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#ほろ酔い文学

お酒をテーマにした小説やマンガなどの、創作作品を投稿してください!

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♡今日のひと言(短歌)♡穂村弘②

穂村弘(1962‐ 北海道〜歌人、詩人、批評家、翻訳家) 1990年、『シンジケート』で角川短歌賞の次点となり、デビューした(俵万智『サラダ記念日』が同年の受賞)。以降、現代短歌を代表する歌人として評論、エッセイ、絵本など幅広く活躍。『短歌の友人』(2007)で第19回伊藤整文学賞、連作「楽しい一日」で第44回短歌研究賞、『鳥肌が』(2007)で第33回講談社エッセイ賞、『水中翼船炎上中』(2018)で第23回若山牧水賞を受賞。歌集に『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』(

耽美主義文学の入口「ナイチンゲールとばら」~オスカー・ワイルド(改訂、ネタバレ有)

オスカー・ワイルドは、「耽美派」の筆頭として挙げられる作家です。 耽美(唯美)主義とは、19世紀後半に西洋で発達した芸術思潮の一つで、その時代の主流であった写実主義に反して「美しさ」に最高の価値を置くものです。 それは「美に耽(ふけ)る」の文字通り、常識にとらわれず美しさをとことん追求する姿勢ですので、一線を超えて非道徳的になったり残酷になることが多く、そこが魅力でもあります。 その特徴が顕著な「サロメ」などで知られるワイルドですが、「幸福な王子」(1888)をはじ

中世フランス、冬の終わりの恋物語「オーカッサンとニコレット」~作者不詳(改訂)

恋の歌人たち、宮廷詩人「トルバドゥール」 1000年に及ぶ「暗黒時代」とも呼ばれた中世ヨーロッパですが、その終盤には徐々にルネサンスの曙光がさしてきます。 12世紀ごろになると、南フランスで「宮廷文学」が流行しました。 それは、宮廷に雇用された騎士の中で、才能のある者が詩をつくり、王侯貴族の前で披露したものでした。 彼らは「トルバドゥール」(宮廷詩人)と呼ばれていました。 騎士道精神にのっとり、女性を高貴な存在として崇め、その人にとこしえの愛を捧げる・・・彼らはそのよ

お酒と人生の甘やかな記憶

 お酒を極端に嫌う賢い男友達に、「酒を飲むのは自分を律することのできていない証拠だ」と言われ、何もそんな言い方しなくてもいいじゃない、と腹が立ったが、言いたいことはわかるので気持ちを落ち着かせた。  言いたいことはわかるのだ。でもどんな芸術もお酒と切り離して語れないのだから、お酒は芸術と同様、人生を豊かにするものの一つだと信じている。ゴッホは禁断のお酒によって身を滅ぼしたのだった……とよぎるけれど、それでも。  お酒が人生の豊かさに深く関係するのは、必ず記憶が付随するから

俳句の源流を歩く|酒折の歌(最終回)

 さて、彼女が出て行ってから九夜十日。音沙汰もなく不安ばかりが募る中、俳句を並べて気を紛らわせている。  と言ってもそれは他愛ないもの。他人にとっては、意味をなさない駄句のかたまりだろう。けれども、ある人が言っていた。 「披露する目的で詠んでは駄目だ。」  ヤマトタケル以降の日本は、柿本人麻呂も言うように、「言霊の幸はふ国」。言霊の結晶である「歌」が、一己の幸せを導くところとなったのだ。  歌をうたえば、世界が現れる。神々が歌って天下を生み固めた時代は過ぎ去り、その響きを宿

120回目のYouTube配信は『金色(こんじき)の雲』という短歌を朗読いたしました😊 https://youtube.com/shorts/VKA86ZmYjb4?si=wge4xiZIwE8bW08D

投資(FX)を学ぶ💵 ✅金融政策:物価や通貨の安定のために中央銀行(日本で言えば日本銀行)が行う金融面での経済政策のこと🌟 →経済情勢から「金融緩和」を行うか「金融引締」を行うかの判断を行い金融政策を実施 金融政策で決定される「政策金利」の変更によって為替レートが動くことが多い📊

あの日の夢

薄紅を 纏ひ たなびく 夕暮れは あの日の夢の いのちのやうに photo & words by なおみ

俳句の源流を歩く|酒折の歌➆(全8回)

