久住ハル
作品以外のなにかしらを集めました
作品とは関係ないのでマガジンにしました。 なんとなく作品以外のことが気になる方におすすめします。
素敵な記事の数々をマガジンにします🎵
感銘を受けた作品や勉強になった作品です🎵
精一杯言えないものを抱えて生きてきた モノクロの世界で十分に生きて来た 必死に笑顔を作って君の答えにいつも答えたんだ 皆にだって本当のことなんて言わないで 聞き逃さないように言葉尻に注意を払って 僕の答えが消えそうになったとしても 君が笑えるために僕が消えても 僕がたとえ無色になっても ただ認めて欲しかったから それだけのために 自分の色を皆に見せる前に消すんだ 自分を殺しながら 影を抱えながら 僕がここにいるって 叫ぼうとするたびに 僕はどんど
昨日の溜息を飲み込んだまま 朝を迎える いつか誰かにもらった本 苦し紛れに開いたページに 書いてあったこと 人生は旅であり目的地ではない 長いとは言えない 短いとは言えない人生 荒天の日ばかりが 思い出される 革靴を履けば目の前には 泥となった土の道 いつも通りの道なのに 革靴を履けば雨になる 休日に心安らぐ曲を聞けば いつも静かな近所の犬が吠えて 止まることがない 気が付けば 雲が多い雨の日ばかりで 傘をさす 上手くいかなかったこと
華美に光るダイヤモンド 天空にある星のない空が見える ペントハウス わたしの生活 光は鈍く輝く そんなものはひとつも 羨ましくない それは紛れもない本心 僕の本音 わたしは 向上心の無いかわいそうな人は 高いところには住めないと 悲しそうに目にハンカチをあて 泣いて見せる 仕方がないそんな生活が 出来ない惨めな人なのだから 僕にとっては そんなことはどうでもいい それが本音 皆さん聞いて 向上心のない生活を 望んでいる 可哀そうな人
彼女は不思議なことを言う わたしは祈るためにここにいる 僕は不思議なことを思う 彼女はそのために 命を削っている 力なく病院のベッドに寝ている彼女 それでも皆のために祈る 駆けだして祈るなと大声で言う 心細い顔で必死に祈る君を 僕は止めたくて そこまでして自分をイジメるな もういい もういい 体は動かず 手だけで何かを語る 君は十分僕たちのために祈ってくれたじゃないか 神でも仏でも海でも空でもいい 彼女に癒しを 薄っすらと感じることはある
小鳥のさえずりは 仕事漬けの体には優しい 今は家でくつろぐ気分ではない ノートパソコンの入った リュックを背負いながら 自然の音を聞き 仕事の続きをする場所を探す 犬の散歩をしている親子を見て 思わず顔がゆるむ 会社に長く縛られない 僕らの周りに一生同じ会社に 勤め続けると言う人は 殆どいない 僕の会社も入れ替わり 立ち替わり 昭和過ぎてついて行けないと言う 友達もたくさんいる 僕ももしかしたらその一人かも しれない 会社に縛られない人生
爆弾は音も立てずに 佇まいだけはしんとしている ボタンを押さなければ 凪の波のよう 静かに見える その実 押さなければ それで済むのか 爆発は 大雨の日の雨粒みたいに ひたひたと 時が近づいてくる もうずいぶん大雨が続いている 一部の雨降りだけを見て大災害は 自分の元には来ないと いつだって誰もが思っている その瞬間の引き金はもう引かれている 横の人が その手を叩けば 弾丸は勢いよくボタンを襲う瞬間 悪い予兆は気のせいと思いたい もう
立ち止まって言う 大丈夫ですよ あなたにはわかるのですか いいえ 私もわかるといいましょう わたしは見えなくてもいいものが 見えて 肝心なものが見えない 自分のこと 私も同じです わたしのことがわかるなら おしえて欲しいのです これから先のことを 知った方がいいこともあれば 知らない方がいいこともある それはあなたもご存じでしょう 私たちがわかることなど そんなことばかりです わかっていることを 全部言っていいわけじゃない 明日この世を
滑走路を全力で走る オレンジの光を追いかけ 走る 走る わたしとあなたの人生は 決して交わらない 交差することなく並列 耳を塞ぐエンジン音 逆噴射の音はそれとは違う もう決めた 腹を括る 丁度いい時 いつか来る そんな日は逃げることも出来ず いつか来る その日が風のように来ている 諦めではない 悪いことではない むしろいいこと 滑走路を走りながら 離陸する翼を見る 何かの約束だというのなら 間違いのないように わたしも離陸をする
