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2024年10月読書記録&感想文(ネタバレあり)

最近昼休みにも本を読むことにしました
昼休みは厚めの本を選んで読んでいる
これでまたたくさん読めるかも

①異人たちの館 折原一

失踪した淳の母親から淳の生涯の伝記を書いてほしいと依頼された潤一が、様々な人への取材や淳が幼少期から集めた資料を素に記事を書いていく話

淳の母親の不気味さ、何かを隠していそうな怪しさ、淳の美しい妹のユキを巡る話
取材していくうちに見え隠れする謎の異人と謎の中年女性

ページが進むごとに明らかになる出来事にどんどん引き込まれ一気に読んでしまった。
淳と潤一の名前の読み方が同じなのは気になってはいたがまさかそういうオチに繋がるとは!と過程も面白かったがラストの締め方もとても良かった

作中に淳が書いた短編小説も面白かったですし、真相を知った上でもう一度最初から読んだらまた楽しめる作品なのではないかと思った

10/4読了

②テロリストのパラソル 藤原伊織

BSでドラマをやっていたので見る前に読んでみました

公園で爆弾爆発事件に巻き込まれた主人公
被害者にはかつての友人たちがいた
あまりにも出来すぎた偶然に真相を追うことにしたが、自分は容疑者として警察に追われる
事件の真相を追いかける中で知り合う人たちとの関係性がとても良く読みやすい作品でした

翌日ドラマ視聴
出だしは原作のように進んだが、徐々に原作から離れていったように感じる
細かいところを挙げるときりがないが、
刑事の進藤と出会うタイミングが早く警察から追われるハラハラ感がなかったのと、まさかの浅井が亡くなってしまったので原作にあった主人公との良い関係性が途中で終わってしまって残念だった(原作ではこの関係性が好きだっただけに残念)

映像化されたことによって事件がわかりやすくなった点と、約30年前のドラマらしいので俳優さんたちの若い頃の演技や姿が見れたのは良かった

10/5読了

③名探偵の掟 東野圭吾

密室やダイイングメッセージ、見立てや2時間ドラマなどなどミステリーあるあるの展開を読者目線で突っ込んだり、お決まりの展開で進んでいく短編集

ミステリーとしてストーリーを楽しむタイプというよりは、あるあるネタの共感を楽しむ作品なのかなと思った

10/8読了

④火の粉 雫井脩介

無罪判決をした裁判員の家族と無罪判決を受けた被告(武内)との話

親切な顔をしてどんどん家族に近づいていく武内の2面性と狂気、恐怖感
尋恵の義理の姉の介護のイヤミなど始終イヤ~な感じや怖さなど何とも言えない恐怖感が漂っていて引き込まれた

オチも家族にとっては悲劇なのかもしれないが、武内から完全に解放されたのである意味ハッピーエンドなのかもしれない

読了後2時間版の実写視聴
武内役の村田さんがピッタリすぎて
一見優しそうで人の良さそうに見えるのにっていうところがすごいキャスティングが神がかってる
今ちゅらさんを見ているのもありギャップがすごいです(笑)
尋恵さんが雪見さんの味方じゃないところなど細かいところを挙げると違うところもあるが概ね原作通り
梶間が武内を殺さないというオチも原作とは違いましたが、家族が1つになれた。かなりのハッピーエンド
ラストはドラマ版の方が救いがあって好きかもしれん

10/10読了

⑤魔術はささやく 宮部みゆき

トリックと言っていいのか分からないが、サブリミナル効果や催眠術など最近のミステリではなかなか見ない手法の話だった
事件を通じて守が過去との区切りをつけられ、これから未来へ向かって行けるハッピーエンドだったと思う
守の成長が見えた

読了後ドラマ版を見たが、登場人物の名前が同じなだけで設定からストーリー展開から何から何までまるで違うものになっていたので残念
全くの別物として楽しんだほうがいいのだろうなと思いました

10/11読了

⑥夜行観覧車 湊かなえ

高級住宅街で起きた殺人事件について近所の人たちと被害者加害者の子どもたち目線で話が進んでいく
登場人物たちがとにかく嫌な人たちばかりではあるが、何かをきっかけにこうなってしまうかもしれないという人間味がリアルでした
イヤミスを覚悟で読み始めたが、ラストは未来に向けて希望があるような締め方だったので読了感が良かったです