 酒折の歌の功績は、自問をも許容したこと。それは、想念が歌になるということを明らかにした。  その瞬間、神々の計らいの産物であった和歌が、個々の内面を映し出す鏡ともなった。ここに歌は、人々が内包する「苦しみ」に関わり、「苦しみ」を和らげる道具としての役割を担い始める。  起点となるのは、ヤマトタケルの辞世とも言われる思国歌。 倭は国のまほろば たたなづく青垣 山隠れる倭し美し (大和は素晴らしいところ。幾重にも重なる青垣。山に覆われた大和の美しさよ。)  この歌の画期的な

【散文】 週末の夜、対岸の花火

楽しいと、さびしさが増す。 景色がいつもよりも煌めいて見える。 一生忘れたくない時間には、五感を澄ます。 バイバイの後の景色までしばらく澄んでいる。「生」を実感する。 ほんの少しだけ酔っている。さっきまで先斗町で、戦友のような女友達と美味しいご飯を食べていた。 改札の前で見送るとき、離れがたくなって抱きしめた。まるで恋人同士みたいに、照れながら二の腕を触り合ってバイバイ。 駅で弾き語りをしている人がいて、向かいに座っている人はたぶん聴いていた。 月はいつもと同じ色なのに、今夜

文学があったから

 今のお家に引っ越したその日の夜、近くのバーに行った。これからお世話になるであろうことを容易に予想できたため、勝手ながらご挨拶に行く気持ちだった。  蒸留酒を多く取りそろえたそのバーの上品なマスターは、私を年上の女性と引き合わせてくれた。ハイライトを何本も吸って、ラムをロックで飲み、「男が私の手の平で踊っていないと満足できない」と言っていた。映画女優のように格好いい女性。  端から見るとまるで対照的な二人だっただろうが、私たちは谷崎や三島の話をし、江國香織さんや桐野夏生さ

119回目のYouTube配信は『9月の雲』という短歌を朗読いたしました〜😊   https://youtube.com/shorts/0yAqedz-WOo?si=nYgxliMfXpnbJqzh

紙の手帳を卒業しました

 私は、ほぼ日手帳のweeks4月始まりを使って7年目でした。  weeksは、閉じた状態でスマホよりひと回り大きいくらいです。見開き2ページで、縦に1週間。月曜始まりです。左ページに仕事の予定、右ページにプライベートの予定を書きます。月間カレンダーは最初に1年分まとめてあるので、週間カレンダーの途中に月間カレンダーが入ってくるということはありません。  最初、これらの仕様が気に入って購入したのですが、6回もリピートした理由は「紙」でした。1度使うと、他の紙に書いたりめく

俳句の源流を歩く|酒折の歌➅(全8回)

(メモ)和歌とは何か  古代の歌 ⇒ 呪と伝  酒折の歌 ⇒ 想と呪  酒折の歌 ――― 唯一分かる確かなことは、ヤマトタケルの五(四)七七を、翁が五七七で受けたということ。そのことで、定型を有する歌が出現。  けれども、それだけではなかっただろう。もしかすると、当時残っていた歌謡の中に、翁の歌と同じような語調を持ったものがあったのかもしれない。それを面白いと言って褒めた可能性も、無いとは言えない。  もっとも、ヤマトタケルの置かれた立場を思えば、そこに「呪」があったと見

酔っぱらって色々書いてみる-支離滅裂だがnoteと自分に思うこと。

最近投稿の少ないワタクシですが、その理由は自分自身が一番良くわかっている。 「満たされているから」 その一言に尽きる。 不満や不安や悩みや迷いがある人ほど。 良い文章が書けるし、書かれたモノが面白い。 「悩みがあって解消されないからnoteで自分の気持ちを書き殴ります」的な投稿が私には凄く面白い。 逆に。 「自分、これだけ解ってます。自分、これだけ世の中知ってます。自分、これだけ経験あります。だからあなたに答えを授けます。なんなら有料で。」 みたいな立ち位置の文章を読

俳句の源流を歩く|酒折の歌⑤(全8回)

 古事記にいう「酒折の宮」――― 二千年を隔てた現在では所在不明であるが、最有力とされる場所が、酒折駅近くにある。  その名も「酒折宮」。ヤマトタケルを主祭神とする神社で、その御神体は、焼津で命の窮地を救った火打嚢。伝承では、東国の造に任命された御火焼翁がここに留まり、この宮を中心として東国を開拓したという。  その日は雨であったが、春らしい優しい雨。境内の所々に咲く小さな花々を撫でるようにして、雨は参道を潤していた。  それにしても、清々しい場所。観光地らしさというものは

118回目のYouTube配信は『dancing in the autumn wind』という詩歌を朗読いたしました〜😊 https://youtube.com/shorts/rb1cG45R1cc?si=gkxKtsinBktqiDA6

【ミステリー小説】腐心(8)

