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【小説】猟奇犯罪と人間ドラマが交錯する驚愕のミステリー -『ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子』の魅力とは?
はじめに 内藤了の「猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」シリーズは、ミステリーファンにはたまらない作品である。私自身、ミステリー小説は好きだが、村上春樹や東野圭吾のような作家の作品にはあまり手を伸ばさないタイプだ。それでも、このシリーズは特別であり、ミステリーファンならぜひ読んでほしい一冊である。 シリーズ第一弾「ON 猟奇犯罪捜査班・藤堂比奈子」は、その中でも特に印象深い。主人公の藤堂比奈子は、新米の警察官として刑事課に配属され、そこから残虐な猟奇犯罪と対峙していく。残虐な事
言葉の宝箱1304【ひとつの問題を右から左から、上から下から、いろんな角度で見てみる。今まで常識に縛られて見えなかったことが、見えるようになる】
・驕るべからず。慢心はどんな弱気よりも人間を堕落させるんやで P18 ・手放しの信頼ほど、裏切られた時の衝撃も大きいものだ P43 ・戦に出た時はな。自分はひとりやと思わないといけない。 たったひとり、自分自身の足で立って、頭で考えて、敵と戦うのや。 仲間は大事やけど、頼りきってもあかんのや P78 ・勝つのは大事な事だけど、強ければいい、 勝てるなら何をやってもいいというのは、スポーツじゃない(略) そんな考え方は人間を堕落させるし、 ルールを持たない原始社会に戻って
言葉の宝箱1351【起きてしまったことはいまさら悩んでもしかたのないことだよ。事実は事実として受け入れ、それから最善の方法を採る】
・こんなところでじっと燻ってると(略) ずっと鍛えつづけて来た狂気が溶けて腐っちまう P36上段 ・敗残兵はかならず視野狭窄に陥り方向感覚を失う P55下段 ・バブルが崩壊してがたがたになったのは経済だけじゃない。 日本じゃあらゆることがおかしくなった。 警察の不祥事は日常茶飯だし、 無能な政治家どもは世界が新時代にはいったという認識すらない。 社会全体に閉塞感が蔽い、 ティーン・エイジャーたちは狂ってるとしか言いようのない 犯罪をあちこちで起こす。 そういう状態なのに危
言葉の宝箱1295【運なんてものは結局、たいした努力もせずに世のなかとうまく折りあいをつけるってことだからね。そして、折りあいをつけるってのは、だれかが勝手に決めやがった社会の規則とやらを守るってことなんだよ】
・人間はだれでも眼に見えない袋をふたつ持ってる。 ひとつは幸運の詰まった袋で、もうひとつは不運が押しこまれてる袋だ。 両方とも袋のなかの量は決ってるから、 早く使いきってしまえば、あとはもう補充されることはない P22 ・運なんてものは結局、たいした努力もせずに世のなかと うまく折りあいをつけるってことだからね。 そして、折りあいをつけるってのは、 だれかが勝手に決めやがった 社会の規則とやらを守るってことなんだよ P44 ・こういうときはだれも他人を信用しちゃいけないん