りを あえてしてみる いつもは歩かない道を行って 戸惑ってしまったり 気になっていた道を行って 何をそんなに気になってたのかな と思ってみたり 気になっているケーキ屋さんに はじめ

きれいで まぶしい

いつもの時間に乗る電車は ほとんど人も決まっていて 座る位置 立っている位置も だいたいおんなじで それが これから向かう 学校の教室みたいで ちょっぴり息苦しい わたしをおし潰さない程度の その息苦しさは 生きてることを 実感させてくれる 生きるってたいへんですね なんにもわかってないくせに 悟ったようなことを 軽率に 安易に 口にしちゃう 陳腐だなあ われながら思う 電車が橋を渡り 川を越えていく 早朝の太陽の光が 水面に反射して きれいで まぶしい きれい

【短歌】あの時のまま 3首

なびく髪  伸びた分だけ  時は経ち  心だけまだ  あの時のまま 行くのなら  あなたがいいと  手を取った  遠い昔の 恋物語 色褪せた  頃が見ごろの  過ぎた恋  懐かしさに酔う  今は遠くに

え?まだ「あいの里」観てないの?【エッセイ】

Netflixオリジナルに、「あいの里」という恋愛バラエティがあるんだけど、これがやたらと面白いので紹介です。 どんな人に紹介したいかというと、 「恋愛バラエティって聞くとウッて気持ちになって身構えてしまう人」です。 そうそう、ぼくも苦手なんですよ。 恋愛バラエティ。 特に、湘南の一軒家で男女が共同生活するやつとかひとりの男を数人の女性が一斉に選ばれようとするやつとか(笑) なにがきついって、上流階級の人間の恋愛を下々のお前らにちょっと見せてやるって感じです。 別にそん

ちょっとだけだ ちょっと不安になっただけだ

学校からの 帰り道 小石を けってみる 自分では ちゃんと けっている つもりなのに 思うように 小石は 飛んでってくれない なんか わたしの人生みたいだなあ と なんでも人生と かさねてしまう ときどきでいいから 思い通りに 飛んでってくれよ と 人生と かさねてしまう ちょっと 気持ちをこめて けってみたら 思いのほか 小石が よく飛んでいった やったー と 思うのも つかの間 小石が 走ってきた 自転車にあたり ひどく 怒られる なんか わたしの人生みたい

お留守番

海沿いのちいさな映画館で よく、あの子と映画をみた 付き合うんなら 映画が好きな子にしなさい かあさんが言っていたから というのでもなかったのだけれど あの子が、映画が好きと言って 安心したところはあった あの子とみた映画には きまって、ねこが出てきた あの子は、ぼくと 出会うずっと前の ちいさかったころから ねこが好きだったみたい ぼくは、あの子と 映画をみるようになって だんだんと、ねこを 好きになっていったんだった あの子とよくみにいった 海沿いのちいさな映

しあわせだったりするのかな

わたしに対して 悪さをしたり わたしのことを ぞんざいにあつかったり そういった者には 天罰が下る そういった者たちの あわれな姿を この目で しっかり見た そういったことではない けれど おそらく そういうことなんだ わたしは 自分自身のことを だいぶ いいかげんにしている 自分にやさしくないし いろいろと 不健康だ わたしのことを ぞんざいにあつかった者 つまり わたしには 天罰が下る わたしが いまいち しあわせというものに 手をふれられずにいるのは そういっ

[秋ピリカ] 紙と鉛筆①

 テーマは「紙」。  ブログサイトの文学賞のテーマを見ながら構想を練る。さて、なにを書こうか?  自慢じゃないが、何度か同様のコンテストに応募したことがある。しかし、箸にも棒にもひっかかったことはない。負け惜しみかもしれないが(いや、負け惜しみに間違いないのだが)、誰もが知る伝統的な文学賞だって、客観的に作品の優劣なんて決められるのだろうか?  審査員の名前を見る。もうすでにこの時点で終わっている。ふだん好んで読んでいる審査員の作品なんて1つもない。かといって、審査員好み

でもね、その日の帰り あんまん食べてかない?

