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【詩】微睡


浮いては沈む陽炎の揺らぎ
余す事なく良いことを教わり
それ以外は排斥する様に秘めた

或る時わたしの空白は
いつもよりも色彩に満ちていた
輝く星の引力と浮力は平衡に

慎重にした微睡みの後で
悠々と靡く灰白色の始まりが
音を響かせる事なく道になった

何故なのでしょうかと
訊ねる理性に
物語の裏面を説く

馴染めない言葉の連続が
何でそんな事を知っているのかと
外から内に確かめる

もう考えないで下さい
あなたに眠るだけの資格はない
飛躍する身体は何処までも遠くにて

有るけど無い 無いけど有る感覚は
所在不明の真ん中の空の奥の奥の方まで
まだ少し冷たい風が柔く吹く頃に







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