▶第1話は、こちらから。 ▶前話は、こちらから。  被害者の失踪日時について夫婦で供述が異なるというのか。  樋口からの報告に香山は文字どおり耳を疑う。 「おい樋口、そっちは聴取が終わったんだな」  ――はい。 「そのメール画面を送信日時のわかる状態で写メしろ。木本和也は帰していい。おまえも、こっちに来い。二号室だ」  ――了解です。  香山は廊下の壁に凭れて二本目のハイライトに火を点け、二号室と表示されている取調室の扉を睨みつける。  単純に考えると29日に失踪したという

121回目のYouTube配信は『Autumn Time』という詩歌をゆる〜り朗読いたしました🍁 https://youtube.com/shorts/GsQ-mbzg54k?si=G4daf-TKqCX-9Lgq

雲のヴェール

我が心 薄きヴェールに 透かし見ゆ 深く儚き 夏果てるまで photo & words by なおみ

俳句の源流を歩く|酒折の歌④(全8回)

 この歌に潜む謎。僕はそれを解こうと、酒折に出向いたことがある。  季節は春。というのも、酒折の項の直前となる、古事記の足柄の坂下での挿話に、このような記述を見たからである。 足柄の坂下に到りまして、御粮きこし食す処に、その坂の神、白き鹿になりて来立ちき。ここにすなはちその咋し遺れる蒜の片端もちて、待ち打ちたまへば、その目に中りて、打ち殺しつ。  つまり、酒折に向かう途中の足柄の坂下で食事をしていた時、敵が白い鹿となってやってきたというのだ。その時ヤマトタケルは、食べ残し

【ミステリー小説】腐心(5)

▶第1話は、こちらから。 ▶前話は、こちらから。 【東野警察署2階・相談室】  香山のスマホが鳴った。  画面を確かめる。鑑識の浅田からだ。スマホを耳にあてながら、すいませんねえ、と断りを入れて廊下に出る。 「検視の結果か?」  ――お待たせしました。遺体が腐敗しておらず、解剖もしていないので死亡日時については不確かですが、おそらく死後四日ないし五日。逆算すると7月29日か30日でしょう。直接の死因は吐瀉物による窒息死。熱射病で意識障害を起こし、仰臥したまま胃の内容物を吐

俳句の源流を歩く|酒折の歌②(全8回)

 甲府で普通列車に乗り換え、一駅戻る。住宅地の中に小さな駅があり、酒折という。酒折は「さかおり」と読み、酒造に因んだ地名とも、「坂下り」の意とも言われている。  古事記や日本書紀では、ヤマトタケル東征の項に登場し、古くは、国府も置かれた要衝だった。今では、駅の向こう側から、学生の元気な声が聞こえ、家と家の間の細い路地に、猫が転がる。  恐らく彼女は、そこに何の変哲も無い日常を発見するだろう。  まだ、この国がかたまっていなかった頃、日常を打ち破る命が発せられた。東の方十二道

summer dream

羽 やすめ 遠くに  星の 群れ あると 憧れてみる 夏の日の夕 photo & words by なおみ

【ミステリー小説】腐心(7)

▶第1話は、こちらから。 ▶前話は、こちらから。 「警察が……嫌がる?」  香山は佳代子の言葉をなぞる。  行方不明者届を出すまでに二日近くかかっていることを指摘すると、佳代子はそう言い放って冷ややかな目を向けた。取調室の空気が硬くなる。  無機質な壁の時計は、午後二時になろうとしていた。夏の陽射しが窓辺で踊っている。死体を検分した日は食欲がなくなるが、今日のホトケは傷一つなく腐敗もしていなかったからか、腹が空いてきやがった。まあ、でもメシは抜きだな。まだ聞きたいことの半分

117回目のYouTube配信は『カンパリ•オレンジ』という詩歌をゆるりと朗読いたしました〜🍊 https://youtube.com/shorts/JvlBZxQHfDo?si=P4OgHJ281uN8Isce

俳句の源流を歩く|酒折の歌③(全8回)

にいばり つくはをすぎて いくよかねつる 倭建 かがなべて よにはここのよ ひにはとおかを 御火焼翁 「筑波の道」ともいう連歌の始めは、このような、他愛もない会話のようなものだった。しかしヤマトタケルは、そこに何かを感じて、翁を東国の造に任命した。  それが何だったのかは、今となっては分からない。恐らく、俳諧の連歌に結びつくような「滑稽」が潜んでいるのであろう。  ある説には、十日夜に結びつけるものがある。十日夜とは、旧暦十月十日に行われる、甲信越から東北地方における収穫