中学のとき、だっただろうか もう、高校生になってたかな ふたが、あかないよう と、クラスのとある女子 近くの男子に あけて と、頼んでいた その男子は、あっさり、ふたをあけた それを見て わたしは、恋に落ちてしまった なんていうことはなく 小さく聞こえてきた やっぱ男の子だね との言葉に そりゃあ、男の子でしょ と、思っただけのわたしだった でもね、その日の帰り あっさり、ふたをあけた、その男子が あんまん食べてかない? なんて言ってきたりしたら ちょっ

【詩】坂道

揺れるバスから見えたのは あの頃によく似た坂の道 面影があたたまり 車窓にそっと蘇る 手を伸ばしたくなる程に 生きている私がそこにいる 込み上げる切なさは 満たされていた頃への憧れと 流れる涙が呟いた あの眩しさを 心が知っているのなら きっと歩き方を思い出せる きっと生き方も思い出せる 遠ざかる景色を後にして 前を向き行き先を確かめる 「明日」行きと 心がそっと頷いた 詩集が出ました

【短歌】シャツの色 3首

良く似合う  茶色のシャツの  模様まで  まだ目に浮かぶ  懐かしい日々 時の波  押し寄せるのは  後悔の  ごめんなさいが  今も痛む 遠くなる  あなたの声を  忘れ往く  乞う涙に  時は冷たく 詩集が出ました

【冷たい雨】作 マイラ

雨がしとしとと… 降っている 昨夕から降り続く雨 秋が連れてきた秋時雨は… いつまで降っているのだろう 土砂降りの雨のように 穢れを洗い流すことができたなら 夏の雷雨のように 思い出を消し去ってくれたなら 雨がしとしとと… この街を濡らし続けている 秋時雨… 秋時雨は何故か人恋しくなる そして… どこか侘しさを漂わせる 秋は冷たい雨を連れてきた 今は…部屋の中 雨が降っていても 雨が降っていなくても ただひとり…人恋しくて 部屋にこもっている      作・マイラ

『私』ー詩ー

雪の冷たさに 指先は あの時の あなたの言葉を 思い出す 瞳を閉じて 頷くことしか できなかった 私の恋心は 初めて 冬の寒さを知る 一年経っても あなたへの想いは まるで氷山のように 溶けることもない 静かな夜は 嫌い 自分の醜さが あらわになるから ✴︎✴︎✴︎ X投稿 久しぶりの恋愛詩 #詩 #poetry #lyric #私の作品紹介

✩ 文学夜話 ✩ インスピレーションを与えてくれる息子

子供たちからインスピレーションを受けて作品を書くことが時々あるので、今日はそのお話しをしたいと思います。 小学生の娘と、2歳の息子がいます。歳が結構離れていますね。 娘から影響を受けて書いた詩もありますし、息子から影響を受けて書いたものもあります。最近は息子について書くことが多いですが、それは単にまだ2歳なので色々手間がかかるからでしょうね。娘も息子も同じぐらい大切にしています。 娘についてはまた別の機会に書くことにして、今日は息子にインスパイアされた作品をご紹介します

【元気にしている?女性編】作・マイラ

元気にしている? 今日も寒いね 仕事から帰って ゆっくりしながら 音楽を聴いているよ 明日、明後日は休み 何かいいことが ありそうな予感がする 今夜は部屋で軽く 一杯するけど 話し相手がいないから ちょっとつまらないな 女の一人酒はそれは それでいいものよ… 部屋の窓を開けてボーッと 街あかりを眺めているわ たまにはスナックで マスターにお酒を ついでもらいたい時もある それでもやっぱり 部屋飲みだけど 何かいいことが ありそうな予感 元気にしている? 時々は連絡

コーヒーではない何か別の飲みもの

パンがないから ケーキでも 食べるかなあ パン 買ってきたら いいと思うよ ささやきが 聞こえる ま そうなんだけどね カクテルを つくるみたいにして お茶を入れる お茶を 甘くして飲む お茶にしろ 紅茶にしろ 砂糖を入れて 甘くしないと 飲めなくなってしまった コーヒーに至っては 砂糖とミルクを これでもかと入れ コーヒーではない 何か別の飲みものみたいに しないと飲めない なんでもかんでも 甘くしないと 受けつけないからだに なっちゃえば いいよ ふと 思

ねこ色

トムが 腕を組んで 考えこんでいる ねずみ色 というのがあるんなら ねこ色 というのがあっても いいんじゃあないのかい それを聞いて ジェリーは言った ねこ色って じゃあ どんな色のことを さすんだい? うーん トムは うなり 困り果てたすえ こう言った まあ とにかく あったかくて ふわふわで ときに気分屋で けど とっても いやされる色のことさ へん なに言ってんだか ちっともわからないねえ 言って ジェリーは トムのことを ちょぴっとだけ 小バカにしたよ

もうどうにも 【詩】

しりこだま を抜かれてから というもの ぼくは 不安です 憂うつです いても たっても ぞわぞわするばかりです 子どものころには 三原色でした 赤 青 緑 ときには黄色 西からは 海が見えたりもして 桃色キリンや ナウマンゾウが 燃えていたり 港の見えない 公園を 竹馬で 泳いだりもしたのです (風変わりな症状ですな) へばりつく 煉瓦運動 アカ桟橋の 倒錯倉庫 晴れた日のカナタけむり立ち 神さま 仏さま ペリーさま 丘のふもとで ムーミントロール 桃色キリンも眠ってい

