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「冬は音がいっぱい」―詩―

冬は 音で あふれてる
つららが 折れて
積もった雪に 落ちると 
澄み切った グラスハープの
透明な音が 雪と舞う

枝に止まっている 小雀
木枯らしに 囲まれて
思わず 小さなクシャミを数度
「クシュン」の音は
母さん雀を 驚かし
翼の下に 小雀を抱える

庭に あでやかに咲く
椿の花 雪をかぶっても
凛として 紅色を燃やす
静かな夜 椿の落ちる「さよなら」音は
数センチに 伸びてきた
チューリップの芽を めざまさせる

風は 冬の主人公
服の襟元から 冷たい息を
送り込んで 「さむい~」と
叫ぶ声を 集めて 風袋にいれて
得意そうに 逃げていく

雪の下の 地の中では
ガマガエルが マリのように
丸くなって
寝息を 立ててる
耳をすませば
寝息と 遠い春の足音が
聞こえるかもしれない

夜空には 星が宝石のように
散らばって 輝く
耳をすませば キリッキリッと
星が 凍っていく 音がする

(2024年のリライト作品です)

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立山 剣
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