116回目のYouTube配信は『秋の足音』という短歌を朗読いたしました〜🌃 https://youtube.com/shorts/f8_-Bdu3kXo?si=NJ1V0YSmosNXZuE4

俳句の源流を歩く|酒折の歌①(全8回)

 俳句を詠めば、「縛られた人ね」と笑うひと。理由を聞くと、「ありのままの美しさを受け入れられないから」と、感動を言葉に置き換える一手間を指摘する。 「そのことが新たな発見につながる」などと言ってはみても、どうやら彼女の心に響かない。本物の美とは、むしろ言葉を奪い去るものなのだと。  結局僕らは虚しくなった。彼女は荷物をまとめ、「あなたのことを探してみるわ」と、あずさの切符を握りしめていた。  その特急券には、「甲府」の行先。僕は常々、その街にある聖地のことを話していたのだ。

♡今日のひと言♡ルイ・パストゥール

ルイ・パストゥール(1822-1895 フランス・生化学者)。 牛乳、ワイン、ビール等の腐敗を防ぐ低温での低温殺菌法(パスチャレイゼーション)を開発。またワクチンの予防接種という方法を開発し、狂犬病ワクチン、ニワトリコレラワクチンを発明した。

葉月の月🌙

ゆったりと 葉月の月は うす紅の 雲を従へ 満ちてゆくかな photo & words by なおみ

花火に魅せられて。

ドーン!! パーン パパパ ドーン!! パラパラパラ 私の、フローズン男梅サワーはほとんど溶けて、夫のは空っぽで。 「飲んでいいよ?」 と、半分こしながら、打ち上げ花火を見上げた。 次々に打ち上がる花火。 去年もこうして二人で見ていた。 ジャワジャワ パチパチ 弾ける光の輪が迫ってくるみたいに。 「きれい!」 「おぉーっ!くるぞ!」 「わぁー、これ好き、このキラキラ」 夜空にキラキラと星が降るみたいな花火。 ずっと見上げていたら首が痛くなって、後ろに手をついて、

好酒家は酒を飲み、愛煙家はタバコを吸い、私は書いている。

華さんからのフォロワー達への問いかけ「なぜ、私は書くのか」に対して、たぬきちの心にまず浮かんだのは冒頭のセリフだった。 「そうそう。私は酔っ払っている」思わず自分の思いつきに相槌をうつ。 「酔う」という言葉には、いくつかの意味がある。 漫画作中では、「うっとりして、自制心を失う」意味とも取れる場面であり、ここは明確に1の酒に酔っている様子だとわかる様に「酔っ払って」と表現したに違いない。 さすが鬼才諫山創! たぬきちも、「書き物」をしている自分に陶酔し、うっとりして

115回目のYouTube配信は『晩夏の夕』という俳句を朗読いたしました😊 https://youtube.com/shorts/l4hccsFGtd4?si=2fJ-DgNCO4NE7Y7b

嘘月はアサヒで黙る

星が綺麗、未来は明るい、自分は愛されている 嘘をついてる時は 大体呼吸が浅い 汗をかいたグラスと目が合う 張り切って開封したポテチは毎晩湿気ってしまう 深呼吸をして 口に入れたポテチがくしゃりと笑う 長い夜は退屈だ 月じゃ明日を照らせない 1人にしないで、誰かそばにいて 大丈夫、湿気ってても食べるから 湿気らせてごめんね 浮腫んだ顔から染み出す涙 最後に一口ビールを飲む前に 乾いたあくびに安堵してベッドに沈む ポジティブに縛られるより 苦い喉越しに酔いしれて泣いてた

夏の心象

草原に 羊の 群れの いる如く 空いっぱいの 夏の心象 photo & words by なおみ

【女子高生エッセイ】『もう君とは歌えない🎞️』#ヒトカラ

カラオケって一人で行くのと誰かと行くのどっちが楽しいか。 永遠のテーマである。 カラオケに行ったからには好きな曲は全部歌いたい。 ジュースをいくつかミックスしてオリジナルジュースを作り出したい。 出ない音程の曲を入れて叫んで声を枯らしながら歌いたい。 そんな思いがあるから一人でカラオケに足を運ぶことが多い。 あの日だってそうだった。 息が上手く吸えなくなるくらいまで歌いまくる。 自分の内臓の奥底から芯のある声を出す。 家じゃ出せない大声をカラオケの私一人には