【創作】幼馴染の部屋で【スナップショット】

    夜も更けてきたね   そうだね   今日お母さんたちは 帰って来ないんだってさ   そうなんだ   そろそろ寝るから 一緒にベッドに来て   また?   この横に そう、ありがとう あなたと一緒なら またいい夢が見られる気がする この前のは素晴らしかった   どんな夢?   私が好きな あの人と一緒に 橋の上を渡っている 太陽は綺麗に輝いていて でも辺りは霧が立ち込めていて ふわふわ浮かんでいるみたい 私たちは楽しいことを言って 笑いあって 手をつないで森の中に歩いて

読む

詩は 夏に 読むものではないなあ 汗を 流しながら読むんじゃあ 紙が 濡れてしまうじゃあないか 詩は 暑いときに 読むんじゃあなくって 寒いとき 公園で ひとり 涙を流しながら 読むものさ それだって 流れた涙で 紙が濡れてしまうことに ちがいはないんだけどねえ

【神の住む島】作 マイラ

そこは最南端の島… 謎めいた海底遺跡のある島 広々とした島の中で 馬が放牧される雄大な 自然がいっぱい広がる島 そこは最南端の島の… 謎めいたことがある浜辺… ふらっと浜辺に行くことがある ただその場所は 神様に呼ばれている人しか 行けないと言う 神様に選ばれし人… それはあなたなのかもしれない それは…
とても幻想的で神秘的で 神の住む島の浜辺 
女神様がつぶらなまっすぐな瞳で 
こちらをみていると… 心の中まで すぅ〜っと
見透かされてしまいそう      作・マイ

まあるい

なんでだろうか 考えてしまう スーパーマーケットの 売り場の あの風景を 頭に 思い浮かべると 決まって オレンジが 頭に 浮かんでくる まあるい あれ 色の オレンジ ではなくって 果物のほうの オレンジ まあるい あれ 特別 スキ なのではない 特別 キライな こともない 自分で買ったことは たしか なかったなあ まあるい あれ お昼に 会社の同僚が おひとつどうかしら なんて言って 差し出されたのを 食べたことは 何度か あった 切られていた まあるい 

【空/星写真捜索隊】任務報告

七田苗子様の【空/星写真捜索隊】任務報告いたします。詳細は七田様の記事をどうぞ。 それではいってみましょう。捜索任務報告でございます。過去旅先で撮影した星空を探してみました。 とある海辺で撮影した星空です。梅雨時でしたでしょうか。どの星がなにやらかは、わかりませぬ。 続いてこちら。別の旅先で冬に撮影。オリオン座と冬の大三角形です。 名前入れるとこんな感じです。 こちらは、プレアデス星団とオリオン座が入っているところ。 名前入れてみるとこんな感じ。右上の明るい星は同

【創作】ダーウィンの詩の「本」【幻影堂書店にて】

※これまでの『幻影堂書店にて』     光一がドアを開けると、カウンターにノアとカストルプが座っていて、望遠鏡のような筒を眺めていた。    「どうしたんですか? それも何かの本の特典ですか」   「いや、これは本なんです。この中に書いてある」   「それは変わっていますね」   カストルプがにっこりと笑って続ける。   「貴重な品ですよ。中身もまた珍しい作品でしてね」   ノアが微笑んで光一に紅茶を差し出して、付け加えた。   「ダーウィンが書いた恋愛詩だ」   「あの『

それとも きれいな落ち葉だったり

久しぶりに外に出る 近くのお店で買いもの たったそれだけのことに わけもなく怖がってしまう なんとも情けない 気持ちを上げてみるために というのでもないのだけど お気に入りの靴にしてみる わたしに許可なく けれど 確実に 季節は動いている 近所の家では 気がつかないあいだに 見なれない実がなっている なんていう実なの その実に向かって 聞いてみるのだけど ひやかしの人には 教えてくれないみたい ちいさな車の修理工場から シンナー臭いにおいが 姿なく流れてきて はっ

【詩】葉と生贄

沈鬱に煌めく枯れ葉たちは 生贄の記憶をさまよいの壁に打ち付け 足早に去り行く 新緑は朗らかに 常しえの鎮魂歌を彼の脳天へ呪縛し ついに気のふれた紅葉は 死を仄めかす不可解な踊りを 彼の前で軽やかに舞ってみせた 葉脈の陰影は 方々に宙の揺曳を生み出し 揺曳は旋律の海となる 生贄は長年 この海から抜け出せるのか悩み続けた それはひとえに 彼の頭の後ろ辺りが禿げているためだけではない 彼には旋律の色が見えたのだ その色は絶えず流転し 同じ色調の仄かを地上に移調する 生贄は葉を偏