今日も笑っていた 笑っていたわけじゃなく 笑おうとしていた そんな時は 家に帰ると ベッドに沈んでいく 自分のことは一番にはしない 皆はどう思っているのかと 読み取って誰かを優先して 人知れず我慢をしている 大人数の中で 皆と同じ空気を纏うために なるべく自分を殺して 口角だけを上げる きっと皆は知らないだろう あまりに些細なことで 落ち込んでいることを どうでもいいと言われそうで 誰にも言えない悩みとも 言えないモノを 人知れず抱えて
部屋の中流れる空気は 優しいものではない ぎすぎすしたちょっと隙間のある 冷えたもの はじめはそんな風に思っていたけど わたしの様子を見て やったこともない皿洗い シンクの使い方も 洗い方も少しも上手じゃない これでも頑張ったんだ 偉そうなのは いつもの主人 定年を迎え 家で何をしたらいいのか わからないまま新聞を読んで 積まれた本も段々片付いて行く 庭に出ると夕日を見上げ 雑草をとってゴミ袋に入れる そんなことさえ出来なかったのに コー
身体は浮いているのではなく 漂っている 青い星の見える 空気のない世界で その他の星も それぞれの光を 放っている 顔を手で覆って 引き出せなくてもいい記憶を 引っ張り出そうとする 喜び 楽しみ 幸福 麗しいもの ばらばらに浮かんでいるものを 一つ一つ手で引き寄せる 重力の無い世界 青い星を眼下に見る 悪いものばかりが 胸の奥深くから 音も無く 滲み出て来る 必要のないものが 皮膚を通して 涙のように湧き出る いなくなってしまえばい
今頃になって知る 遊んでるだけで なんとなく出来た友達も 仕事をしたら出来なくなった 気が付けば仕事関係の人ばかり 頭を抱えながらも 全てを犠牲にしている 気が付けば得たものよりも 失ったものの方が多かった ギラギラと目を光らせ キラキラとしたものを 手にする欲求 手にしたものは想像と違うモノ 時間の無駄だと思った趣味でさえ それは無駄ではなく 人生を豊かにするものだと気が付く これが大人になると言うこと 人もモノも見た目ばかりで それに劣
流れを眺め 手にするのは 上手くない 表面が滑らかなせせらぎ 心地の良い笹の葉で出来た舟は 穏かなわたしの胸の内を 乗せて心は穏やかに 小さな渦で笹の葉は くるくると水中で上へ下へ 次にくる渦は小さくない わかっているのに そのまま大きな渦に巻き込まれる 誰かと誰かが衝突した音 叫び散らす声 捏造を流布する手紙 そんなものはいらない 水中で目をあけたまま 渦の中でここがどこかわからない人 どっちに行っていいかも見えない わたしはその人を助
どれだけ言葉をつくしても 伝わらないことを 言おうとしてた時の話は 僕たちのことじゃない 僕たち以前の薄く光が 見えそうな時代の話 入口から迷路が始まって 上を見ても空に色はない 随分良く出来た“教育” 欲さえも奪われ そんな世界でいいと 流されることに重さはない 自分で答えを考えるより マークシートで適当に塗りつぶす方が 考えなくていいから丁度いいんじゃね ごめん それさえもどうでもいいわ 多くの人がただ質素に暮らすのが 皆様が望むべき未
金星が光る夕方の空 いつも見ていた 一番星どんな時も 輝いていた 安牌の存在 あなたの好きな麻雀で どうにでもなると 自由勝手な存在 一緒にいるのに Xを追いかけ インスタでストーリーを見る 話は聞いてない 適当な相槌 大切そうにLINEを送る その相手は誰だろうね 大事そうにわたしを抱きしめる なのに 一緒にいた時間を ゴミ袋に入れて 可燃ごみの日にプラスティックと 一緒に投げ捨てる 平気であの子の悪口を 言えるって わたしも
村一番の大地主 村の人間は歩けば 手を合わせてお辞儀をする 娘であってもそれは同じ 人にお辞儀などしたことはない する必要がないから 小さい頃から 欲しいものは何でも 手に入る なんでも 公立の学校は行かせない お金がない人が 通わせるところ パワーカップルの わたしたちの子供なら 当然有名校に行くべき 行かねばならぬ 行きなさい 絶対 是が非でも 年収1000万以下の人は まず結婚の対象にはならない 顔や人柄なんてどうでもいい