俳家の酒 其の八「白鷹」

 だが待てよ。これでは答えになってはいない。神々の歌には言霊に寄せるものがあるが、果たして現代俳句において、それを意識することがあるのだろうか?  考えるほどに、あの人の残していった課題には「No」と答えざるを得ない。太古の歌を祈りとするなら、現代俳句はこころの叫び、あるいは呟きとでもいうようなもの。心を突き詰めることなど、神には必要とするはずもなかろう。だから、 「己を見つめる精神は、神代から受け継がれてきたものなのか?」 という問いに「Yes」とは言えない。  ところで

世界一脆い、ダイアモンド

「ねえ、大きくなったら何になりたい?」無邪気に問いかける姿は、いまだ少女のようで。そんな彼女にわたしは答える。「いつか、必ずエッセイストになるよ」誰にも言ってこなかった秘めた想いを、震えながら口に出した。彼女は静かに微笑んで、「やっぱりあなたは、どうしようもなく"あなた"だね」とつぶやく。 金木犀の香りが微かにする、大学のカフェテリア。テラスで交わした、二人にとってはじめての約束だった。 * 彼女は初めて会った時から、発光体のように光っていた。 わたしはその頃からド派

[1分小説] | いけない女の子

  はじめてのデートは、思ったよりは悪くなかった。  清楚な女の子だと見られることが多いが、実は初体験は高校2年生の時に既に済ませていた。大好きな1つ上の先輩から告白されたから、抱きしめられたいと思うのは自然の流れだった。  頭の片隅に「どうせもう処女ないし」という気持ちがあったことは否定しない。しかし、愛のないセックスはしたくなかった。  待ち合わせの場所に行くと、私より少し年上の男性が待っていた。年齢を聞いていなければ、私と同い年か、あるいは年下だと思ってしまうほど

clouds in a puddle

8月の 雨上がりたる 早朝に 幼心を 想ゆる水面 photo & words by なおみ

108回目のYouTube配信は『百日紅』という短歌を朗読いたしました✨ https://www.youtube.com/shorts/h8m09BwmTIk

54字の物語 No.138〜140【54字の鳥🐦怪談】

ハミングバードさんから「挑戦状」が届きました。 なになに、今日中に【54字の鳥🐦怪談】を三作作れと? あのさぁ、今日いっぱいは、イベント開催中なんだけど…… ↑↑の「裏企画」なんだそうです💦 ま、たった三作でいいなら、茶々っと書きますよ! 即興は得意ですから! 『54字の鳥🐦怪談』こんな感じでよろしいでしょうか? 挑戦状を叩きつけられ、茶々っと15分ぐらいで書いたのに、待ってピヲ〜ッToTと言われ待ってる間に、ハミングバードさんは投稿しやがってました🤣🤣 しかも、

105回目のYouTube配信は『忘れえぬもの』という短歌をゆるりと朗読いたしました。 https://youtube.com/shorts/8qguJ7aOT1g?si=7EiH08tnzf8AFZ57

生きてゆくもの

青々と 夏の陽射しに 絡まって 生きてゆくもの 朽ちてゆくもの photo & words by なおみ

俳家の酒 其の七「三文字」

 ところで、かつて日本一の酒どころであった伊丹の地は、伊丹風俳諧が起こったことでも知られている。池田宗旦が開いた也雲軒が核となり、裕福な酒造家を中心に文芸が盛んになった。  そのような中から、「東の芭蕉、西の鬼貫」とも讃えられた上島鬼貫が生まれている。鬼貫の生家は油谷の屋号で知られ、今はなき「三文字」を醸す大きな酒造だったという。  夏の日のうかんで水の底にさへ  これは鬼貫の句。それをなぞれば、連綿と現代に繋がる精神に触れられよう。心の内が鮮やかに浮きあがってくる。 「

いつかの思い出

こんにちは。こだわり子です。 酔ってブレたわけじゃない この日は風が強かった。 後日、写真の横に 身に覚えのない動画を見つけた。 「ゆれてんどぅる?ふふふ~」 どぅるってなに?? 4秒間の動画に 他人のようにスルーする息子も しっかり写っていた。 身に覚えのない写真や動画があるとき わたしは完全に酔っぱらっている。 4秒間に全てがつまっていた。 この日は息子の誕生日だ レア動画かもしれない~!!!笑 読んでくださり、ありがとうございます。

109回目のYouTube配信は『残照』という短歌をゆるり朗読いたしました✨ https://youtube.com/shorts/OnHu7wGQx4o?si=cH-FKEC5i-iui2Go

ordinary life 2

この胸に ordinaryを 散りばめて 心のままに 生きてゆかまし photo & words by なおみ

114回目のYouTube配信は『September rain』という英語詩を朗読いたしました💙 https://youtube.com/shorts/B_OnUUSThUs?si=aDngPeeKqQNBmB6M