【創作】芥川のかき氷【幻影堂書店にて】

※これまでの『幻影堂書店にて』       ノアはデスクの横にあった白いプラスチック製の棚の扉を開けて中を見ている。   「今日は紅茶を切らしていてね。飲みたいものはある?」   光一は何度もこの書店に来ているが、それが冷蔵庫だと初めて知った。   「特にないなあ。何がある?」   「そうだねえ。オレンジジュースがあるから、今日はこれにしようか」   ノアはそう言ってジュースの瓶と、冷蔵庫の上の冷凍庫から氷を取り出し、お皿を出す。   ノアが指をさっと振ると、本棚から橙色の

『自分らしく、自分らしく』ー詩ー

上部だけ見ていては いつまで経っても あなたは自分を好きにはなれない 人に嫌われたくないと言うのですね その人はあなたの 何をわかっていますか ずっとずっと何年も見てきましたか 何かを始める時 勇気という言葉は時に残酷 捨てなくてはいけない事 この先起きるかもしれない 不安や誤解 それを思えば座り直してしまう 人は強くはない 強く生きたい 自分らしく生きたい そう思った時に 強くなれる だけ カラカラ空回りは秋の風のように 誰かの前を歩けば傷も多く 天を仰げば雨のように

【詩】いつかの空

まっさらな青空を 小さな雲が一つ行く 届かないのに 懐かしく 追い掛けて いつかの空の続きを見る 時は経つほどに 涙の味も溶かしては 思い出を やさしい色に変えている 握る心を温めている もう一人の持ち主の 空も心も どうか晴れていてほしい 届かぬ雲に 今はただ願うばかり

絵のない絵本

ねこ好きなの? と、聞くと 嫌いなの? 聞き返されることがある どこをどう判断して そう言ったのかな 考えながらも 嫌いじゃないよ 返答するそれが いささか めんどうくさかったり そうでもなかったり ほんとうは 雨のなか ひとり 傘もささず 歩いてみたい おかしな人 思われたくないから やらないだけでさ なにも ざんざん降ってるときに そんなこと しはしないけれど 詩というより 絵のない絵本みたいだね そう言ったのは、誰だったんだろう ウチのねこは、おか

休日は最悪ルートを進む

急に母親が来ると言う どうせ、汚くしてんでしょ 部屋の掃除でもしてあげるから と言う 母親が来て、掃除をしてくれる そう言っているのに 母親が来る前に 自分で掃除をはじめる なんかなあ、と思いつつ 掃除をする 母親が来る 部屋を見るなり 人が住むとこじゃないわね と言われる 自分なりに、あくまで 自分なりにではあるけれど 片づけてはいたから そんな言い方しないでほしかった それで そういう言い方やめてよね と、実際に言ってしまい ものの数秒で喧嘩になる 展開

そういうことにしておきたい

ちょっと 気持ちが 弱っている そう言いきっていいものか 判断がつきかねるところではある いつもとは ちがう それは 確かなところ 昨日のことが 原因なのか それとも そのほかのこと 食事のこととか 人とのこととか 達成されない数字のこと そうはならなくていいこと 漠然とした将来のことに対してか それは よくわからない とにかく ちょっと よくないよう いまの状態が ちょっと よくない と 理解できているのなら それでいいのかな 難しく考えず そういうことにしておきた

詩 | 悲しみの伝達速度

スパッとナイフで 切られたように はじめのうちは わからなかった しばらくしてから 血が吹き出してきて はじめて痛みを 感じはじめた 無感覚状態から 激痛へ移行して やがて鈍痛が つづくことになった ずっと鈍い痛みを 抱えていたんだ もっと早く君を 手放しておくべきだった 会えない日々は いつしか会わない日々に 変わっていたのに ズルズル付き合っていた 君からのLINEも電話も 僕からの電話もLINEも 形式的にものに 成り果てていたのにね わかっていたのよ 惰性

適度にセーブして

しっかり食べないと おかしなこと考えがちになるよなあ まあ これでも食べたまえよ ウチのねこが ドーナツを差し出してくる へへっ わたしは笑い けれど ちょぴっと 泣いてもいた

世の中と折り合いがつかなさすぎて吐きそうで気持ち悪い

家の外は怖くって おそろしくって しかたない そう強く思ってる自分のことも 怖いって感じちゃう 家の中に 安心した気持ちが 落っこちてるよ 無数の薬が ちらばってて それなりに チカラを 見せてくれるのさ でもね わたしのおなかの痛みが なくなったからって 歩きながらスマホをいじってる奴は なんとも思わず続けていくんだよ わたしの頭の痛さが 消えたからって 平然と さも普通のことみたいに 信号が赤になってるのに 止まらず走ってちゃう車は なくならないんだよ 本来