10/12読了

⑦奇岩館の殺人 高野結史

富豪がスポンサー及び探偵役として事件を推理して解決するミステリーツアー(ただし殺人は本当に起こる)にバイトとして何も知らされていない主人公「佐藤」と運営側として様々なアクシデントに対応する「小園間」視点で進む作品

佐藤側ではハプニングでこの惨劇の裏側を知ってしまい何とか自分が殺されないようにどう立ち回るか思考を巡らせ

小園間側ではシナリオを破綻されないように何とか進めようと苦労する

全てが明らかになったあとの佐藤の強かさがまさかそう来るかという結末だったので結構面白かった
続きがあるなら読んでみたい

10/14読了

⑧Nのために 湊かなえ

高層マンションに住む夫婦が死んだ。
現場に居合わせた男女それぞれが当時と10年後に事件について語り当時の真相が明かされていく

てっきりNは死んだ奈央子のことを言ってるのかと思って読んでいたが、読んでいる途中で主要登場人物みんなイニシャルがNじゃん!と気づいた時ゾクっとした。

それぞれがNのために行動する
Nを愛した結果もたらした秘密と罪の共有は甘美なものだと思った

10/15読了

⑨月のない夜に 岸田るり子

喜代が殺された。容疑者は月光の双子の妹の冬花。冬花の無実を証明するために行動する月光と杉田が頼もしい。

巧みに人の心を支配する喜代が恐ろしかった。

喜代、ミカ、月光視点で語られる事件前〜事件後の日々がとても面白かった

真相には喜代よりも更に上手の人物が隠れていたのに驚く

10/20読了

⑩カエルの小指 道尾秀介

面白かったカラスの親指の続編。
てっきり2、3年後の話かと思って読み始めたら十数年後の話でした。
時が経ちすっかり自立したメンバーと今回出会うキョウとの久しぶりの人生を変えるための詐欺

私もすっかり騙されて読んでいました。武沢とキョウ両方に

前を向かせるための詐欺は作戦自体は失敗したものの、ハッピーエンドに
読了感が良かったです

10/20読了

11、作家刑事毒島の嘲笑 中山七里

毒島シリーズ第三弾
このシリーズ大好きなので続きが読めて嬉しい

今回は作家や出版関係というよりも政治や思想、テロがテーマだった。
前作、前前作よりも毒舌度は少なめかも

黒幕が予想もしていない人だったのでとても驚きました

10/22読了

12、硝子のハンマー 貴志祐介

密室状態で殺された企業の社長
その社長がどのようにして殺されたのかを探していく話

後半は犯人視点でどうして犯行に臨んだかが書かれる
序盤に登場しすぎて完全に忘れていたのでしばらく読み進めるまで誰だ?となってしまった
隅々まで覚えておかないとダメですね笑

10/23読了

13、満願 米澤穂信

ネットで面白いと評判だったので読んでみました。
何も情報を入れず読み始めたので、短編集だったのには驚きましたが
どの短編集もクオリティが高く面白い!
ミステリーだけではなく、ちょっとホラーな作品もありバラエティに飛んだ短編集で飽きることなく読み進められた
また、登場人物が強かで計画性がある人物が多く、真相を知る時にはなるほどと驚きと共にストーリーがよく練られていて納得してしまう作品
面白かった

10/27読了

14,奇面館の殺人 綾辻行人

発売当初に読んだきりで全員が仮面を被ることになってしまい誰が誰だか分からなくなったという記憶以外すっかり何もかも忘れてしまっていたので、12年ぶりに再読した

仮面を被らされた理由も忘れていたため、本当に殺されたのは当主だったのか、すり替わったのでは?とか
犯人はどこかに紛れ込んだだれかなのか?とか色々理由を考えて読むことができて楽しかった

10/31読了

15.ルームメイト 今邑彩

ルームメイトになった女性が消えてしまった
消えた女性を探すうちに発覚する女性の多重人格
多重人格=ルームメイトという表現が個人的には好き

多重人格設定も無理なく盛り込まれていて面白かった

また、ラストが2パターンあるという本の構成にも驚いた
個人的にはハッピーエンドの方が好きかな

10/31読了

今月は毎日本を読んでいたので、15冊も読むことができました!
読書の秋満喫中

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